改訂しました。
菐 ボク 大部 pú
解字 菐ボクの字は音符として抜き出された文字で、単独で使われることはない。金文は先端に3本の突起をもつ工具を両手で持つかたち。3本の突起はノコギリ状の鋸歯と思われる。篆文は鋸歯が長短4本となった。現代字は両手の部分が大に変化した菐となった。意味は鋸歯状の道具を使うこと。イメージとしては、「ノコギリ歯の道具をもつ」、ノコギリ歯から「ギザギザ状の」、それに「ボク」の音、である。
イメージ
「ノコギリ歯の道具をもつ」(撲・樸・璞)
ノコギリ歯から「ギザギザ状の」(蹼)
「形声字」(僕)
音の変化 ボク:僕・樸・撲・蹼 ハク:璞
ノコギリ歯の道具をもつ
撲 ボク・うつ・なぐる 扌部 pū
解字 金文は「戈(ほこ)+菐(ノコギリ歯の道具をもつ)」の会意形声。ノコギリ歯の道具で門や建物を切り開き、武器の戈で相手を討つこと。篆文は戈⇒扌(て)に変化した撲になった。これにともない、手でうつ・なぐるなどの意が加わった。
意味 (1)うつ(撲つ)。討つ。「撲滅ボクメツ」(撲ち滅ぼす)「撲殺ボクサツ」(撲ち殺す) (2)なぐる(撲る)。打つ。たたく。はる。「打撲ダボク」(打ちたたく)「相撲ソウボク・すもう」(①相いうつ。②土俵の中で二人が打ち合い、組み合って闘う競技)
樸 ボク・ハク・あらき 木部 pǔ
解字 「木(き)+菐(ノコギリ歯の道具をもつ)」 の会意形声。ノコギリ歯の道具をもって木を切ること。切り出したままで加工をしていない木材をいう。また、この状態を人に移していう。
意味 (1)あらき(樸)。切り出したままの木材。荒木。 (2)ありのまま。飾り気のない。「素樸ソボク」(=素朴)「粗樸ソボク」(粗末で飾り気のない)「樸実ボクジツ」(飾り気がなく誠実=朴実)
璞 ハク・あらたま 玉部 pú
解字 「王(玉)+菐(ノコギリ歯の道具をもつ)」 の会意形声。ノコギリ歯の道具をもって玉の材料を切ること。切り出したままで加工をしていない玉をいう。
意味 あらたま(璞)。磨いてないたま。「璞玉ハクギョク」(磨いていない玉。人工を加えていない宝石)「璞玉渾金ハクギョクコンキン」(あらたまと、あらがね。磨いてない玉と精錬してない金属。人の素質がすぐれている)
ギザギザ状の
蹼 ボク・みずかき 足部 pǔ
鴨の水かき ウイキペディアより
解字 「足(あし)+菐(ギザギザ状の)」 の会意形声。ギザギザ状にみえる水鳥の足の水かき。
意味 みずかき(蹼)。水鳥などの足の水かき。「蹼状ボクジョウ」(みずかき状の)「蹼足ボクソク」(みずかきのある足)「蹼膜ボクマク」(みずかきのまく)「鴨蹼オウボク」(カモのみずかき)
形声字
僕 ボク・しもべ イ部 pú
解字 甲骨文は[漢典]および[漢字古今字資料庫]に収録されている字で、頭部に辛(針状の刃物)があり、これで額に入れ墨をされた奴隷(尾が描かれている)がチリトリである箕を持つさま。チリトリの上に集める小点をいくつも描いており、掃除をしている召使いを表している「新漢語林」。金文から「人+菐(ボク)」となり、召使いの意味の発音がボクであることを表す。後漢の[説文解字]は「給事者(貴人の身のまわりの世話、雑用をする人)。人に従い菐ボクに従う。菐は亦(また)聲(声)」とする。
意味 (1)しもべ(僕)。めしつかい。「下僕ゲボク」「公僕コウボク」「奴僕ドボク」(男の召使い)「車僕シャボク」(御者)「僕婢ボクヒ」(下男と下女。使用人) (2)謙遜して言うときの自称。「僕等ぼくら」
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
菐 ボク 大部 pú
解字 菐ボクの字は音符として抜き出された文字で、単独で使われることはない。金文は先端に3本の突起をもつ工具を両手で持つかたち。3本の突起はノコギリ状の鋸歯と思われる。篆文は鋸歯が長短4本となった。現代字は両手の部分が大に変化した菐となった。意味は鋸歯状の道具を使うこと。イメージとしては、「ノコギリ歯の道具をもつ」、ノコギリ歯から「ギザギザ状の」、それに「ボク」の音、である。
イメージ
「ノコギリ歯の道具をもつ」(撲・樸・璞)
ノコギリ歯から「ギザギザ状の」(蹼)
「形声字」(僕)
音の変化 ボク:僕・樸・撲・蹼 ハク:璞
ノコギリ歯の道具をもつ
撲 ボク・うつ・なぐる 扌部 pū
解字 金文は「戈(ほこ)+菐(ノコギリ歯の道具をもつ)」の会意形声。ノコギリ歯の道具で門や建物を切り開き、武器の戈で相手を討つこと。篆文は戈⇒扌(て)に変化した撲になった。これにともない、手でうつ・なぐるなどの意が加わった。
意味 (1)うつ(撲つ)。討つ。「撲滅ボクメツ」(撲ち滅ぼす)「撲殺ボクサツ」(撲ち殺す) (2)なぐる(撲る)。打つ。たたく。はる。「打撲ダボク」(打ちたたく)「相撲ソウボク・すもう」(①相いうつ。②土俵の中で二人が打ち合い、組み合って闘う競技)
樸 ボク・ハク・あらき 木部 pǔ
解字 「木(き)+菐(ノコギリ歯の道具をもつ)」 の会意形声。ノコギリ歯の道具をもって木を切ること。切り出したままで加工をしていない木材をいう。また、この状態を人に移していう。
意味 (1)あらき(樸)。切り出したままの木材。荒木。 (2)ありのまま。飾り気のない。「素樸ソボク」(=素朴)「粗樸ソボク」(粗末で飾り気のない)「樸実ボクジツ」(飾り気がなく誠実=朴実)
璞 ハク・あらたま 玉部 pú
解字 「王(玉)+菐(ノコギリ歯の道具をもつ)」 の会意形声。ノコギリ歯の道具をもって玉の材料を切ること。切り出したままで加工をしていない玉をいう。
意味 あらたま(璞)。磨いてないたま。「璞玉ハクギョク」(磨いていない玉。人工を加えていない宝石)「璞玉渾金ハクギョクコンキン」(あらたまと、あらがね。磨いてない玉と精錬してない金属。人の素質がすぐれている)
ギザギザ状の
蹼 ボク・みずかき 足部 pǔ
鴨の水かき ウイキペディアより
解字 「足(あし)+菐(ギザギザ状の)」 の会意形声。ギザギザ状にみえる水鳥の足の水かき。
意味 みずかき(蹼)。水鳥などの足の水かき。「蹼状ボクジョウ」(みずかき状の)「蹼足ボクソク」(みずかきのある足)「蹼膜ボクマク」(みずかきのまく)「鴨蹼オウボク」(カモのみずかき)
形声字
僕 ボク・しもべ イ部 pú
解字 甲骨文は[漢典]および[漢字古今字資料庫]に収録されている字で、頭部に辛(針状の刃物)があり、これで額に入れ墨をされた奴隷(尾が描かれている)がチリトリである箕を持つさま。チリトリの上に集める小点をいくつも描いており、掃除をしている召使いを表している「新漢語林」。金文から「人+菐(ボク)」となり、召使いの意味の発音がボクであることを表す。後漢の[説文解字]は「給事者(貴人の身のまわりの世話、雑用をする人)。人に従い菐ボクに従う。菐は亦(また)聲(声)」とする。
意味 (1)しもべ(僕)。めしつかい。「下僕ゲボク」「公僕コウボク」「奴僕ドボク」(男の召使い)「車僕シャボク」(御者)「僕婢ボクヒ」(下男と下女。使用人) (2)謙遜して言うときの自称。「僕等ぼくら」
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます