尼 ニ・ジ・ジツ・あま 尸部
解字 篆文は上の人と下の人がもたれあっている形で二人が相親しむさまを示す。隷書(漢代)は上の人が腰掛けているような形、下の人はヒになった。現代字は、上が尸(ひと)下がヒ(ひと)の尼になった。近づき親しむ意だが、のち、梵語を漢字音訳した比丘尼bhikṣuṇīビクニ(出家して戒をうけた尼僧)の略称から尼(あま)の意に用いる。
意味 (1)ちかづく。ちかづきしたしむ。 (2)あま(尼)。女の僧。出家した女性。「比丘尼ビクニ」(①出家して戒をうけた女子)の略称。②鎌倉・室町以降、尼の姿をして遊行した芸人)「尼僧ニソウ」(出家した女僧侶)「尼寺あまでら」「尼削(あまそ)ぎ」(女性の髪を尼のように肩のあたりで切り揃えること) (3)地名。「尼山ジサン・ニサン=尼丘」(山東省曲阜キョクフ市にある孔子の出身地)「尼父ジホ」(孔子のおくり名)
イメージ
梵語の音訳から「あま」(尼)
二人が相親しむ形から「ちかづく」(昵)
二人が相親しむ形から「くっつく」(泥)
「形声字」(怩)
音の変化 ニ:尼 ジ:怩 ジツ:昵 デイ:泥
ちかづく
昵 ジツ・ちかづく・なじむ 日部
解字 「日(一日中)+尼(ちかづく)」の会意形声。一日中お互い近づきしたしむこと。
意味 ちかづく(昵づく)。なじむ(昵む)。なれしたしむ。「昵懇ジッコン」(親しくつきあう)「昵近ジッキン」(親しく近づく)
くっつく
泥 デイ・どろ 氵部
解字 「氵(水)+尼(くっつく)」 の会意。水分を含んでねちねちとするもの。異体字である埿デイ(水分を含んでねちねちする土)の略体といえる。
意味 (1)どろ(泥)。水がまじってやわらくなった土。「泥水デイスイ」「泥沼どろぬま」「汚泥オデイ」(きたない泥)「泥酔デイスイ」(酔って泥にはまったようになる) (2)どろ状のもの。「金泥キンデイ」「印泥インデイ」(印鑑を押すとき用いる朱色の泥) (3)くっついて動きがとれない。こだわる。なずむ(泥む)。「拘泥コウデイ」(こだわること)「暮くれ泥なずむ」(日が暮れそうで暮れない) (4)[国]「泥棒どろぼう」(ぬすびと。盗みをする)「泥縄どろなわ」(泥棒が入ってから縄をなう)
形声字
怩 ジ・ニ・はじる 忄部
解字 「忄(心)+尼(ジ)」の形声。ジは耳ジ(みみ。やわらかい耳たぶ)に通じ、やわらかい心の意。感受性のよいやわらかい心で、はにかむ・はじらうこと。恥チ(やわらかい心⇒はじる)と同じ構造になる。
意味 はじる(怩じる)。はじらう。「忸怩ジクジ」(恥じ入ること。忸も怩も、はじる意)「怩恨ジクコン」(はじて恨む)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
解字 篆文は上の人と下の人がもたれあっている形で二人が相親しむさまを示す。隷書(漢代)は上の人が腰掛けているような形、下の人はヒになった。現代字は、上が尸(ひと)下がヒ(ひと)の尼になった。近づき親しむ意だが、のち、梵語を漢字音訳した比丘尼bhikṣuṇīビクニ(出家して戒をうけた尼僧)の略称から尼(あま)の意に用いる。
意味 (1)ちかづく。ちかづきしたしむ。 (2)あま(尼)。女の僧。出家した女性。「比丘尼ビクニ」(①出家して戒をうけた女子)の略称。②鎌倉・室町以降、尼の姿をして遊行した芸人)「尼僧ニソウ」(出家した女僧侶)「尼寺あまでら」「尼削(あまそ)ぎ」(女性の髪を尼のように肩のあたりで切り揃えること) (3)地名。「尼山ジサン・ニサン=尼丘」(山東省曲阜キョクフ市にある孔子の出身地)「尼父ジホ」(孔子のおくり名)
イメージ
梵語の音訳から「あま」(尼)
二人が相親しむ形から「ちかづく」(昵)
二人が相親しむ形から「くっつく」(泥)
「形声字」(怩)
音の変化 ニ:尼 ジ:怩 ジツ:昵 デイ:泥
ちかづく
昵 ジツ・ちかづく・なじむ 日部
解字 「日(一日中)+尼(ちかづく)」の会意形声。一日中お互い近づきしたしむこと。
意味 ちかづく(昵づく)。なじむ(昵む)。なれしたしむ。「昵懇ジッコン」(親しくつきあう)「昵近ジッキン」(親しく近づく)
くっつく
泥 デイ・どろ 氵部
解字 「氵(水)+尼(くっつく)」 の会意。水分を含んでねちねちとするもの。異体字である埿デイ(水分を含んでねちねちする土)の略体といえる。
意味 (1)どろ(泥)。水がまじってやわらくなった土。「泥水デイスイ」「泥沼どろぬま」「汚泥オデイ」(きたない泥)「泥酔デイスイ」(酔って泥にはまったようになる) (2)どろ状のもの。「金泥キンデイ」「印泥インデイ」(印鑑を押すとき用いる朱色の泥) (3)くっついて動きがとれない。こだわる。なずむ(泥む)。「拘泥コウデイ」(こだわること)「暮くれ泥なずむ」(日が暮れそうで暮れない) (4)[国]「泥棒どろぼう」(ぬすびと。盗みをする)「泥縄どろなわ」(泥棒が入ってから縄をなう)
形声字
怩 ジ・ニ・はじる 忄部
解字 「忄(心)+尼(ジ)」の形声。ジは耳ジ(みみ。やわらかい耳たぶ)に通じ、やわらかい心の意。感受性のよいやわらかい心で、はにかむ・はじらうこと。恥チ(やわらかい心⇒はじる)と同じ構造になる。
意味 はじる(怩じる)。はじらう。「忸怩ジクジ」(恥じ入ること。忸も怩も、はじる意)「怩恨ジクコン」(はじて恨む)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。