イリスの色いろのお話

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永遠の0(ゼロ)

2011-08-15 18:18:05 | 本・書評
永遠の零

終戦記念日にちなみ、講義の冒頭で
「永遠の0(ゼロ)」百田尚機 (講談社)
を紹介致しました。

私自身、直に戦争体験を聴く機会もないままきておりますが、
「永遠の0(ゼロ)」が本屋大賞を受賞したということで、
メディアでとりあげられたのがきっかけで昨年読みました。

読むにあたり知りたかったのは、
「零戦に乗る、ということはどういうことなのか。
乗る人はどんな心境でいたのだろうか」
ということでした。

読み進めるなかで、
何度も胸をつかれ、はっとさせられ、一気に読みました。
「戦争」というものが随分近くに感じられました。

大国アメリカをうならせた零戦は、
まさに攻撃することのみを考えて作られた戦闘機。
だから相手から攻撃されることを想定しておらず、防護壁はほんのわずか。

戦況が危うくなり、乗り手が少なくなれば、
2、3時間乗るだけでへとへとになるところ、
一人が朝出かけて、夕方まで、
一日7時間も戦場で操縦する。
それが何日も続く。

その他にも、
極限状態の、想像すらできないシーンがたくさん描かれています。

読後、感じた事は、

「人は誰かのために生きるとき、本当に力を発揮できるのだ」
ということと、
「それが家族や、血縁ではなくとも、誰かのおかげで生きているのだ」
ということ。

また残念ながら、国を動かす人と国民の意識構図は、
終戦後も変わっていないのだな、ということです。

読めば、心の中の何かが変わる本だと思います。
日頃の悩み等なんと小さいことか。
教科書にしたいくらいです。


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