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沖縄のこと

2018-10-02 13:10:15 | その時々2

萩の花が咲きまして、我が家の庭はすっかり秋の景色になりました。芙蓉は相変わらず美しい花の顔(かんばせ)を秋の陽射しにさらしています。コノハナノサクヤヒメと楊貴妃と命名した我家の芙蓉・・・・・夫も産婦人科医の激務から少し解放されて、やっとこの美しい花を愛でるゆとりが出来ているような・・・・・『きれいだなあ、あの花は!』と感嘆しています。どちらに軍配を上げることもできないのですが、私は萩のひっそりと咲く風情が好きなような気がします。

 

沖縄の県知事選が終わりました。沖縄が話題になるといつも思います・・・・・沖縄の人々は国境について、沖縄の地理的位置についてどう思っているんだろう?・・・・?と。江戸時代琉球王国は清の支配を良しとせず、薩摩藩に帰属することにしました。国を維持できなかった国王としての苦衷は察して余りありますが、それでも小さな国の未来を思って選択をしたのだと思います。そして我が国の同胞となった沖縄の人々は、今世紀(ではなく、前世紀ですね)我が国の南の国境に住む人々として大戦の大きな惨禍に晒されました。北は千島のシュムカップ、東は硫黄島、西は満州から朝鮮半島・・・・・硫黄島とシュムカップは玉砕し、満州と朝鮮半島からは引き上げと抑留、沖縄は激戦の果て占領されました。硫黄島とシュムカップの激戦と、前線の地となり戦わざるを得なかった沖縄の人々に格別の思いを・・・・・と言い残された沖縄の司令官のことを父は私達に語り聞かせたものです。母方の伯父は二人いますが、一人はシベリアで抑留され半世紀位不明だったその消息は、20年以上前になりますか、ソ連が抑留者名簿を公表した中にありました。もう一人はビルマ戦線に参加し、マラリヤに悩まされましたがこちらも20年くらい前に故人となりました。

敗戦国となって、私達の国は防衛上丸裸になりました。国境の防衛にあたるべき地はみんななくなり、一旦ことがあればすぐに本土決戦は避けられない状態になりました。古来なぜ領土拡張が起こったか・・・・・最大の理由の一つが防衛上の前線、つまり国境を遠くに置くために違いないのに。私達は、戦争は起こらない、と錯覚して生きることにしました。時の政府が『国防』の問題を取り上げると憲法違反(?)になるという、不思議な国を生きてきました。大学生の時、アメリカから沖縄が返還されました。嬉しかったのと、アメリカだから・・・・という思いとソ連に占領されたままの国後・択捉・歯舞・色丹のことを思ったものです。今でも根室湾内にある国後ですら、占領されたままです。私達は平気でこれからも生きていくのでしょうか。たとえ我が国が戦争をしなくても、返還された沖縄は我が国の国境の地であることに変わりありません。琉球国王は清に占領される恐れを知って、二者択一をして薩摩藩を通じて『時宗が元寇を退けた』ように日本を信じたのです。いつ、どんな元寇が降りかかるか、それは誰にもわかりません。ですが、時の為政者というものは、危険に対処して責任と心血を尽くした時宗でなくてはなりません。あの決断をした琉球国王も同じだったと思います。

沖縄の人々は、何かあれば国境の最前線に住んでいると思います。否応ありません。それが沖縄という土地なのですから。軍備があるから攻められる・・・・・?????まあ、当然侵攻するためには国境にあるの防衛基地を破壊しなければなりません。だから沖縄に迫ってきたのです。沖縄だからではなく、そこにあるからそこでぶつかったのです。だけど、軍備がない手薄なとこらから占領されると思います。尖閣諸島だって、国有化(やり方が下手だったかもしれません。だけど長い目で見れば、民主党政権のやったただ一つの成果かもしれません。)したとたん、中華人民共和国は苦情を言いました。知らないうちに取り上げることが出来なくなったからだと思います。国有化しても、今でもなんとか取り上げようとしているのです。元寇の時も戦禍に晒された我が長崎県の国境の島・対馬は土地の外国人(中華人民共和国人と韓国人(?))所有化が進んでいるのだとか・・・・・愕然とします。友邦を無条件に信頼してはいけないのです。対馬から壱岐、玄界灘に浮かぶ島々、我が平戸・・・・・元寇で多くの人々が死にました。九州の武将たちも奮戦し鎌倉武士も駆けつけて死にました。執権時宗は鎌倉にありましたが、多くの武将や人々の死と国の独立の責任を引き受けて若い命を燃やし尽くしました。彼の神話の時代にアマテラスが武装してスサノオを迎えたように、私達も心意気を示して生きなければならないと思います。

国防をどうするか・・・・・この問題は国民の覚悟なしには動きません。私達は独立の気概を未来に残せるでしょうか。

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