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日本人の心模様

2025-02-23 09:23:31 | 日本語・古事記・歴史・日本人

民族の心模様は何によって見えるとお考えですか。あなたと私のそれぞれの心模様はどう違っているとお考えですか。この問題にはっきりと気づいたのは、久司先生の英語版の著書を数冊日本語に翻訳させていただいた時のことです。英単語とその訳語と思っている日本語との間にかなりの隔たりを感じることがよくあったからです。その代表語として取り上げてブログの記事にした『physical, menntal and spiritual』・・・・・英語に初めて触れた時以来薄々感じていた違和感について、この時は本当に悩んだ挙句の果てに私は『心身』という訳語を選びました。そしてまた福沢諭吉訳の『経済』について思いをはせたりもしました。一つの単語を聞いたときに受け取り側が思い浮かべる意味というか心象というかそれからの連想というものは、厳密にいえば同じ母国語間であっても個人的に違っているし、ましてや翻訳ともなれば全く別物である可能性もあるのです。玄奘三蔵の悩みも多少なりとも追体験したと思っていますが、言葉というものがその認識のすべてなのです。

日本語には他の言語に訳しがたい言葉がたくさんあります。単語としても『ありがたい』や『もったいない』、そして『おかげさま』などなどです。それらが日本人の心模様の特徴なのですが、今回は『おかげさま』の『様』に焦点を絞りたいと思います。私達は日常普通に『様』を使っていますが、一応敬称として分類されています。英語にこの『様』にあてはまる単語はないと思います。Mr.やMrs.はありますが、これはいわば階級称のようなものです。ですが、日本語には『お天道様』『おひ様』『お月様』『お星様』・・・・・それから世間(せけん)様、他所(よそ)様、他人(ひと)様・・・・・仏様、神様・・・・・そして『お互いさま』に『おかげさま』

『様』はなくても意味的には成り立ちますが、その人の心模様は違います。『様』と言わなければおさまらない何かがその人の言語活動を支配しています。これが日本語特有の敬語体系を作り出した心模様であり、日本人の礼の心模様だと思います。日本語の要は敬語にあり、これを大切に守り続ければ日本人を維持できると思っています。国語を守らなければなりません。品格というものはその人の話し方によるのであって、どんなに衣装を整えても、究極的には言葉の選択によると思います。最近のテレビでよく耳にする日本語は恐ろしく乱暴だと思います。美しい言葉を選ぶものは美しくなり、明るく清らかな言葉を選ぶものは明るく清らかになります。どうしてかというと、その音の振動がその人の体に作用するからです。

『physical,mental and spiritual』ですが、直訳すると『身体的、心理的、精神的』です。この言葉を作り出した西洋人の言語感覚にも敬意を表したいと思っています。これは人体を科学的に波動の性質によってあらわしたものだと思います。物質はスピンによって成り立っているのですから個体的超低周波から宇宙を駆け抜けるイエスの心のような超高周波まで生み出すスピンで人体は成り立っているということを表しているのです。さすが近代科学を生み出した人々だと思います。そこまで分かっていながらどうして東洋の哲学のように人間の高みを目指さないのかというと、そこに食性という大きな条件があったのだと思います。スピンの性質を変えるのは、何を食べるかというその一点にかかっています。どういう体細胞を作るかによって、そのスピン量が決まるからです。『spiritual』部門の波動がどこまで届くかによって、その人が何を考え何を見るかが決まっています。だから東洋では『精進料理』があり、ダビデは『パピルス』を食べ、様々な地域の修行に食の戒律があるのです。日本でも『カスミ』を食べるのが最高であり、ホツマツタエにはアマテラスは『チヨミグサ』を食べるのだとか・・・・・日本人は考え方も意識も立ち居振る舞いもその言葉も、長年日本人が食べてきたものの振動によって成り立っています。海の幸と山の幸と田からの稲の幸の作り出す振動とで。自分を作り出しているものは、日々の食事です。母は大地です。だから家庭の食事をつかさどり、そこに生えるものを育むのだと思います。自分の食を整えるのは、自分の大地の役割を果たしています。大地なしには生きて行けません。本質を認識して、生きるべきです。

 

追記(2/24):『spiritual』には、妄想や幻想の類も含まれているということに注意が必要です。では何によって判断するかというと、『おこない』です。これもまた日本人は『行』という考え方を持ち続けることによって健全性を守ってきました。

 

 

 

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