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秋の声

2006-09-03 13:39:17 | Weblog
秋の声が聞こえる頃となりました.先月から我が家の中には小さなウマオイとコオロギが入り込んで壁にとまっていましたが、夜になると家の内外では大合唱が始まります.蝉も最後とばかりに命の声を張り上げています.風も秋を告げていますし、空の色も雲も、地上では稲穂もススキもそよいでいます.秋になりました!!地上の環境は密やかに大回転を開始して、もう秋の色を見せ始めました.蝉はいつまで鳴くのでしょうか?虫は何を合図に鳴き始め鳴き終るのでしょうか?私達人間の発表の声は何なのでしょうか.

蝉は7年間の地中生活の後、7日間の地上での生活を飲まず食わずで(?)生物の掟の世代継承のためだけに捧げ尽くすそうです.何というけなげな(?)姿でしょうか.と思うのは人間だけのこと.人間は生命の掟のほかにやりたいことという社会活動に意味を見出していますから、野生の動物が種の掟に従って子供を産み育てて生命を終えるという姿に感動はしても自分がやろうとは思わない矛盾の中に生きています.そして生命の姿に自分の感情を投影してけなげと感動するのです.それはともかくも生き物達は何によって時を知るのでしょうか.

マクロビオティックによれば食以外の何物でもありません.食は変化の法則なのですから.蝉の幼虫も食べ物の変化によって羽化する時を知り、蝉になっての七日間は多分熱のようなものを食べているのだろうし、秋の虫も同じ様に環境の変化を食べて成虫になるのでしょう.それならば植物や地表の泥は何によって変わるのでしょうか?太陽の熱による温度の変化と水分の変化でしょうか.何かを取り入れて何かのスイッチとなる.それが秋の景色を生み出しています.なれば私達人間も変化した植物を取り入れて変わらなければなリません.私達も秋になりましょう.もう少しずつ秋になりかかっているはずです.季節に合わせて変化していきましょう.でも「あの人秋ねえ」ってどんなものでしょうね?

確かに夏の色がしっくり来なくなって衣類の色が変わってきますよね.その点昔の日本人は社会を挙げて季節の色を変える事に決めていましたよね.社会の食べ物が今ほど無秩序ではなくて、誰もが納得できる季節の感覚で暮らしていたのでしょうか.青菜も季節を問わず食べるのではなくて、今頃なら大根などの冬野菜の間引き菜だったのでしょうか.マクロビオティックの中でも考えてみる必要がありそうです.季節の気配を感じるためにはどうしたらよいのか.便利さによって失われた感覚の復活を願うのであれば、食を変えるしかないのは既知のことです.身土不二の意味をいつも考えさせられます.
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