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士農工商

2011-08-09 09:03:08 | Weblog
これは誰もが知っている徳川氏が創設した身分制度ですが、現代には心分制度として通用すると思います。


        士というものは義に生きるもの
       農というものは理に生きるもの
       工というものは誠に生きるもの
       商というものは欲に生きるもの



                 士というものはやせ我慢が出来る人
                 農というものはその日暮らしが出来る人
                 工というものは自分の腕が一番と思いたい人
                 商というものは他人(今)より良くなりたい人


武士は正しさに命をかける。農民はお天道様にしたがって生きる。職人は己の誇りに従って作る。商人は利得を追及する。要するにこれは政治をおこなってよい心構えの順序だったのです。士分のものが士の心構えに背かないように内心に持つべき『心分制度』だったのです。人間性の区分として私達が政治家に要求すべきものです。商人は国の政治を動かしてはいけないのです。欲得で政治に関与してはならないのです。

展転社の『ローマ・カルタゴ百年戦争』という血沸き肉踊る本があります。フェニキアの都市国家カルタゴがいかにしてローマに滅ぼされたかというお話で、私は父から貰いました。父の大好きな(従って私の大好きな、そして息子が大好きな)、かの偉大なハンニバルが登場します。フェニキア人は古代の海洋民族で通商が得意です。世界の富を最初に取り扱った人種です。商人国家です。欲得が国家運営の基本方針です。商人による国家最高機関は、最前線で一人踏ん張っているハンニバルの悲痛な要求に応えません。ハンニバルという自分達の盾に、その重要性にお金をかけることを渋ったのです。そしてハンニバルはローマに敗れ、カルタゴは滅亡に追い込まれるのです。

民主主義国家の国民は選挙という政治に参加します。選挙民は心分の『士』でなければなりません。現在の政治界を見渡すと、利得構造と経済界ばかりが見えてきます。政治家も心分の『士』でなければなりません。士農工商は己の心と行いを判断する最良の物差しだと思います。ひとりひとりがそれぞれ自分の中の士農工商を見つめて政治に参加したいものです。




そして今日も:

     私達は横田めぐみさん達を取り戻さなければならない!!!




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2 コメント

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同感・・・ (N's)
2011-08-10 08:20:47
全くもって同感。昔の人は、悟ってますねぇ・・つくづく思うのは、現代になるにしたがって発展もあったんだろうけど、いろんなものがあふれて肝心のモノ、原点を見失ってしまってるよなぁ~なんて思います。気をつけなきゃ、シンプルに考えよう、行動しようと普段心がけたいです。
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ありがとうございます (和子)
2011-08-12 10:14:05
同志がいてくださって、嬉しいです!!!よろしくお願いします。
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