サロベツ原野・長沼
利尻山からの帰路、サロベツ原野を南下した。
ペンケ沼、パンケ沼という大きな双子沼の南に長沼がある。
朝早くから大勢の観光客が居るなあと思ったら、全員が長いレンズを水辺に向けていた。
上手に作った浮巣でアカエリカイツブリが子育てをしている。
しなやかな首が赤茶色に染まっているから、アカエリの名。
抱卵中のアカエリカイツブリ
巣に座わったとき、ブルブルとお尻を震わせた。
抱卵中なのだ。
隣の人に聞いたら、前日にヒナ1羽が孵ったという。
もうすぐ数も増えることだろう。
近くで水浴びしていたパートナーと交わす鳴き声が、けたたましく湿原に響いた。 (2011年7月18日)
コウホネ
美術館
さらに南下すると、音威子府村に「エコミュージアムおさしまセンター BIKKY アトリエ3モア」が。
風や木霊と対話した砂澤ビッキの作品を集めた美術館。大人200円。村民は無料。
晩年に暮らした廃校のアトリエに、ビッキ渾身の魂が漂う。
穏やかな農村の空間に、ぽつりと座る珠玉の美術館だ。
ボランティアの音威子府高校の生徒が炒れてくれるコーヒーが美味しい。300円。
工芸専門の単科高校に、道内外から子どもたちが集まって来るという。
会話も楽しかった。
「みんな、素敵な村に来たね」と、つくづく思う。
砂澤ビッキの美術館 音威子府村の筬島(おさしま)地区