「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

ニセコ山系の岩内岳に登る

2009-06-21 18:39:57 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
(写真: 岩内町市街地から見た岩内岳)


6月20日の登山記録:

6月に入って土日はずっと雨模様が続いた。予報は20日(土)も晴れないが、曇りだという。

高曇りを期待して、ニセコの山々で唯一未踏の岩内岳(1085.7m)に登ろうと思った。

スキー場の登山口から、旧ゲレンデの右端を行く。山頂には雲がかかっていて気分は晴れない。そこに、大きな白い蝶がひらひらと舞ってフランスギクに降りた。

羽は白というより透き通ったという形容がふさわしい。帰宅して調べたらウスバシロチョウ。白いが、実はアゲハチョウの仲間だという。大きいはずだ。

低地のチョウだが氷河期の遺存種とのことで、予期せぬ出会いが楽しい。



(写真: ウスバシロチョウ)


30分ほど歩くと森に入り、ようやく山登りらしくなる。七合目から振り返ると岩内の街と入り込んだ日本海、そして対岸の積丹半島が美しい。

進路には岩内岳、そして右手には雷電岳が。雲が勢いよく流れていく。

新緑と残雪、そして雲流。晴れてはいないが、高山の空気がうまい。



(写真: 七合目から見た岩内町)



(写真: 岩内岳)


(写真: 雷電山)



(写真: 雲が山頂から流れてくる)


九合目でガレ場に出る。すさまじい強風に雨も混じる。先行の二人が降りてきて、山頂は厳しいですよと、ひとこと。2人の眼鏡が曇り、髪が濡れていた。

強い風の中、クロテンが向かってきた。僕に気づいてハイマツ帯に逃げ込む。意外に体が長いというか、大きい。写真が撮れず残念。

ミヤマオダマキが雨に濡れて可憐な姿を見せてくれた。雨も、また良し。


(写真: ミヤマオダマキ)


強風の山頂はガスって視界もなく、七合目で見えていた雷電山も見えない。

視界があれば、目国内山への縦走路に降りて、湿原の花畑を楽しみたかったが。

また来る楽しみが増えたと納得する。



(写真: 岩内岳山頂)

山頂標識のそばに開花していないが、白花のミヤマオダマキが咲いていた。

初めて見た。眺望は得られなかったが、来て良かったと思う。

強風で揺れてピンが合わなかったので、小さく記念に掲載。



(写真: 白いミヤマオダマキ)


(写真: 帰路、さらに雲流れる)

■登山記録
10時05分: スキー場登山口から入山
11時20分: 七合目
11時40分: 八合目
11時55分: 九合目
12時00分: 頂上(1085.7m)

12時15分: 下山開始
13時45分: 登山口に戻る

 岩内温泉 グリーンパーク岩内 500円
岩内湾を望む、茶褐色の清々しい湯。
街でみかけた古い喫茶店。昔、神田にあった店と同じ名前だったので、吸い込まれる。ナポリタンの味がタイムスリップしていた。