AKB48の旅

AKB48の旅

虚構としての自己言及性

2019年02月23日 | AKB
欅坂46「黒い羊」は欅歌謡の金字塔に ナスカとの強力タッグが生み出した“自己完結”の歌

”黒い羊”とはのけ者、厄介者を意味する言葉だ。集団に馴染めない者はその集団から排除されていくという人間の残酷な一面を切り取ったテーマである。しかも、センターを務める平手友梨奈がこれまで見せてきたテレビ番組でのひとり笑わない姿や、俯いたパフォーマンス、そしてそれによって巻き起こる炎上や新センター待望論によって、彼女自身も同じような心理の餌食になっている側面があるため、まさに今現在の欅坂46を取り巻く状況を捉えたテーマ選びと言えるだろう。

 つまり、人の心の暗い部分を抉り出す曲のテーマが、欅坂46というグループそのものに起きている現象と渾然一体となり、虚実が入り乱れ、ある種のドキュメンタリー作品のようになっている。この構造があるからこそ、この曲はいわゆる”当て書き”の枠を飛び越えて、リアルな現実の問題として聴く者の心を刺激するのだ。


それなりに突っ込んだ議論になってると思う。よろしければ記事全文に目を通していただきたいところ。

再度「自己言及性」について

「AKB48 SHOW!」の思い出

2019年02月22日 | AKB
NHKの「AKB48 SHOW!」終了へ 「ショックだなぁ」「神番組だったよな」

NHK BSプレミアムで毎週放送されているテレビ番組「AKB48 SHOW!」が、2019年3月末をもって放送終了となることが分かった。NHKが2月20日のJ-CASTニュースの取材に「最終放送日は3月24日です」と答えた。

なんと言ってもフルコーラスであること。そして公演曲やカップリング曲にも光が当たること。まだ放送回を残してるのを承知で言い切ってしまうけど、素晴らしい番組だった。私的には全回録画して残してあるし、正直、SeeQVault HDD をこのために購入したりもした。

けれども放送開始から5年を過ぎ、さすがにマンネリ感が漂っていたのも事実だと思う。何事にも寿命というものはある。だいぶ前から、録画視聴し保存処理をしながら、惰性感を感じていたのも事実。この辺りで終止符を打つというのは、良い判断なんじゃないか。

勝手な推測だけど、たぶん石原真氏の強い影響力の元にあった番組と思われる。建前ではあっても仮にも「公共放送」であるところの電波を、それがBSではあっても、私的な壟断ととられ兼ねない状況にあったわけで、であればこそ引き際が肝要となるんだろう。この終了がどの程度能動的なものだったのか、それともまったくの受動的なものだったのか、そこを判断する情報はないけど、決して悪くないタイミングだったとは言えるんじゃないか。

運命はかく扉を叩く

「新韓流現象」

2019年02月21日 | AKB
韓経:日本は今「IZ*ONE天下」…K-POPの歴史を書き直す

IZ*ONEは誕生過程そのものが韓日民間文化交流の象徴だ。両国の優秀システムを結合し、日本をはじめグローバル市場を攻略するために企画された。メンバーが一糸乱れぬダンスを繰り広げる「カル群舞」と優れた歌の実力を備えたK-POP、かわいくて友達のように身近な日本ガールズグループの強みを合わせたIZ*ONEは、日本人メンバーを中心に流ちょうな日本語で疎通して日本の大衆にすんなりと近づいた。韓国のカル群舞能力を学んだ3人の日本メンバーはAKB48時代よりもはるかに多くのファンが熱狂することに驚いたという。特に、SNSに敏感な日本の10代は既成の世代とは違ってYouTubeにハマり、K-POPにも一層魅了される新韓流現象が現れているという分析だ。

コメントとかはなし。「新韓流現象」かぁ。

映画「嘘を愛する女」

2019年02月20日 | AKB
川栄さん目的というわけではないんだけど、なぜか今頃視聴。川栄さんの役どころは、メインストーリーとは直接関係しないんだけど、映画中、唯一と言って良いカワイイ(もしくは破廉恥な)役どころということで、なかなかの存在感にして、抑えの効いた好演と言って良いように思う。

映画そのものは、あんまり話題になってた印象がないけど、まあそれなりのできというところかな。ストーリーの割にはミステリー要素が弱いし、心を揺さぶるような演出もない。

たぶん「ウーマンオブザイヤー」を受賞するようなバリバリ働くキャリアウーマンという「虚構」と、名前も仕事も素性も一切が嘘だったという「虚構」が交錯し、みごとにひっくり返るところを描きたかったのかなと思うけど、そこがイマイチ煮え切らない感じ。

ただ、カット割りとか台詞回し、時間配分には好感の持てるところがそこそこあって、日本映画の悪い癖が抑え気味になってたし、上記川栄さんを初めとして、出演者の皆さんはそれぞれ好演されてたと思う。

神輿という属性

2019年02月19日 | AKB
島崎遥香、AKB時代の“塩対応”に「そうしないと生きていけなかった」

さらに、アイドルにはお決まりの自己紹介パフォーマンスがあるなか、AKBでは「私と前田(敦子)さんだけなかった」ことを明かし、その理由を「めちゃくちゃ恥ずかしいじゃないですか」とキッパリ説明。代わりに元乃木坂46の市來玲奈アナウンサーが披露させられる展開となった。

このシーンは見てたけど、島崎さんのこの指摘には、何を今更なのかも知れないけど、あらためてハッとさせられた。ないことにこそ意味がある、「空白の中心」というハイコンテクスト。静的なアイコンを持たないこと、これもまた神輿としての属性なんだろうと思う。それに耐えられることこそがレア属性ということなんだろう。

虚構と幻想の狭間