AKB48の旅

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虚構としての自己言及性

2019年02月23日 | AKB
欅坂46「黒い羊」は欅歌謡の金字塔に ナスカとの強力タッグが生み出した“自己完結”の歌

”黒い羊”とはのけ者、厄介者を意味する言葉だ。集団に馴染めない者はその集団から排除されていくという人間の残酷な一面を切り取ったテーマである。しかも、センターを務める平手友梨奈がこれまで見せてきたテレビ番組でのひとり笑わない姿や、俯いたパフォーマンス、そしてそれによって巻き起こる炎上や新センター待望論によって、彼女自身も同じような心理の餌食になっている側面があるため、まさに今現在の欅坂46を取り巻く状況を捉えたテーマ選びと言えるだろう。

 つまり、人の心の暗い部分を抉り出す曲のテーマが、欅坂46というグループそのものに起きている現象と渾然一体となり、虚実が入り乱れ、ある種のドキュメンタリー作品のようになっている。この構造があるからこそ、この曲はいわゆる”当て書き”の枠を飛び越えて、リアルな現実の問題として聴く者の心を刺激するのだ。


それなりに突っ込んだ議論になってると思う。よろしければ記事全文に目を通していただきたいところ。

再度「自己言及性」について