握手工場の仕事は、不定期だ。
そして、日時も場所も分らず、また、その情報を仕入れる方法すら未だに謎に満ちている。
ボクはその日、アイスを買いにコンビニへ出かけた。
帰り道で、まったく知らないノラ猫に声をかけられた。
猫「ちょっと、あなた、握手工場で働いた事があるでしょ」
ma「えっ?どうして分るの?」
猫「そりゃあ、まあ、わかりますよ。握手工場に一度でも働いた事がある方は、それなりのかんじが出てくるものでしょう」
ma「そんなものなのかなぁ・・」
そう言われて悪い気はしなかった。握手工場で働いた事があると言うことは、ある特殊な業界からすれば、一種のステイタスであるからだ。
気分がよくなったので、持っていたアイスを半分づつ、ノラ猫と食べた。
食べ終わって猫は、口とヒゲに付いたアイスを丁寧に右足でなぞりながら、
「そうそう、今度の月が二つ重なる翌日、大阪で握手工場開くわよ。アイスのお礼じゃないけどね」
そう言って、大きな真っ黒い瞳孔を一気にすぼめ、金色に輝く瞳に変えた。
タクシーを降りると、周りは握手工場へ向う人達で一杯だった。
みんな、食べ物が入ったビニール袋を提げ、誰もが今日一日握手工場で働ける事に、緊張し興奮している様だった。
工場の入り口には、守衛がブース分けをしていた。
ボクの貰った当日限定就業カードには、Bブロックと記されていた。
ラッキー!!
この間の東京での握手工場では、野外道路脇ブロックで最悪辛い目にあっていたからだ。
これは、ついてる。
A・B・Cブロックは、完成ブース前の場所で、色々と特典が付くのだ。
よしよし、幸先はいいぞっ。
それから、ボクは更衣室に行き、正装に着替え化粧をし、手を念入りに洗い、準備を整える。
そして、気合を入れ15cmヒールに履き替える。
そんな具合に、握手工場の一日が始まるのだ。
そして、日時も場所も分らず、また、その情報を仕入れる方法すら未だに謎に満ちている。
ボクはその日、アイスを買いにコンビニへ出かけた。
帰り道で、まったく知らないノラ猫に声をかけられた。
猫「ちょっと、あなた、握手工場で働いた事があるでしょ」
ma「えっ?どうして分るの?」
猫「そりゃあ、まあ、わかりますよ。握手工場に一度でも働いた事がある方は、それなりのかんじが出てくるものでしょう」
ma「そんなものなのかなぁ・・」
そう言われて悪い気はしなかった。握手工場で働いた事があると言うことは、ある特殊な業界からすれば、一種のステイタスであるからだ。
気分がよくなったので、持っていたアイスを半分づつ、ノラ猫と食べた。
食べ終わって猫は、口とヒゲに付いたアイスを丁寧に右足でなぞりながら、
「そうそう、今度の月が二つ重なる翌日、大阪で握手工場開くわよ。アイスのお礼じゃないけどね」
そう言って、大きな真っ黒い瞳孔を一気にすぼめ、金色に輝く瞳に変えた。
タクシーを降りると、周りは握手工場へ向う人達で一杯だった。
みんな、食べ物が入ったビニール袋を提げ、誰もが今日一日握手工場で働ける事に、緊張し興奮している様だった。
工場の入り口には、守衛がブース分けをしていた。
ボクの貰った当日限定就業カードには、Bブロックと記されていた。
ラッキー!!
この間の東京での握手工場では、野外道路脇ブロックで最悪辛い目にあっていたからだ。
これは、ついてる。
A・B・Cブロックは、完成ブース前の場所で、色々と特典が付くのだ。
よしよし、幸先はいいぞっ。
それから、ボクは更衣室に行き、正装に着替え化粧をし、手を念入りに洗い、準備を整える。
そして、気合を入れ15cmヒールに履き替える。
そんな具合に、握手工場の一日が始まるのだ。