保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

札幌市 交通資料館の車両たち(その2)

2015-07-22 00:15:00 | 石狩・後志(北海道)

場所:札幌市南区真駒内東町1丁目 札幌市交通資料館
保存車両:札幌市交通局の車両 多数(画像と共に紹介)
(2015年7月12日訪問)

(その1)記事に引き続き、札幌市交通資料館の車両たちをご紹介いたします。

札幌市電の雪8です。1949(昭和24)年に40形電車から改造されたブルーム式除雪車(いわゆるササラ電車)で、元になった40形は1921(大正10)年から札幌電気軌道が導入した2軸単車です。
雪8は1971(昭和46)年に廃車されました。同じ雪1形の内3両は、車体が国フ化されて2015年時点でも現役で活躍しています。


雪11です。「プラウ車(プラオ車)」という除雪車で、10形か40形からの改造かと思われます。
プラウ車は軌道の外側(車道側)に溜まった雪をさらに外側に押しのける役割を持ちます。進行左側に羽が付きますが、正面にスノープロウは無かったのでしょうか。軌道内の除雪は回転式のササラ電車で行い、プラウ車は軌道外側のみを担当するという使い方だったのかもしれません。除雪自動車が発達していない時代らしい車両です。
(昭和49)年に廃車されました。


以下は札幌市営地下鉄の車両です。第3次試験車「はるにれ」です。札幌市東区に設けられた札苗実験場で試験走行に使用されました。
札幌市営地下鉄はそれまで前例の無いゴムタイヤ方式での建設が予定されていたため、種々の実験や冬期の安定性を見極めるために試験場と試験車両が製作されました。


マイクロバスの様な車体で車内には座席が設置されています。ゴムタイヤが3軸付いていますが、これはバスを改造した第1次試験車の構成を踏襲したためです。
片運転台かと思われますが、これもバスの影響を受けたためでしょうか。


第4次試験車「すずかけ」です。営業用車両である1000形と同じ7軸の車輪配置です。
車体は営業用車両とは大きく違いまるで橋桁のようですが、これは試験で重りを載せる便を考えてのものです。こちらも札苗実験場で使用されました。


1000形電車1001号です。1970(昭和45)年に営業用車両の試作車として製造されました。前述のすずかけと同じ2車体連接のタイヤ7軸配置で、2両固定編成です。
開業後は量産車に混じって営業運転に使用されましたが、1985(昭和60)年に廃車されました。


1001号とペアになる1002号車です。
開業当初は2両編成での運転も予定されていましたが、4両編成での運転へと移り、晩年は8両固定編成となりました。1000形は中間車を組み込んだり2両×4本で8両編成になるなどして活躍しました。
なおほぼ同じ外観を持つ2000形は1999年まで活躍しています。札幌の地下鉄と言えばこの顔だと印象に残っている方が多いのではないでしょうか。


札幌市電10形電車22号車も保存されていましたが、2015年時点では愛知県にある博物館明治村へ移転しています。2014年から2020年まで明治村で展示されます。
この22号電車は実際には29号電車であり、1918(大正7)年の札幌電気軌道開業に合わせて用意された車両です。元を辿ると名古屋電気鉄道が1901(明治34)年に新製したものです。


札幌市営バスの車両も展示されています。バスには詳しくないため画像の紹介のみに留めます。

これらの車両は地下鉄南北線の高架下にあります。保存状態は良好ですが、写真撮影の際にアングルが限定されてしまうのが難点でしょうか。
資料館休館日でも、これらの車両を隣接する公道から見る事が出来ます(冬期の保存方法は不明)。

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