保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

札幌市 交通資料館の車両たち(その1)

2015-07-17 12:42:00 | 石狩・後志(北海道)

場所:札幌市南区真駒内東町1丁目 札幌市交通資料館
保存車両:札幌市交通局の車両 多数(画像と共に紹介)
(2015年7月12日訪問)

地下鉄南北線自衛隊前駅に隣接する交通資料館で保存されている車両です。交通資料館は5~9月の土日祝日および夏休み期間のみの開場ですので、訪問難易度は少し高めかと思います。
車両は地下鉄南北線の高架下(地下鉄なのになぜ高架なのかはご自身で調べてください)に置かれています。


札幌市交通局A801+A802です。1963(昭和38)年に導入された連接車です(札幌市交通局では「連結車」と呼び、車体にも標記されています)。
地下鉄の開業と前後して多くの路線が廃止された影響からか、製造から13年後の1976(昭和51)年に廃車されました。


Tc1です。1961(昭和36)年に製造されました。
この電車は「親子電車」としてM101と組み合わせて使用され、M101が「親」でTc1が「子」となります。ラッシュ時は連結運転し、昼間時間帯はM101が単車運転する想定だったようです。
しかし単純にトレーラー(クハなど)を牽引するのとは違い、Tc1にも1つだけモーターが搭載されています。これが特に区別して親子電車と呼ばれるゆえんです。
普通のモーター車を2両連結すると、閑散時間帯に高価なモーター車を遊ばせることになります。連接車にすると閑散時間帯に無駄なエネルギーを使う事になります。それらを解決する方法として考案されました。


Tc1のM101と連結する側の妻面。総括制御用のジャンバー栓やエアーホースが並びます。
Tc1の運転台は片側しかありません。実際に運用してみると、増解結が面唐セったことや旅客増により常時連結運転を行う事になったため、以降の増備は前述のA800形連接車に変更されています。なおTc1単独では自走出来ません。
Tc1は1970(昭和45)年に廃車されました。相方のM101は、ワンマン化改造を受けて2015年時点でも現役です。


600形601です。1949(昭和24)年に製造されました。まだまだ二軸単車が多く活躍する中で、大きな収容力から戦後の復興に貢献しました。1971(昭和46)年に廃車されました。


320形321です。1957(昭和32)年にナニワ工機で製造されました。1973(昭和48)年に廃車されました。
なおこの車両をほぼコピーした200形という電車が、札幌総合鉄工協同組合で製造されました。


D1040形D1041です。1964(昭和39)年に製造され、非電化であった鉄北線(麻布、新琴似駅方面)で使用されました。世界的にも珍しい路面ディーゼルカーです。
電化の進展などで他の路面気動車は電車に改造されたものがありましたが、D1040形は全て1971(昭和46)年に廃車されました。


DSB1です。ササラを装備した除雪用気動車で1961(昭和36)年に製造されました。鉄北線の非電化区間で活躍した他、変電所容量に余裕が無い時間帯の電化区間でも使用されたそうです。
1971(昭和46)年に廃車されました。
ササラとは註サの箒のようなもので、これを回転させることにより路面の雪や氷を除去します。現在でも札幌と函館でササラ「電車」が使われており、かつては旭川市街軌道や旭川電気軌道でも使用されていました。

(その2)へ続く

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