ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態や生息環境を研究し保全活動をしていますが、趣味で撮影した昆虫や日本の四季
自然風景の写真も紹介しています。

夜と朝の間

2020-02-11 19:49:05 | 風景写真/冬

 夜と朝の間と言えば、1969年10月1日に発売されたピーターのデビューシングル「夜と朝のあいだに」のメロディーが浮かんでくるのは同年代以上。若い方々は、エレファントカシマシや音大出身のメンバーで結成されたポップスロックバンドの「マカロニえんぴつ」が浮かぶかも知れないが、歌手や楽曲の話題ではない。
 私の風景写真は、朝の光景が多い。チョウやトンボの昆虫撮影でも、朝一の活動時間から観察や撮影をするので、当然、夜から現地に入り車中泊などして待機している。その時に目にし、体験するのが 「夜と朝の間」である。時間的には朝日が顔を出す前になるのだろうが、調べてみると日本語には多くの言葉がある。上の3つは、時間的な表現であり、下の4つは状況的な表現になろう。

  • 未明:まだ夜が明けきらない時分(気象庁/午前0時から午前3時頃まで)
  • 明け方:夜の明けようとするころ(気象庁/午前3時頃から午前6時頃まで)
  • 夜明け:日の出前(太陽の中心が地平線下の7度21分40秒に来た時刻)
  • 黎明:夜明け。明け方。
  • 暁:太陽の昇る前のほの暗いころ。(あかつき)
  • 東雲:夜が明けようとして東の空が明るくなってきたころ。(しののめ)
  • 曙:ほのぼのと夜が明けはじめるころ。(あけぼの)

 これだけの言葉がありながら、作詞家はなぜ「夜と朝の間」という言葉を選んだのだろうか?それは「心境」や「心情」を表現したいからだ。眠りにつく夜ではなく、目覚めた朝でもない時間。人は何を感じ、何を思うのか・・・
 気象庁は「明け方」を3時間としているが、詞によれば「夜と朝の間」はいつまでも続いたり、探しても見つからないことさえある。「夜と朝の間」は心の中にあるのかもしれない。ただし、相対性理論等の理論物理学では「心境」や「心情」の変化で時間の進む速度は変化すると言われているし、気持ちの持ちようで別の時間軸に乗り換えてしまうこともあると言うから、詞だけの世界ではなさそうだ。
 「夜と朝の間」は「闇と光の間」という意味で捉えることもできる。旧約聖書冒頭の書である「創世記」では、始めに闇があり、神は闇を夜と名付け、天地創造の一日目の仕事は光をつくることだったとある。「光」は全ての源になっているが、昨今では、必ずしも闇が悪で光が善とも限らない。光が怖く、光が差さないこともある。やはり、気持ちの持ちようで別の時間軸に乗り換えてしまうのだろうか。

 以下に3枚の写真を載せた。何れも空気の澄んだ寒い冬にカラマツと空を撮影したものである。時間的には「明け方」であるから、表題は「黎明」や「東雲」などを付けたくなるが、単に夜から朝へのグラデーションに心惹かれただけではなく、3枚とも「夜と朝の間」と題した。
 不確実性の現代を生きる私たちにとって、期待と不安と葛藤で眠ることができない「夜と朝の間」が永遠に続くことがないよう祈りたい。また、未来に起こることが悪い方へ変化しないよう、今の時間軸のレールを進むために、ぶれない気持ちを持ちたい。さて、あなたは「夜と朝の間」に何を思うだろう・・・ちなみに“夜と朝”は、ギリシア語で“女と男”という意味を兼ねている。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

夜と朝の間の写真

夜と朝の間
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F9.0 30秒 ISO 100 -1EV(撮影地:山梨県甲州市/柳沢峠 2011.1.07)

夜と朝の間の写真

夜と朝の間
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 0.6秒 ISO 100(撮影地:栃木県日光市/戦場ヶ原 2016.1.02)

夜と朝の間の写真

夜と朝の間
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 0.6秒 ISO 50 +1 2/3EV(撮影地:長野県松本市/上高地 2013.1.05)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2020 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


コメント   この記事についてブログを書く
« Photo Galleryとネットショッ... | トップ | 富士山と天の川 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

風景写真/冬」カテゴリの最新記事