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ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

ゲンジボタルの里を撮影する

2007-06-14 21:32:04 | ゲンジボタル
 先週末に訪れた千葉県勝浦市のゲンジボタルの写真が出来上がった。自前のフィルムスキャナーが故障したためにプロラボでスキャンしたもらったjpegデータの掲載である。フィルムスキャナーが良ければ、もっと解像度の高い画像になるのだが、ボーナスが出るまでは、しばらくし仕方がない。

 前回のゲンジボタルの撮影では、街灯や月明かりが邪魔となって、背景が明るすぎてゲンジボタルの光りがわかりにくかったが、今回はそこそこイメージに近い撮影ができたと思う。点数を付ければ100点満点で50点だが・・・。ホタルの写真は、ホタルの光の数よりも風景(背景)が命だと思う。愛機オリンパスOM-2、ズイコー50mmF1.8レンズにコダック/プロビア400xで5分の露光。ピントは、ファインダーを覗きながら飛んでいるゲンジボタルの光にあわせる。街灯がなかったのでフィルターなしでも緑かぶりがなく、自然な色合いを再現できた。

 残念ながら、水田の上を飛ぶヘイケボタルをゲンジボタルと同時に撮影した源平合戦の写真は、撮影時のミスにより失敗となってしまったが、とにかく、すばらしい里山であった。また来年、是非訪れたいと思う。

その時撮影したゲンジボタルの写真は、東京にそだつホタル

ゲンジボタルの発生

2007-05-27 10:21:49 | ゲンジボタル
 昨日、南房総までゲンジボタルの観察と写真撮影に出かけてきたが、例年に比べて季節が半月ほど早く進んでいるようだ。モリアオガエルは、泡の卵塊はなくなりオタマジャクシとなって泳いでいるし、ムネクリイロボタルやオバボタルも発生している。そしてゲンジボタルは、場所によっては発生していない所もあるが、いつも訪れる河川では、すでにゲンジボタルのメスが羽化しており発生のピークに達していた。初夏を思わせる陽気の連続と前日の雨、月明かりが気になるものの気温23度で無風状態。乱舞ではないが、200~300匹は飛んでいたのではないだろうか。ここのゲンジボタルの大きな特徴は、発光している時間が長く3秒ほど光り続けている。また飛翔の移動速度がとてもゆっくりなことである。中洲の草むらや川岸の木陰など、河川のあちこちにある小グループでは、同期明滅も見られた。水田地帯を流れる河川に発生するゲンジボタルは一時減少したが、地元の農家の方々が農薬を減らすことで戻ってきた。民家もすぐ近くにあるすばらしい里地里山である。このままの姿をずっと残したいものである。

途中、夕食をいただいたラーメンハウス Namiki
http://www.bii.ne.jp/~namiki/
のご主人は、全日本写真連盟に加盟しておられ、すばらしい写真の数々を拝見した。また、たいへん環境のよい谷津を案内していただき、地元の方との楽しい一時を過ごすことができた。

ゲンジボタルの写真は、同じ場所で昨年撮影したものである。ホタルの写真

昨日撮影したゲンジボタル写真は、リバーサルフィルムのため、ただ今現像中。「東京にそだつホタル



ホタル幼虫の上陸

2007-05-06 22:35:54 | ゲンジボタル
今日は朝から雨が降っており、ホタル幼虫の上陸には絶好の条件である。東京は、例年この時期に上陸しているので、早速自生地に出かけてみた。最初に訪れた場所は、3年前にかなりの数の成虫が飛んでいたところである。昨年の暮れに、友人が大きく育ったホタル幼虫を何匹も観察していたので期待していたが、待てど暮らせど発光する幼虫がいない。この場所は、昨年も一昨年も成虫の発生数が極端に少なかった。もしかしたら、今年もだめかもしれない。
場所を移動して、もう一つの河川へ行ってみた。雨はほとんど止んでしまったが、草むらで光るホタル幼虫を発見。5m四方でおよそ20匹前後が上陸を開始していた。特に決まった方向に上陸しているようでもなく、あちらこちらに発光が見られた。両岸とも水際まで草が生い茂っているために、水から出てきたホタル幼虫は、草むらの奥深くを這っており、茎を昇ったり降りたりしているものもいる。ホタル成虫が飛び交う時期には多くの人々が訪れるが、この劇的とも言えるショーは、ひっそりと行われている。
この場所は、東京の貴重な自然発生地の一つであるが、今年も無事に上陸が行われ一安心である。
東京にそだつホタル

ゲンジボタルの写真 2006

2006-06-27 00:06:49 | ゲンジボタル

ゲンジボタルの飛翔風景を撮る


先日撮影したゲンジボタル写真の現像があがってきた。プロラボはリバーサルフィルムでも半日で現像してくれるのでとても便利である。
今回のゲンジボタル撮影は、撮影場所の状況から構図はある程度限定されてしまい、またギャラリーのマナーの悪さも少々気になってはいたが、ロケーションもゲンジボタルの飛翔数もまずまずだったため撮影当日から期待をしていた。ワクワクしながらできあがったポジを見ると、かなりいい出来だ。カメラは、相変わらずオリンパスOM-2にズイコー50mmF1.8の組み合わせである。ISO320のフィルムだが、ISOを160にセットして絞り開放にしTTLオート露光である。オリンパスOM-2ならではの裏技でゲンジボタル写真の撮影には重宝しているが、昨年まで蓄積してきた撮影データも功を奏したと思う。ただし、ポジフィルム原盤は露出も色合いもいいのだが、フィルムスキャナーの解像度が低いので、原盤の美しさがホームページで出せないのが残念である。

私は、プロの写真家ではなく某企業のサラリーマンである。本当なら新品の中型カメラを購入して日本全国の発生地にホタルの写真を撮りに行きたいが、時間も金銭にも余裕はないので、25年以上も愛用している古いカメラとともに限られた時間で更に少ないチャンスを生かすしかない。とりあえず、ゲンジボタルを含め、私の今年のホタル写真撮影はこれからが本番である。良いスタートがきれたと思う。

この写真を大きくしたものは、「ホタルと里山の写真集

ゲンジボタルの乱舞

2006-06-10 23:59:50 | ゲンジボタル
昨日は、1日雨。今日は、午前中が晴れで午後から曇りで、しかも気温も高く風がまったく吹いていない・・・。絶好のホタル日和だ。昨年は山梨まで遠出したが、今回は4時間かけて静岡県伊東市近くまで行って来た。19時20分。一番ホタルが光り始め、みるみるうちに発光数が増えていく。見渡せる範囲で数千匹単位だろう。とても見事な乱舞に出会うことが出来た。

リバーサルフィルム1本を撮りきったが、その半分は失敗である。ギャラリーがストロボを焚くのである。露光中の私の方に向けてストロボ焚いた者もいた。ストロボを焚いても、ホタルの乱舞は絶対に撮せないので止めてほしい。ホタルのためにも、写真撮影者のためにも、他の鑑賞者のためにも、勉強してからシャッターを押してほしい。

ゲンジボタルの発光現象の仕組みをとらえる

2006-03-29 17:30:45 | ゲンジボタル
ゲンジボタルの発光現象の仕組みをとらえる
- 世界最大の放射光施設SPring-8の光が解き明かすゲンジボタル発光の謎 -

独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、国立大学法人京都大学と共同で、ホタルが黄緑色に光るメカニズムを世界で初めて原子レベルで解明することに成功しました。ホタルの発光に関わる酵素(タンパク質)「ルシフェラーゼ」をはじめとする生物発光に関与する物質はすでに知られていましたが、今回、大型放射光施設(SPring-8)の理研構造生物学ビームラインI(BL45XU)と理研構造生物学ビームラインII(BL44B2)を用いて、ルシフェラーゼの立体構造を解明し、さらに発光色を決定しているメカニズムを明らかにしました。この研究成果は、理研播磨研究所メンブレンダイナミクス研究グループの中津亨連携研究員(京都大学大学院薬学研究科助教授)、市山進連携研究員(学習院大学助手)、小橋信行連携研究員(現在は中央研究所吉田化学遺伝学研究室)、加藤博章チームリーダー(京都大学大学院薬学研究科教授)、京都大学化学研究所平竹潤助教授らの研究グループによるものです。
 これまで、ホタルによる黄緑色の発光はタンパク質であるルシフェラーゼと発光基質であるルシフェリンとの反応により生じること、さらにはルシフェラーゼの種類や反応条件の違いで発光色が黄緑から橙色や赤色に変化することが知られていました。しかしこうした現象が生じるメカニズムの多くは、大きな謎となっていました。
 研究グループは、日本の代表的なホタルであり、アメリカ産ホタルの近縁種でもあるゲンジボタルを材料に使い、この幻想的な光を放つゲンジボタルのルシフェラーゼの立体構造が反応の経過にともなって変化していくさまを精密に捕らえ、この謎を解き明かしました。すなわちルシフェラーゼは、発光の際に、ルシフェリンから生じた発光体「オキシルシフェリン」を強く握りしめるような構造をとり、オキシルシフェリン分子が強く固定されることで化学エネルギーが無駄なく使われ黄緑色になり、握りが緩いとエネルギーが失われて赤色になることを突き止めました。
 今回の成果は、精巧な分子装置である生物発光がどのようにして行われているのかを解明しただけでなく、全く新しい発光システム構築などへの応用を可能にするものです。本研究成果は、英国の科学雑誌『nature』(3月16日号)に掲載されます。

独立行政法人 理化学研究所 プレスリリース
財団法人高輝度光科学研究センタープレスリリース
SPring-8 News
東京にそだつホタル