本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

チョロQ

2008-03-25 21:18:59 | 住職の活動日記
 お母さまの3回忌法要。百歳のご長寿を全うされました。

お勤めも終わり、チョッとお話をともってましたら、お孫さんが

『 チョロQ 』 数台持ってこられました。

 このチッチャイ車がまたよく走る。     

お孫さんにつられて、ついつい大人たちも輪になって遊びだしました。

これがまた面白い! はまってしまいそうです。

聞く所によると、スピンしたり、いろんな技を持っているそうです。

「 年とったら子どもに返って、遊ぶのもいいよね 」 と言う話になり、

おじいちゃん、おばあちゃんも、童心にかえって、遊びました。

 帰るとき、お孫さんも送りに来てくれました。

私の車を見るなり 『 チョロQ 』 と言われてしまいました。


 「 仏法は毛穴から入る 」 

ここのお宅のお孫さん、お勤め中はじっと静かにお参りしていただきました。

 こういう、空気が一番大事なのでしょう。
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今週の言葉 3/24~3/30

2008-03-24 09:24:14 | 今週の言葉
   すなおに 人の言うことが 聞ける人は 最も力ある人

 この句には、後の文句が続くのです、

 『 小心者は 我を張って 人の言うことを 聞こうとしない 』


 昨日の入山式のときにも話したのですが、仏道修行は 『 聞・思・修 』

ということがありまして、やはり 『 聞く 』 ということが一番の基本です。


 ( 自分を振り返ってみると、人の話はなかなか聞けないものです。

   最近は年とともにでしょうか、自分の言いたいことだけ言って、

   どうも聞いてないようです。 )


 師匠からはよく、 『 身体じゅうを耳にして聞きなさい ! 』 と言われました。

「 自分とは一体何物だろうか 」 と考えた時、自分では分かりません。それは、

「 自分と言うことを発見した人 」 の話を聞くしかないのです。

 
 新職員の方には、まず 「 先輩・上司の方の話をよく聞く 」 そして、

「 よく考える 」 「 考えたことを、これでいいか聞き直す 」 そして

「 実践する 」 たぶん間違うでしょう。間違ったら、なぜ間違ったかを

「 失敗に聞く 」 そのことの繰り返しであるということをお話しました。

 すべてにおいて、仏道修行だろうか社会生活も 

  この、 『 聞・思・修 』 の繰り返しの実践だと思います。

 だから、今週の言葉のように 「 すべての人の話、すべてのものの 」 話や声を

聞くことができるという人は、ほんとうに、最も力ある人でしょう。
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入山式

2008-03-23 23:53:24 | 住職の活動日記
 当院に新たに4月より務めてくれる、新職員の入山式を執り行いました。

普通は 「 入社式 」 といいますが、お寺ですので 「 入山式 」 といいます。

 ( 余談ですが、入院 という言葉も仏教用語です。本蔵院と言うようにお寺でも

   〇〇院という場合に、院に入るということで、お寺に入ることを 『 入院 』

   と言いました。 )

 今年は3名の職員が入山しました。

 私の訓示は 「 簡にして、簡単な話です 」 ( 要は得ていません )

崇正のほうから、「 もっと長く話してほしい 」 と言う要望もあり、自分なりに  ました


 『 初発心時 既に 正覚を成ず 』 


 いつもお話することなんですが、最初は志が気高くやってくるのですが、だんだんと

慣れということが出てくると、知らず知らずのうちに汚れてくるものです。

 人の成長は、いつまで初めての志を持ち続けることが出来るかにかかっていると思いま

す。その初心を持ちつづけて歩むことをこと 『 道 』 といいます。


 初めての心は初々しいのですが、いざ入って見ると現実はぜんぜん違ってきます。

方向づけの感動は一瞬、そこからが一歩一歩の歩みが始まっていくのです。

感動したからお終いではないのです。 ( 仏を見た ! ) そこが終わりでない

そこからが始まりなのです。

 それまでの自分はただただ、ウロウロしとっただけなんです。

方向が見えて、初めて一歩一歩が出てくるのです。


 私の子どもよりも若い、二十歳になったばかりの大切なお宝をお預かりすることになり

ます。心して育てていかなければなりません。

お寺という初めての環境で、耐え抜いていただきたいと思います。


 写真とかは 『 崇正のブログ 』 にありますので、そちらをご覧下さい。
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にしんそば

2008-03-22 23:33:20 | 住職の活動日記
 3月初め、西京極幼稚園の保育発表会に参加した折、

その前日には、お昼に 『 にしんそば 』 を頂きました。

写真は 『 南座 』 です。その右隣が 『 松葉 』 という 「 にしんそば 」

発祥のお店です。何百年も続いているお店です。

 京都は盆地でもあり、新鮮な魚介類が手に入らなかったのでしょう。乾した鰊とか、

鱈とかが、貴重な蛋白源だったようです。

 ここのにしんそばは、にしんが麺の下に隠れています。

京都のにしんそばは麺の上ににしんがで~んとのっかっているのではなく、麺の下にある

なんか、奥ゆかしいのかな~? って、思ってました。

 聞いてみると、そうではなく、にしんの旨味が充分出るように汁の中に漬け込み、

その上におそばをのせるのだそうです。

 京都にいる時はさほど食べたことはありませんが、

久しぶりに頂く 『 にしんそば 』 はとても絶品でした。  


 おおかた、一月が経とうとしているのに、ふと懐かしく、この味を思い出しました。


ご存知かと思いますが    です。
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菩提樹苑花便り №1

2008-03-22 23:14:08 | 住職の活動日記
 永代供養墓での開眼法要があり、菩提樹苑へ参りました。

ここのお観音さんから眺めて、真正面に早咲きの桜を見ることが出来ました。

 ラジオでは熊本のソメイヨシノも開花宣言をしたようです。

でもでも、菩提樹苑のソメイヨシノはまだまだのようです。蕾もまだ固いようです。

今月末ぐらいでしょうか?

 明日は天気も崩れ、雨になるようです。  

 今、植木はどんどん水を吸い上げているようです。

 植木には明日の雨は何よりのご馳走でしょう。
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恵楓園彼岸会法要

2008-03-21 23:03:28 | 住職の活動日記
 恵楓園での宗教行事も、高齢化が進む中、だんだんと縮小傾向になってまいりました。

最初のお邪魔した頃は、「 お釈迦さまの花まつり 」 「 お盆の施餓鬼供養 」

「 春秋のお彼岸供養 」 と、園全体での大きな行事でした。

 各宗派が持ち回りで、そのお世話をされていました。

そのなかで、特に花まつりは、立派な花見堂を作られ、お釈迦さまえの奉讃文を称えられ

全員でお釈迦さまの歌を歌われました。

 「 ここのこそ、お釈迦さまの教えが脈々と受け継がれているんだ。! 」

と、とても感動したことを覚えています。

 今日は、息子と一緒のお参りです。園の方々もとても喜んでいただき、

 「 本蔵院さんとは四代にわたってのお付き合いです。 」

と、息子を見つめる眼差しがとても、楽しそうでした。 

 息子も、園の方も、年を忘れてギターやマンドリンの話に夢中になり、

今度一緒に演奏しましょう、なんて、話までしていました。


 お彼岸おお参りも終わり、話に盛り上がって、外に出ると

真っ白い泰山木が見事でした。
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彼岸会

2008-03-20 22:57:02 | 住職の活動日記
   天気晴朗なれど、風強し !

昨日とは打って変わってよい天気です。でも、とても風の強い一日でした。

自然の命の働きを感じます。

 寒い冷たい冬から、冷たい雨が降り、暖かい日差しが照り、風が吹き、

眠っていた自然の世界を揺り動かしているようです。

 季節が変わっていく、まさによき彼岸の一日です。


 大勢の檀信徒の方々とともに、よき彼岸のお参りをすることが出来ました。

一人で静かにお参りするのもさることながら、皆と共にお参りすることも、また、

有り難く、信仰の力のようなものを感じます。

 お忙しい中、貴重な一時を本蔵院で、心一つにしてお参りしていただいたこと、

何よりのことと感謝申し上げます。  


 「  心境冥会して    道徳玄存す 」 

 ( しんきょうみょうえして どうとくげんぞんす )

 が、今日の法話のキーワードです。弘法大師の言葉です。

  「 心と環境は 微妙に 深くかかわりあっている。 

    心が汚れると環境も濁ってくる 」

 環境と心、が深く関係しているということは、たぶん、この時代、西洋にはなかった考

え方ではないでしょうか。ここの考え方から、弘法大師の 「 教育論 」 が出てきて

日本で最初の私学 「 綜芸種智院 」 の建立があると思います。


 チョッとぼやきですが、

今は、どちらかに片寄りすぎていると思います。心、こころ、と言いすぎるあまり

その心の具体性が見失われてるような、環境とか言い過ぎて箱ものさえよければ、

心と環境が深く絡み合っていることを忘れているような気がします。

                         と、思いませんか ?


 また、弘法大師は言葉をとても厳密に使われているような気がします。

ちなみに、漢和辞典で 「 冥 」 という字、 「 玄 」 と言う字、引いてみて

ください、なるほどと思われますよ。     
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お彼岸の準備 ( 銀太より報告 )

2008-03-19 13:31:31 | 住職の活動日記
朝から雨が降っています。 

 「 サッ サッ サッ 」  ゴボウをササガキにしているの音が聞こえてきます。

台所では女性軍が、明日の準備におおわらわのようです。

 という私はご覧のよな姿で、ゆっくりさせてもらってます。

 みんんが通りすがりに 「 銀太 ! 」 と声をかけていきます。

 ま~、私の仕事といえば 「 いじられる 」 ことでしょうか。

 そして、のんびり構えているのも、仕事のうちです。

 忙しいみなさまが、私の太平楽の姿を見て、ほっとされるのではないでしょうか。

 私の好きな住職もそれなりに忙しいようです。

 いつも、 「 銀太 ! 銀太 ! 」 と呼び捨てにされ怒られます。

 そしていつも、私のあられもない姿ばっかり撮ってゆきます。

   ( 起きてるときはそれなりに凛々しいのですよ!! )

 でも、好きです。!

 『 みなさ~ん がんばってくださ~い   』
 

 
 明日は是非、本蔵院へお参りして下さい。それから、お墓へも行くんですよ。!
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桜が咲いていました

2008-03-18 23:37:23 | 住職の活動日記
 今日18日は 『 永代供養墓 島崎観音廟 』 の毎月のお参りです。

  帰りながら、ふと目をやると、 小さな桜です。名前はわかりませんが、確かに桜でです。

 早咲きの桜なのかもしれません。他の桜は蕾もとても固いようです。

菩提樹苑の桜はとても見事なのですよ!!

 今月の終わりごろでしょうか? 一気に咲き始めるのでしょう。

また開き始めたらご連絡します。
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今週の言葉 補足

2008-03-18 11:55:19 | 今週の言葉
 「 春彼岸 菩提の種を まく日かな 」

 昔から、伝えつづけられた言葉です。深く考えるとチョッと難しい!

でも何とはなしにわかる言葉です。感覚としてというか、本能に響く言葉として。

 ここでは、「 菩提 」 を ( ぼだい ) とはよませないで ( さとり )

とふり仮名をつけました。

 「 菩提 」 はインドの言葉で ( Bodhi ) ボーディ といいます。

お釈迦さまが悟りを開かれたところの木を 「 菩提樹 」 というように、菩提とは

「 悟りの智慧 」、ということです。

 お釈迦さまは、私たちの住んでいるこの迷いの世界を 「 此岸 」( しがん )、

と、そして、悟りの智慧をえた世界を 「 彼岸 」 ( ひがん ) と表現されまし

た。面白い喩えがありますので紹介します。


  例えば、蛇とワニと鳥と犬と狐と猿と、その習性を別にする六種の生きものを

  捕らえてなわで縛り、そのなわを結び合わせて放つとする。

  このとき、この六種の生きものは、それぞれの習性に従って、

  おのおのの住かに帰ろうとする。

  蛇は塚に、ワニは水に、鳥は空に、犬は村に、狐は野に、猿は森に。

  このためにお互いに争い、力のまさったものの方へ、引きずられてゆく。

  ちょうどこのたとえのように、人びとは目に見たもの、耳に聞いた声、

  鼻にかいだ香り、舌に味わった味、身に触れた感じ、

  及び、意に思ったもののために引きずられ、

  その中の誘惑のもっとも強いものの方に引きずられてその支配を受ける。

  またもし、この六種の生きものを、それを丈夫な大きな柱に縛りつけておくとする。

  はじめの間は、生きものたちはそれぞれの住かに帰ろうとするが、

  ついには力尽き、その柱のかたわらに疲れて横たわる。



  これと同じように、もし、人がその心を修め、その心を鍛錬しておけば、

  他の五欲に引かれることはない。


 面白い喩えだと思いますが、私たちが生きているのはまさに、この六つの生きものに振

り回されて、生きてるというのが現状ではないでしょうか。

 お釈迦さまの別名を 「 調御丈夫 」 ( ちょうごじょうぶ ) とも言います。

チャリオット 御者 のことですね、つまり人間の煩悩に支配されないで、その煩悩を上

手に操っていき、人々を悟りに導いてゆくということで、悟りを開いたお釈迦さまを御者

に例えたのでしょう。


 『 彼岸への憧憬 』 といいますか、彼岸の日は、彼岸の世界を心に思い浮かべる。

彼岸へ憧れる、心に彼岸が表れてくるのではないでしょうか。 

 自分の心に少しブレーキ踏む練習をするのも彼岸の大事な修行の一つだと思います。
 
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