連絡を受け駆けつけると
いつものような顔をして
休んでおられる
まるで眠っているよう
額に手を当てるとやはり冷たい
昨夜まで奥様とも話し
そのような様子さえなかったようです
ほんとうに分からないものです
一日たっていろいろ思い出してくると
18の時からお世話になり
あれやこれやと教えていただいた
初めてお会いした時
何と大きい人だろうと(体格が)
その笑顔は福助人形のようで
いつもふくよかな笑顔を
周りに人に振りまいていた
東寺での草刈りから
夕方には洛南高校の掃除
トイレから各教室まで
そのやり方を教えていただいた
なにせその体格から出て来る力は
へなちょこな私を圧倒した
よくも
あんなものが持ち上がるものだと
とてもじゃないが何から何まで
及ぶものではなかった
最近では『十地経講義』が
愛読書のようでした
安田先生はとても大切に思って
おられたようで、
講義の中でも名前が出て来るのは
この先輩ぐらいです
その話をしたら
たぶん、先生のお宅が
隣の火事に遭った時
その後片付けで頑張ったから
でしょう、と
三浦先生にも、
「あの君は野に置けレンゲソウ
ということもあるので
そのままでいいのですよ」
と言っておられたようです。
不思議なもので
50年以上のお付き合いに
なりますが
体つきもお顔も昔のまま
休まれていたその布団のかさ高い
ことは昔のままです
胸が厚すぎて横向きに寝れない
といっておられましたが
思い出すと尽きない思い出があり
寂しさは
話せる人が一人二人と
去って行かれることです
ほんとうに話の出来る人は
数少ないものです
師匠から叱られながら
やってきたことは
振り返ってみると
それなりの重みのある
かけがえのないものであり
だからこそ、又苦労した話が
できあうものです
そういうことを話し合えなくなった
それが何よりも寂しいものです。
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