本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

「雑草という名前の草はない!!」

2018-07-26 20:13:36 | 住職の活動日記

連日の猛暑

夕立もなくかんかん照りが続きます。

 

 

近くの近鉄沿線の草も

もう限界とばかり枯れかかっている

「雑草という名前の草はない」

とは先の昭和天皇の言葉ですが

こうやって見ると

知らない草花ばかりです。

 

昭和天皇が皇后さまと

那須野御用邸で夏を過ごし

帰って来られる。

その前に吹上御所の前の草を

刈ってしまおうということになった

帰って来られた昭和天皇から

「どうして庭を刈ったのかね」

とのお言葉、

とっさに、

「雑草が生い茂ってまいりました

 ので」

と答えると、

「雑草ということはない」

「どんな植物でも、

 みな名前がって、

 それぞれ自分の好きな場所で

 生を営んでいる。

 人間の一方的な考えでこれを

 雑草として決めつけてしまう

 のはいけない。注意するように」

とお叱りを受けた。

というのがそのエピソードです。

 

最近の高齢化の影響でしょうか

近くの家が壊され

更地になり売り出しになっています

 

 

近くの家も壊され

そこには草が生えだしました

この日照りの中

やはり強いものです

枯れる気配もなくしっかと根を

おろしているようです。

 

 

調べたら名前も分かるのでしょうが

よく見かける草です。

 

「雑草といふ草はあらずと

   いひたまひし

 先の帝をわが偲ぶなり」

 

この歌は常陸宮妃華子さまの

昭和天皇の言葉を思い出しながら

偲ばれた一首です。

 

この歌を紹介された

歌人の永田和宏さんは

「なにか一つでも名前が知っている

 草花があると、

 景(けしき)は一気に親しみの

 表情を見せるものである。

 自然や風景の豊かさを感じる

 瞬間でもある。

 名を知ることは、

 それを個別に認識することであり

 その認識によって自然は

 私たちと昵懇(じっこん)になる

 世界とはそのように

 向かい合いたいものだ」

と述べておられます。

頷けるしとても興味を引く言葉です

 

この暑い中でも近くを歩くと

 

 

元気のいいヒマワリにも出会い

それぞれの表情を見るのは

楽しいものです。

 

台風も近づいております

ちょうどの時で心配ですが

野の草花には恵みの雨と

なることでしょう。

 

 

 

 

コメント
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