今週の言葉 ４/５～４/１１ 『 負けて勝つ 』

　　　『　負けて勝つ　』


　この言葉は祖父が口癖のように、いつも言っていた言葉です。

ずっと心の奥深くに眠っていて、何かの時には自分を支えてくれたように思います。

　今の時代は通用しない言葉かもしれません。

『　勝ち組　』　『　負け組　』　　という言葉もあるように

やはり、できれば勝ち組として、ということでしょう。


　『　負けて勝つ　』　


よくよく考え直して見ると、とても意味の深い言葉のようです。

先日も、結婚されていく女性の方に、この言葉のことを話していたのです。


　少し長くなりますが、

映画の　『　アバター　』　は何故？　アカデミー賞を取れなかったのでしょう。

外国の映画はとても好きなのですが、

　私なりには　『　アバター　』　がアカデミー賞と思ったのですが、

審査はとても冷静に判断したように思います。

　お金もかけて、コンビューターグラフィックを駆使して、練りに練って

３Ｄという技法も使った作品でした。

　しかし、ストーリー的にはやはり、「　悪い人間を追い出した　」

というだけに終わってしまったような気がします。


　『　アバター　』　のインドの言葉としての本来の意味は

『　共存　』　ということのように思います。

『　神　』　『　仏　』　もともに生きる道を考えていく、

という深いキーワードがあると思います。


　その一つが　『　負けて勝つ　』　ということではないかと　？？


負けて、相手を包むのです。

『　アバター　』　でも最後は負けた人が出て行くのです。

勝った人たちが負けた人を追い出すのではなく、

包み込んで共存する道を模索して欲しかったと思いますが、

映画の場合はそうもいけないのでしょう。

　負けて包むというのは、包むから自分が消えてしまうのでなく、

相手を包むことによってかえって自分をはっきりさせる。


　古い時代には、お寺には神社があり、神社にはお寺があったのです。

それぞれが敬い、相手を尊敬してともに仲良く生きてきたのでしょう。

明治以降、廃仏毀釈とかで、神と仏が、別々に祭られるようになったのです。


　先日も　『　キングダム・オブ・ヘブン　』　という映画を見ました。

やはり戦いなのですが、戦いの中から　「　キリスト教　」　と　「　イスラム教　」

の共存する世界を模索しているようにも見えました。


　これからの世界は　『　負けて勝つ　』　ということも一つのキーワードになるのではないでしょうか　？？

　負けたからといって相手の軍門に下るのではなく、

それには　『　自我　』　に死して、本当の　『　自己　』　ということが

見出すことができなければ、

「　勝った　」　　「　負けた　」　　というだけの話になってしまいます。


　お互いが　「　自我　」　を括弧に入れて、　「　自己　」　セルフ

という立場で認め合うと、そこに相手を包んで、

さらに自分も成長していくという世界が見えてくるのではないでしょうか。

九州動物学院入学式

　さくらの花の満開の中、『　九州動物学院　』　の入学式が

熊本全日空ホテルニュースカイ、平安の間で執り行われました。

　２８名の新入生の皆さん、少し緊張気味で、皆さんの温かい拍手の中

入場されました。

　国歌斉唱のあと、学院長の　『　徳田先生　』　から新入生への告辞があり

厳粛なうちに式が進んでまいりました。



　　　　　



　いつも接している先生とはまた違った、威厳のある立派なお姿に見えました。


　いつも出席させていただいておりますが、この初々しい新入生の姿は

何とも眩いばかりに輝いております。


　『　初発心時既に正覚を成ず　』　

（　しょほしん　じ　すでに　しょうかくを　じょうず　）


　この言葉頭をよぎります。

　　志を起こしたとき、既にその人は成就している、というのです。

　　それは何も完成しているということではなく、

　　完成していく道程が見つかった、ということなのです。
　　
　　自分の方向性が見えた。！

　　あとはたゆまず、一歩一歩歩み続けていく、ということが大事なのです。

　　しかし、必ず、疑問や、怠け癖が心の中に生まれてきます。

　　だから、そのとき　『　師　』　先生、が必要であり、

　『　友　』　という仲間が大事になってくるのです。

　自分人生を真に求めていく、自分の志があり

　導いてくれる先生がおられ

　ともに悩み語る仲間がいるということが

　『　学校　』　という　『　場の力　』　が大事なのです。


２年間自分の目標に向かって頑張って欲しいと、心から念じています。

　　星三つ　　　　　　　　のエールを送ります。