喜多院法興寺

住職のひとりごと

空の安全を担う管制官のモラルが欠如か

2011-09-14 06:35:20 | Weblog
<9月14日付 編集手帳 読売新聞
{数学者が言う。「われわれは紙を追放しようというが、じっさいに追放したのは紙ではなく、考えることだ」。情報社会では、誰も何も考えようとしない、と
◆映画にもなったマイクル・クライトンの小説『ジュラシック・パーク』(早川書房)のひとこまである。情報機器に触れるとき、頭のなかから「考えること」を追放してしまう人は残念ながらたしかにいるようである。
◆羽田空港の主任航空管制官が個人のブログに米大統領の専用機「エアフォースワン」飛行計画などの画像を公開していた情報 漏洩 ( ろうえい ) 事件は、その一例だろう。
◆ことの性格は異なるが、甲子園球児の飲酒をめぐる騒動では飲酒の事実そのものよりも、本人がそれをブログに書き込むという発覚の経緯に首をひねったばかりである。こうすれば、こうなる。どちらの場合も、そうむずかしい思考ではあるまいに。
◆脳よりも先に指が動くのを嫌ったのだろう。作家の色川武大さんは書き飛ばすのをみずから戒めて、原稿用紙のマス目いっぱいを使って大きく文字を書いたという。情報機器の操作にも、探せば何かしら工夫が見つかるかも知れない。}

 羽田航空事務所の男性管制官が立ち上げている個人ブログに飛行計画などを掲載していた。管制官は『空の安全』を預かっているという任務すら忘れ、管制官しか見られない非公開情報を流出させた。意図が分からない。情報がテロなどに悪用される危険性すらあり危機感がなさすぎる。あまりに軽率な行動が目立つ。昨年、福岡航空交通管制部の管制官が職場体験実習の中学生に航空機との無線交信を読み上げさせたり、管制官の自覚のなさが、情報流出や不祥事の原因か。