喜多院法興寺

住職のひとりごと

菅首相はクロウトハダシの発言をして欲しい

2011-01-29 06:26:55 | Weblog
1月29日付 編集手帳 読売新聞
 {結婚披露宴の媒酌人は新郎新婦以上に緊張するらしい。言い間違えも起きる。ある披露宴での、新婦紹介の一節を。「新婦××さんはピアノにご堪能で、シロウトハダカでございます」
◆その道の専門家がはだしで逃げ出すくらいに、技芸や学問がすぐれている「くろうとはだし」と言うつもりだったのだろう。
◆財務相経験者で財政・金融はクロウトハダシでもよかろうに、思わずズッコケそうな発言をしてくださる。米国の格付け会社が日本国債の格付けを引き下げたことを記者団に問われ、菅首相は「そういうことに疎いので…」と答えた。
◆じつは私、その分野は関心が薄くて不案内なんですよね――と世間の耳には聞こえよう。「詳しく聞いていない、という意味で言った」と首相は釈明しているが、〈社会保障と税制の一体改革〉を政権の金看板に掲げた人である。多少ともクロウトの匂いがする反応が欲しかった。
◆政権半年を顧みて「今までは仮免許」と語ったことがある。「防衛相は自衛官じゃないんだね」と、勉強の成果を披露したこともある。シロウトハダカの発言は、そろそろ打ち止めに願いたい。}

 格付けは、民間会社が独自の分析に基づいて示した評価に過ぎず、日本の国債は、95%が国内で安定的に消化されている。冷静な対応が求められる。 菅首相は格下げについて「そういうことに疎い」と発言、批判された。「詳しく聞いていない」との趣旨だったと釈明している。 財政再建に指導力を発揮すべき首相の言葉としては、不用意だし、もっとましな言葉が欲しい。
 

物忘れ、薬で抑えられる?こんな薬が出来たら老人は喜ぶ

2011-01-27 11:37:26 | Weblog
 {ラットの脳で学習や記憶を担う海馬(かいば)に、「インスリン様成長因子(IGF)2」と呼ばれる小型たんぱく質を投与して増強すると、忘却を抑える効果が少なくとも3週間続いたと、米マウントサイナイ医科大の研究チームが27日付の英科学誌ネイチャーに発表した。ヒトでも同様の効果が確認されれば、認知症や高齢化に伴う物忘れの程度を軽くする薬の開発につながると期待される。

 IGF2は、膵臓(すいぞう)で生み出され血糖値を下げるインスリンと構造が似ているが、全身のさまざまな組織で合成され、成長や組織の修復に重要な役割を果たしている。脳では特に海馬に多いが、年を取るにつれて減少する。

 研究チームは、記憶を調べるのによく使われる「恐怖条件付け試験」と呼ばれる方法で実験。ラットは暗い場所を好むが、飼育箱の暗い部分に入った際に足に弱い電気刺激を与えると、このことを覚えている限り、明るい部分からじっと動かなくなる。

 海馬でのIGF2合成量を調べると、電気刺激から20~36時間後に最も多く、記憶が時間の経過につれて固定されるとのこれまでの研究成果と一致。さらに海馬にIGF2を注入して人為的に働きを強めると、注入しない場合に比べ、動かない時間が大幅に長い傾向が3週間後まで続いた。}

歳を取ると、物忘れが多くなる。何事も忘れないように気をつけてはいても、直ぐに忘れてしまう。予定をカレンダーにしるしていながら、忘れてしまう。今は忘れてしまうために、請求書や、案内状の出欠は直ぐに出す。年寄りがせっかちだと言うのはこんな理由があるのか。薬でもの忘れが軽減できたら最高である。 


有名人に取って受難の時代だ

2011-01-25 06:26:35 | Weblog
1月25日付 編集手帳 読売新聞
編集手帳2011年1月25日(火)01:38
 {歌舞伎界のスターであった十五代目市村羽左衛門に、競馬場での挿話がある。羽左衛門が来ているらしいわ、どこにいるのかしら…と、女性客がざわめきだす。ご本人が手を挙げて言った。「は~い、ここですよ」
◆私的な時間を世間の耳目で乱されることに、誰もが十五代目のようにおおらかなわけではない。耳目どころか簡易ブログ「ツイッター」という“口”を世間が備えた現代は、顔の売れている人には受難の時代であろう。
◆「うちの店に××が彼女と一緒に来たよ」。ホテルやレストランの従業員が、客として訪れた著名人の行動を暴露し、店側が謝罪する騒ぎが相次いでいる。
◆従業員も無傷では済まないらしい。“犯人捜し”の末に実名や顔写真がネット上にさらされた事例もある。店の信用を傷つけて損害賠償を求められる可能性もあるとか。目撃談を開陳したいのなら、友人や家族にとどめておくのが賢明なようである。
◆客の秘密を守る職業倫理――などと堅苦しい話を持ち出すまでもない。切られ 与三 ( よさ ) やお祭佐七など、粋な人物を当たり役にした羽左衛門ならば言うだろう。「ヤボは、よしねェ」}

 確かに今は、顔の売れた人達にとって、プライバシーはないに等しい。今までは噂話として面白おかしく伝わっていた。真偽にについては深く追求はされなかった。今は皆が携帯を所持する時代だ。携帯で写された密会写真を写メールされ、さらにはブログに掲載される時代だ。写された人はごまかしようがなく、周りから糾弾される。私は有名でないことに感謝している。


2年7か月ぶりに秋葉原ホコ天再開へ

2011-01-23 06:27:15 | Weblog
1月23日付 編集手帳 読売新聞
 {〈雑踏の歩行者天国 何時 ( いつ ) 来ても逝きたる 吾子 ( あこ ) の姿は見えず〉。10年ほど前に西部本社版紙面の「よみうり西部歌壇」に載った秀歌である◆何かの事情でお子さんを亡くしたその人は、我が子が日曜日のつど出かけていった歩行者天国にいつの間にか足を向け、にぎやかな人混みの中に「もしや…」と姿を探すのだろう。切ない歌として印象に残っている。
◆ましてそこが、我が子が命を奪われた現場ならば――そう考えると胸がつぶれる。東京・秋葉原の無差別殺傷事件で中止されていた歩行者天国がきょう23日、2年7か月ぶりに再開されるそうだ。
◆地元の住民や電気街の関係者は、事件以来、週末に30~40人態勢でパトロールするなどして、安全な街の雰囲気作りに努力してきた。まだ試行措置というが、ぜひ永続的な再開につなげてもらいたい。
◆道路いっぱいに人があふれる「アキバ」が戻ってくるのは喜ばしいことだ。だが、その様子を報じるテレビの画面に顔を寄せ、あるいは秋葉原の歩道にたたずんで、「もしや」と亡き姿を探す人が、どれほど大勢いることだろう。理不尽な犯行に改めて怒りがわく。}

 2008年6月の無差別殺傷事件を受けて中止していた東京・秋葉原の歩行者天国が23日から試験的に再開することになった。歩行者天国は以前より約200メートル短い約570メートルで、毎週日曜のみ実施。開始時刻は1時間遅い午後1時で、沿道には町内会や警察関係者らが常駐する運営本部を設置するなど警備態勢も強化した。