喜多院法興寺

住職のひとりごと

パラリンピック166カ国、4200人の選手が参加開幕

2012-08-30 06:37:38 | Weblog
8月29日 よみうり寸評

 {「レースへの集中の仕方は、体が覚えていた」。2008年の北京パラリンピック。自転車の1000メートルタイムトライアルで金メダルを獲得した際の石井雅史選手(39)の言葉だ◆元競輪選手。トップクラス「S級」入りが目前だった01年、峠道で練習中に乗用車と正面衝突し、頭を強打した。左足まひなどの障害が残り、引退を余儀なくされたが、障害者の自転車競技で再起を果たした◆活躍の舞台は変わっても、ここ一番にかける集中力は変わらない。根っからのアスリートらしいコメントだった◆ロンドン・パラリンピックが開幕を迎える。大会ごとに各競技のレベルは上がり、自転車競技のメダル争いも一層、激化しそうだ◆2大会連続出場の石井選手は、厳しい戦いであっても、あくまでメダルにこだわるという。「活躍してこそ言葉や行動に説得力が出る」との思いからだ。伝えたいのは「諦めないことの大切さ」だ◆160を超える国・地域から参加する選手たちがプレーを通して発するメッセージを受け止めたい。}

 ロンドン・パラリンピックは29日夜、ロンドン東部の五輪スタジアムで午後8時30分(日本時間30日午前4時30分)から開会式が行われ、9月9日まで12日間の大会が幕を開ける。史上最多の166カ国・地域から4200人を超える選手が参加予定。20競技、503種目でメダルが争われる。日本は前回の2008年北京大会で金5個を含むメダル27個を獲得、それ以上の成績を目指すことを期待したい。 







衆院定数半減、歳費3割カットに言及、大阪維新の会

2012-08-27 06:52:02 | Weblog
8月27日 編集手帳 読売新聞

 {おとなしい草食系男子が増えたと言われて久しいが、近ごろは「ロールキャベツ系男子」という新種がもてはやされているそうだ◆ロールキャベツの外は野菜のキャベツ(草食)だが、中に肉(肉食)が詰まっている。草食系の優しげな容姿や振る舞いに肉食系の男らしさを秘めているのが魅力という。逆に外見が肉食、中身は草食の男子は「アスパラベーコン巻き系」だという◆阿川佐和子さんのエッセー「トゲトゲの気持」によれば、「見かけによらず」はムシの世界にもある。体にトゲのある昆虫「トゲトゲ」の親戚にトゲのない「トゲナシトゲトゲ」がいる。さらにトゲナシなのにトゲのある「トゲアリトゲナシトゲトゲ」もいるとか。早口言葉のようなこのムシは、実在しないという説もあり、さらにややこしい◆恋人選びや昆虫観察なら外見と中身が違う意外性を楽しめるが、選挙となれば願い下げである。「近いうちに」という衆院選に向けて各党が準備を始めた◆実現できそうにもないお粗末な政策を、バラ色のマニフェストにくるんで目くらまししていないか。今度こそ中身をしっかり確かめよう。}


 前回の選挙では民主党のバラ色のマニフェストに期待したが、完全に裏切られてしまった。次の衆議院選挙には投票したくない。そういう人が大勢いるのではかと、危惧している。次期衆院選向け公約「維新八策」で、衆院の定数(現行480)を半減させるとともに、国会議員歳費と政党交付金をそれぞれ3割カットすることを明記する方針を固めた。選挙になれば、維新の会は政権を手中に収めることは現実味を帯びてきた。


パラリンピックいよいよ入村式

2012-08-24 05:38:38 | Weblog
8月23日 よみうり寸評

 {パラリンピックの感動はオリンピックに勝るとも劣らない。大会を重ねるたびに、その思いが強くなる◆例えば、前回、北京大会の金メダリスト、車いすテニス・男子シングルスの国枝慎吾選手。今大会、彼の連覇に期待する思いは、五輪で水泳の北島康介選手らに寄せた期待にも負けない◆ラケットと車いすを同時に操る技とスピードに驚嘆する。他の種目でも競技力の向上は素晴らしい。困難を克服して競技を始めた意欲、ここまで練習を続け、鍛え上げた気力に敬服する◆ロンドンパラリンピックが29日に開幕する。23日には日本代表選手ら92人が現地ロンドンに入った。大会は9月9日まで。17競技に135人の日本選手が参加する◆今回の開催地がパラリンピック発祥の地というのも感慨深い。ロンドン郊外のストークマンデビル病院で脊髄損傷者のリハビリのため始めたのが起こりだ◆「特別な目で見ず、スポーツとして見てほしい」「車いすはメガネと同じようなもの」……そんな選手たちの言葉が頼もしい。}

 23日には日本代表選手ら92人が現地ロンドンに入り、29日に開幕するロンドンパラリンピックに出場する日本選手団の選手村入村式が23日、行われた。パラリンピック発祥の地での開催に、エールを送りたい。29日に開幕するロンドンパラリンピックに、日本選手が参加する競技には、観戦し応援したい。


シリアで日本人記者山本美香さん死亡 

2012-08-22 06:40:21 | Weblog
8月22日 編集手帳 読売新聞

 {歌人の 土岐善麿 ( ときぜんまろ ) に戦争を詠んだ歌がある。〈遺棄死体数百といひ数千といふいのちをふたつもちしものなし〉。誰にとっても、かけがえのない、たった一つの命なのだ、と◆死者の一人ひとりに愛する家族がいて、心を許せる友がいて、生きつづけることができたならば仕事に、恋に、それぞれ花ひらく人生があった…。そんなことは短歌に教えてもらわなくても分かっている。そう思ってきた。ほんとうに分かっていたかどうか、いまでは心もとない◆内戦の続くシリアで女性ジャーナリスト山本美香さん(45)が取材中に銃撃を受けて死亡した◆痛ましい知らせにしばし 瞑目 ( めいもく ) し、こうべを垂れつつ、 忸怩 ( じくじ ) たる思いが胸をよぎらぬでもない。シリアの内戦では2万人以上の犠牲者が出たといわれる。その2万人にこれまで、〈いのちをふたつもちしものなし〉のまなざしを向けてきたか。日本人の命が奪われるのと同量の関心を払ってきたかと問われれば、身を省みて沈黙するのみである◆「シリアで何が起きているか、肌で感じてくれましたか?」。おのが命を発声器にして最後の問いを発した人の、遠い声を聴く。}

 シリアの内戦のニュースは激しさを増し、多くの市民が犠牲になっている。現地の声を日本に届けようと、ジャパンプレス所属の山本美香さんは、危険だと承知で、シリアに取材に来た。誠に残念だが、医療関係者が佐藤さんから聞いた話によると、アサド政権軍側の戦闘員が、至近距離から取材中の山本さんらに発砲した。今も先頭が続くシリアの情勢は、平和な日本では想像できな。女性ジャーナリストとしての勇気に脱帽する。




3年前の選挙で豪勢なメニューに

2012-08-19 06:43:56 | Weblog

8月19日 編集手帳 読売新聞

 {「肉じゃが」という料理はどうして生まれたか。旧日本海軍に、東郷平八郎元帥を巡る誕生秘話がある◆明治後期、東郷は英国留学中に味わったビーフシチューが忘れられず、艦上食に取り入れようとした。しかし日本にはワインが無く、料理長はシチューなど知らない。悪戦苦闘の末、しょうゆと砂糖で味付けしたのが始まりという◆肉、じゃが芋、 玉葱 ( たまねぎ ) 、 人参 ( にんじん ) …具は同じでも味は似ても似つかない。だが東郷はぜいたくな人ではなく、栄養価の高さを評価したらしい。もし「こんなものシチューじゃない」とむくれていたら、日本のお袋の味はさてどうなっていたか◆この夏、国会で成立した社会保障と税の一体改革関連法も、3年前の選挙で豪勢なメニューを見せられた人たちには、「こんなもの」という味わいだろう。が、その評価を定めるのは未来の生活者だ◆これから国民会議という場で、福祉に子育てに、限りある財源を有効に使う施策が議論される。100年国民に支持されるレシピができるかどうか。栄養と経費のバランスを考えつつ、ことこと煮込もう。バラマキはもう懲り懲りですから。}

 3年前の選挙で豪勢なメニューを見せられた時は消費税増税はメニューには無かったはず。官僚指導の政治から政治指導に換えると、言っていたが。社会保障と税の一体改革関連法も、野田総理が財務省に洗脳されたような気がしてならない。自民党政権と何ら変わらない政策に、国民は裏切られたような気がする。解散選挙があれば、どこの政党にするか分からない。