喜多院法興寺

住職のひとりごと

安打製造機・榎本喜八さん死去

2012-03-31 06:22:36 | Weblog
3月30日付 よみうり寸評
 {日本のプロ野球で最初に2000本安打を記録したのは打撃の神様・川上哲治。2人目がシュート打ちの名人・山内一弘で、3人目が安打製造機・榎本喜八だ◆が、2000本到達は榎本が31歳229日で最速。30歳212日で日米通算2000本に達したイチローには及ばないが、日本プロ野球の最速記録は榎本。
◆安打製造機といえば、今ならイチローだが、その異名の元祖は榎本。1955年に東京・早実高から毎日オリオンズに入団、開幕戦から先発出場。この年、打率2割9分8厘、16本塁打で新人王。
◆高卒ルーキーの野手としては目を見張る活躍だった。大毎ミサイル打線の中心として首位打者2回。その実績に比べ今、知る人が少ないのは、引退後、球界から離れていたからか◆打撃一筋の求道者、奇行の人とも言われた。試合前にベンチで座禅を組んだりもした。「打撃の天才といえば、川上、長嶋、それに、ボクと王」と言ってのけた。
◆プロ野球開幕を控えて14日、元祖・安打製造機、榎本喜八さんが逝った。}

3月31日付 編集手帳 読売新聞)
 {沢木耕太郎さんに『さらば宝石』という短編がある。〈Eは地味な選手だった。圧倒的に素晴らしい成績をあげているのに人気が少しも湧いてこなかった〉〈Eほどの選手がいつ引退したのかも記憶にないのは奇妙なことだった〉(文春文庫『敗れざる者たち』所収)
◆天才打者と呼ばれ、2度の首位打者にも輝いた元プロ野球選手の「E」が、不惑の年齢で現役復帰を夢みて走り込みをしているらしい――耳にした 噂 ( うわさ ) を追跡したノンフィクションである。
◆最後の1行で、「E」はベールを脱ぐ。〈必死に走りつづけていたE――榎本喜八〉
◆榎本さんが75歳で亡くなったという。引退後は指導者にも評論家にもならず、球界とは距離を置いていた。不惑の走り込みが証し立てるように、元祖「安打製造機」にとって身の置きどころは、唯一、バッターボックスの中だけであったのかも知れない。4打数4安打でも、内容に納得がいかなければ物思いに沈む。ベンチで座禅を組む…。求道者然とした逸話を思い出す。◆衆に抜きんでた才能も、孤独と苦悩の種子になるのだろうか。生きるとは、むずかしいものである。}

 東京・早稲田実高で1954年の甲子園大会に春夏連続出場。翌55年にテストを受けて毎日入りし、高卒新人で開幕戦に5番で出場、この年打率2割9分8厘、16本塁打で新人王に輝いた。
「安打製造機」と呼ばれた榎本喜八さんはプロ野球の毎日(現ロッテ)で中心打者として活躍し60年に3割4分4厘、66年に3割5分1厘で首位打者。68年には川上哲治、山内一弘に続いて3人目(当時)の通算2000安打を達成した。14日午前2時4分、大腸がんのため東京都内の病院で死去した。75歳だった。打撃のプロとして突き詰めた技量は素晴らしいのに、なぜか人気者になれず、野球界から去っていった。







初戦はマリナーズが勝ったが、第二戦はアスレチックスに軍配

2012-03-30 06:19:33 | Weblog
3月29日付 よみうり寸評
{ 延長11回、3―1でマリナーズの勝ちが決まった時、東京ドームはシアトルのセーフコ・フィールドを思わせるような拍手と歓声の渦◆28日夜、日本での開催になった米大リーグの開幕戦を楽しんだ。シアトル・マリナーズ対オークランド・アスレチックス。両軍に声援が飛んだが、どちらかといえば、人気はシアトルか。
◆なんと言ってもマリナーズにはイチローがいるのが大きい。この日も5打数4安打、1打点の大活躍、今シーズンのいいスタートになった。連続200安打こそ昨年途絶えたが、今季は3番打者として期待できそうだ。
◆出番はなかったが、川崎、岩隈の新加入組もいる。かつては大魔神・佐々木主浩投手も在籍。マリナーズの創設は1977年
◆一方、アスレチックスは1901年創設でかつての本拠地はフィラデルフィア。カンザスシティーを経て今のオークランドへ
◆歴史はマリナーズに比べ格段に古い名門だが、日本での人気はイチローはじめ日本選手とのなじみの深さでマリナーズが上のようだ。}

 米大リーグの日本開幕戦シリーズ、アスレチックス―マリナーズ戦は29日、東京ドームで第2戦が行われ、アスレチックスが3本塁打で4―1と快勝した。マリナーズのイチローは4打数無安打に終わった。第1打席から、二ゴロ、見逃し三振、中飛、一ゴロだった。イチロー無安打に終わり、川崎は出番はなかった。今日のイチローは無安打に終わったが、ダイビングキャッチで華麗な守備を見せてくれた。




ついて行けないアナログ親父

2012-03-29 06:26:07 | Weblog
3月29日付 編集手帳 読売新聞
 {耳慣れない言葉に戸惑うのは、オヤジ世代から上と相場が決まっている。第一生命保険「サラリーマン川柳」の旧作にある〈ナタ・デ・ココどこを切るのと聞くオヤジ〉や、〈デジカメのエサはなんだと孫に聞く〉はいい例だろう。
◆かつては当方も、こうした川柳をハハハと笑う側にいたのだが、知らぬ間に笑われる側に席を移動していたようである。「高校教科書に『キャラ弁』登場」という見出しを見て、一瞬、どういう方言かしら…と考えた。
◆同憂のお仲間に書き添えれば、食材で動物の顔などをデザインした弁当である。
◆身近な話題で生徒の興味を引こうと、教科書会社が知恵を絞った結果だろう。新しい英語の教科書には「キャラ弁」のほかに、メールの「顔文字」も日本の文化として紹介されている。「迷惑メールを自動的に消去してくれる携帯電話が欲しいです」という例文もあるそうで、高校時代が往時茫々(ぼうぼう)のアナログ派にとっては頼もしいような、さびしいような、隔世の感がある。
◆〈キャラ弁の活用形を聞くオヤジ〉。応募してみようかとも思ったが、運良く入選したらしたで悲しかろう。ボツ。}


 アナログ派と言うか、ワープロ派である私は中々デジタルに馴染めず、今のはやりの言葉に中々ついて行けないのが実情である。昨日はテレビで「初音ミク」のバーチャル歌手で、ソフトを購入して自由に作曲や、いろいろな歌を歌わせられるという事を知り驚いた。そんなアナログ世代でも78歳の老人が「初音ミク」にはまっている事を紹介していた。驚き桃の木山椒の木である。新しいものを吸収する柔軟な姿勢が必要だと思う。


鶴竜決定戦で優勝のがすも大関当確

2012-03-27 06:24:23 | Weblog
3月26日付 よみうり寸評
 {把瑠都の綱取りを焦点にスタート、途中から鶴竜の大関昇進と初優勝が期待の中心に変わった。が、終わってみれば優勝は白鵬◆という大相撲春場所だった。2場所続けて優勝は逃さないという一人横綱。さすがとは思ったが、その白鵬にしても星一つの差を追って千秋楽を迎え、優勝決定戦での逆転優勝は自身初。苦しい場所だったに違いない。
◆裏返せば、初優勝こそ逸したが、1横綱、4大関を倒し大関昇進を決定的にした関脇鶴竜が〈今場所の顔〉だったと言える。千秋楽、地位が下の豪栄道に勝てば優勝だった。
◆勝負に「たら、れば」は禁物だが、この1敗で大関と初優勝の両手に花を逃した。残念だろうが、相撲の神様が厳しさを教えたと思えばいい。
◆井筒部屋からの大関は90年春場所後の霧島(現陸奥親方)以来22年ぶり。鶴竜の「鶴」は先代・井筒親方の現役時代のしこ名「鶴ヶ嶺」から取った。由緒あるしこ名だ。
◆先代も元逆鉾の現師匠も現役最高位は関脇。鶴竜の大関は〈鶴の恩返し〉などと評されている。}

 単独トップの鶴竜が豪栄道に敗れ、1差で追っていた白鵬が把瑠都を下し、決定戦に持ち込まれた。鶴竜は初優勝を逃したが、場所後の大関昇進を確実にしている。今回の場所は鶴竜が主役に躍り出て、白鵬の存在が薄れていたが、やはり最後は鶴竜との決定戦を制し、2場所ぶり22度目の優勝を果たした。鶴竜は初優勝を逃したが、場所後の大関昇進を確実にしている。






富山地裁、「幼い」と判断10歳少女の告訴無効に

2012-03-26 06:30:23 | Weblog
時事通信
 {強制わいせつ事件の裁判で、被害を受けた当時10歳の少女の告訴を富山地裁(田中聖浩裁判長)が「幼い」ことを理由に無効とし、公訴の一部を棄却する判決を言い渡していたことが25日、分かった。検察側は「判決は少女の告訴能力について十分検討していない」として控訴しており、NPO法人「児童虐待防止協会」(大阪市)の理事長も務める津崎哲郎花園大特任教授(児童福祉論)は「こうした判決が確定すれば、子どもが救済されず、水面下で被害が拡大する恐れがある」と危惧している。

 判決があったのは今年1月。この少女と当時15歳だった姉に、それぞれホテルでわいせつな行為をしたなどとして、母親(39)の交際相手の男(42)が強制わいせつ罪などで懲役13年、母親もホテルを予約したとして同ほう助罪などに問われ、懲役4年を言い渡された。

 検察側が問題視しているのは、少女に対する2件のわいせつ事件。いずれの事件でも法定代理人の母親がほう助容疑で捜査対象となっていたため、富山地検は「地獄のような日々だった。できるだけ重い罰を与えてほしい」とする少女の話を告訴調書としてまとめた上で、祖母の告訴状も取り男を起訴していた。

 しかし、判決は「調書作成時、10歳11カ月とまだ幼い年齢であった」とし、「告訴能力を有していたことには相当な疑問が残り、有効な告訴があったとは認めがたい」と少女の告訴を無効と判断。その上で、最終的に母親が起訴されなかった1事件については、告訴権は母親にあり、祖母の告訴状は無効として公訴を無効とした。}

 この強制わいせつ事件の裁判で、被害を受けた当時10歳の少女の告訴を「幼い」ことを理由に無効とし、公訴の一部を棄却する判決を言い渡していた。今回の事件は被害者の母親が関与していたにもかかわらず、少女の告訴を無効にした。少女の気持ちをないがしろにした、判決は理解できない。すぐにも母親を起訴すべきである。