喜多院法興寺

住職のひとりごと

年末ジャンボ史上最高額の6億円

2012-11-28 06:40:24 | Weblog
11月27日 よみうり寸評

 {26日に売り出された〈年末ジャンボ宝くじ〉の1等4億円と前後賞1億円、合わせて6億円は、いずれも宝くじ史上最高額だという◆では、その宝くじの起こりはいつか。江戸の富くじなどは別として、今の宝くじの起源は、何と戦中にさかのぼる。終戦目前の昭和20年(1945年)7月16日発売の「勝ち札」だった◆戦費調達が目的。売り出し期間1か月の最終日が終戦の8月15日となり、勝ち札は負け札に。これが戦後は戦災復興のためにと一転、名も〈第1回宝くじ〉として、終戦からわずか2か月余の10月29日に発売された◆1枚が10円、1等賞金は10万円が100本、以下は2等1万円、3等千円、4等50円、5等20円。ほかに副賞が純綿の布、はずれ券4枚でたばこ10本がついた◆抽選はその年の11月、東京・日本橋の三越本店1階ホール、5000人が詰めかけたと伝えられる。それから67年の歳月が流れた。賞金の額などこれぞ隔世の感◆だが、いつの世も〈今は夢、今に正夢〉がなかなか正夢にはならない。}

 1等と前後賞を合わせて史上最高額の6億円が当たる「年末ジャンボ宝くじ」の発売が26日、全国一斉に始まった。最高額の年末ジャンボ宝くじとあって、宝くじ売り場は長蛇の列だという。ちなみに1枚300円。1等(4億円)68本、前後賞(1億円)136本、2等(3千万円)204本、3等(100万円)6800本が用意されている。1等と前後賞はそれぞれ昨年の倍額で、合わせて億万長者は204人誕生する予定。販売は12月21日までで、抽せんは同月31日に行われる。


民主、離党議員に活動費返還要求へ

2012-11-25 06:49:58 | Weblog
11月25日 編集手帳 読売新聞

 {<くそ食らえ>とは、気品とは対極にある慣用句であろう。この言葉を、今この時も受話器につばを飛ばしているであろう振り込め詐欺犯に届けたい◆東海地方で何年か前、女性が自殺未遂をした。知的障害の息子を施設に入れるために蓄えたお金をだまし取られた。「医療費の還付がある」。女性はがんの手術を受けたばかりで、その声に疑いを持たなかったという◆「キャバクラで豪遊している」。ネット掲示板への“通報”で、詐欺団の首謀の男(28)が札幌市で捕まった。ウソの投資話で30億円を振り込ませたとされる◆お札に染みる被害者の涙や汗が見えないから、平然と高級酒をあおれるのだろう。冒頭の慣用句は<糞>と書くと迫力を増す。ぜひ、漢字版を進呈したい◆民主離党者が新党から次々に出馬する動きにも、似た面がある。昨日と今日で敵味方が逆転し、「これまでの活動費を返せ」と憤る県連も…。政党交付金も多分に混ざるであろう。船火事のような政党に同情はしないが、どこか釈然としない税の使い道である。その金に国民の何が染み込んでいるか、センセイ方に見えている気配はない。}

 民主党の離党者が続出、新党の鞍替えした議員には刺客を用意しているようだが、止まる気配がない。民主党の安住淳幹事長代行は離党した前衆院議員らに選挙資金として渡した300万円の返還を求める考えを示した。安住氏は「別の政党に行って、民主党から受け取ったお金を使ってはならない。人間性が問われる」と批判している。


4年絶食中の深海生物

2012-11-21 06:32:26 | Weblog

11月21日 編集手帳 読売新聞


{食欲が衰えるのは苦しい恋をした時と、昔から相場が決まっている。〈夏の帯 砂 ( いさご ) のうへにながながと解きてかこちぬ身さへ細ると〉(吉井勇)。それは人間の場合で、深海に生息する甲殻類の食欲となると、さて見当がつかない◆三重県鳥羽市の鳥羽水族館で飼育されている「ダイオウグソクムシ」がこの4年近くというもの、餌を食べていないという◆ダンゴムシやフナムシの仲間らしいが、体長29センチといえばムシを名乗るにしては大柄である。不勉強の身は、4年間も絶食してなお生きていられる動物がこの世にいるとは知らなかった◆餌のアジを最後に食べたのは2009年1月だという。流れた歳月を感覚として知っておきたくて当時の縮刷版をひらいた。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの侵攻が連日、大きく報じられていた。砲弾の雨、泣き叫ぶ子供、死者の数は…まるできのうの、きょうの、新聞を読んでいる錯覚に襲われた。人間は何をしてきたのだろう◆恥ずかしくて、身さえ細ろう。“万物の霊長”さんよ…。深海生物が何かを訴えてハンストをしている、そんな気がしないでもない。}


 4年絶食中のままでも生きている生物がいるらしい。それは三重県鳥羽市の鳥羽水族館で、飼育しているダンゴムシの仲間「ダイオウグソクムシ」が3年11か月間、餌を食べず、担当者をやきもきさせている。餌は月に1度、水槽に入れているが09年1月に約50グラムのアジを食べて以来、絶食状態になり、今月10日にもサンマを与えたが、食べなかった。ダイオウグソクムシはダンゴムシやフナムシなどの等脚目としては世界最大で、最大45センチほどになるという。食べずに生きていけるのは、人間では考えられない出来事だ。






自民が全ブロックで優勢、民主は後退

2012-11-18 06:56:24 | Weblog
11月17日 よみうり寸評

 {どういう人が宰相の器か――。作家の城山三郎さんが中曽根康弘さんに尋ねた時の話が、城山さんの「少しだけ、無理をして生きる」(新潮文庫)に載っている◆答えは、「非常にやる気がある」「けれどもギラギラしていない」「たいへん責任感が強い」だった。「総理というのは将の将。もう少し何か要るんじゃないか」とさらに聞くと、「大局をつかむ力」と「懐の深さ」が加わった◆きのう、野田首相が衆院を解散した。民主党の支持率が低迷する中で、宰相としての重い決断だったのは間違いない◆列島は選挙モードに入った。投開票は12月16日で、中曽根さんが首相だった1983年以来、29年ぶりの「師走選挙」。いつになく慌ただしい年の瀬になりそうだ◆新党結成が相次ぎ、選挙戦では、多くの党首が街頭に立つことが予想される。「どの『将』の下で戦えば有利か」と、思案中のセンセイもいよう◆内外に課題が山積する日本のかじ取り役を選ぶ大切な機会である。「将の将たる器」をしっかり見極めたい。}

 法案通過と引き替えに野田首相が衆院を解散した。国民の期待とは裏腹に前回選挙で掲げたマニフェストはほとんど守れなかった。約束にはない消費税を可決させた。今回の師走選挙は、解散をしたものの民主党は議席を減らすと思う。 読売新聞社の緊急全国世論調査によると、衆院比例選での投票先は、トップの自民党が26%で、民主党の13%を大きく上回った。前回の衆院解散直後に行った2009年7月調査では、民主42%、自民23%だったのと比べると、民主の退潮が際立っている。無党派層の投票先をみると、自民が14%でトップとなり、維新の会8%、民主6%、太陽の党3%などが続いた。投票先を「決めていない」との回答は55%に上り、態度を決めかねているようだ。








日本人排除、一転受け付け=北京マラソン

2012-11-13 06:47:38 | Weblog
11月12日 よみうり寸評

 {沖縄・石垣市の尖閣諸島周辺の接続水域に連日、中国の海洋監視船数隻が航行している。うっとうしい◆25日に北京で開く北京国際マラソンに中国陸上競技協会が日本人の参加を認めないこととしたのにも驚いた。在北京日本大使館からの抗議で方針転換、10日深夜から日本人の受け入れも始めたが、全く定見のない話だ◆参加を認めなかったのは9月に北京で起きた大規模な抗議デモなどを考慮した「安全上」の措置としていた。北京マラソンの参加には、公式ホームページからの登録が必要だった◆方針転換で登録の国籍欄に急きょ日本を加えたが、登録は12日未明に締め切られたから、現実に日本人が何人登録できただろうか。締め出しは日本側から見れば理由のない過剰な反発だ◆そんな折〈基礎からわかる 日本の領土・海洋問題〉(読売新聞政治部・中公新書ラクレ)が刊行された◆尖閣始め竹島、北方領土など領土に関する日本の主張の正当性はこの際世界に十分知ってもらい、同時に国内の理解も深めよう。}

 25日に開催される北京マラソンの組織委員会は、日本国籍の選手の参加を認めないとしていたが、撤回。公式サイトの登録画面の国籍欄選択肢に「日本」が追加され、申し込みができるようになった。日本選手の参加拒否について「選手の安全を考慮した」と説明。日本政府の尖閣諸島国有化による日中関係悪化を受けた措置との見方が出ていた。中国国内から日本人排除に「スポーツに政治を絡ませるな」などと批判が出ていた。今回の日本人拒否が原因で、日本からの参加は少ないであろう。