喜多院法興寺

住職のひとりごと

帝京大の感染対策に問題4月まで専従ゼロ

2010-09-09 09:06:48 | Weblog
9月8日付 よみうり寸評 読売新聞
 {多数の抗生物質が効かない細菌「多剤耐性アシネトバクター」の感染例がまた新たに報じられた。
◆新たな例は、東京都内の民間病院。このところ相次ぐ例をみると、これまでは海外から転院の患者などで散発的に見つかる程度だったが、水面下で感染が拡大している可能性は高そうだ。
◆で、きょうも〈細菌の逆襲〉の続き。「今、日本では病原細菌学を専攻する後継者が極端に不足している。抗菌剤への過信とその無批判な乱用が、医師にも患者にも細菌感染症の恐ろしさをすっかり忘れさせてしまった」
◆吉川昌之介さんがこう警告したのは15年も前のこと。「大学で伝染病の講義がおざなりになり、病原細菌学者が一人もいない医大や医学部が出現した」
◆感染症制圧の結果とみれば、慶賀すべき一面もあるが、医学のおごりと油断が、細菌の逆襲を招いたとも言えるだろう。帝京大病院の発生は今年2月で、保健所への報告は今月2日だった。
◆おごりと油断は無防備と反応の鈍さにつながる。実態把握へ点検を強めよう。}

 帝京大の感染拡大の要因として、今年2月に初めて感染を把握する以前に14人から菌が検出されていた。しかし、その情報が伝わっておらず、菌検出時の対応を病院として決めていなかった。4月の感染拡大時に検査室の責任者が不在だったことも、情報伝達の遅れにつながったとした。