大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

豊かな歴史に彩られた日本の文化と歴史を紹介

大江戸桜だより・春爛漫の隅田墨堤

2011年04月05日 18時41分01秒 | 2011大江戸桜だより
待ちわびた春の陽射しに誘われて、隅田左岸の墨堤のそぞろ歩きを楽しみました。例年、この季節は堤に延々と屋台が軒を連ね、たこ焼き、焼そばの香りが漂い、花をゆっくりと愛でるという風情よりも、「花より団子」を楽しむといった雰囲気が強かったのですが、今年は東日本大震災で被災された方々や今なお、復旧に苦労されている方々を思い、派手な催しが自粛され墨堤には一軒の屋台もなく、堤を飾る「ぼんぼり」もありません。



隅田左岸にある言問団子と長命寺の桜餅のお店あたりから堤へあがると、ちょうど墨提の桜並木が始まります。
江戸時代からある常夜燈と桜のコラボは妙に風情を感じさせてくれます。桜橋(X橋)を右手に見ながら左岸を進むと、満開に近い彩りの桜並木が遥か彼方までつづいています。屋台の軒で邪魔されず、まるで花の雲を見るような光景が広がっています。

常夜燈と桜
墨提の桜
屋台のない桜並木

三囲の社を堤下に見ながら進むとまもなく牛嶋の鎮守様の社が見えてきます。そして隣接する隅田公園にも満開の桜の木が美しい姿を見せています。スカイツリーと目と鼻の先に位置するここ隅田公園からは美しい桜の花弁越しにタワーの姿がひときわ大きく見えてきます。

スカイツリーと桜
スカイツリーと桜
隅田公園の満開の桜
牛嶋様の鳥居と桜

自然の営みがあればこそ、私たちは毎年美しい桜の花を見ることができるのですが、時として自然は私たちに過酷な試練を与えます。それが大災害という形で牙をむく自然の恐ろしさと、春を彩る艶やかな桜の優しい姿とは同じ自然の営みとはいえ、あまりにも相反した事象ではないでしょうか。



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