釣りに出かける。高校生までの間、暇さえあれば出かけていたバス釣りも、奈良を離れてからまじめにやったことは一度もなかった。久々に一人バスと向き合おうかと思って出かけた池は、私が通っていた頃とは姿を変えていた。なみなみとあった池の水は当時の半分もなくて、水面だったはずの場所も葦のような植物に覆われた、湿地になっていた。それでもわずかに残る水面部にて釣りをしたけれど、当たるのはブルーギルばかり。きっと頻繁に水抜きをするせいで、大きなブラックバスが姿を消したのだろう。水圏の生物学を専攻していた人間でもあるから、外来種が繁殖することに対して、危機感を持たないはずはないけれど、池の生物を知った時点でそこに居た魚が、外来種と言われてもやはりしっくり来ない。ただでさえ、雷魚やブラックバスといった名前の響きだけでも、ものすごいかっこいいイメージのある魚が、自分の竿を撓らせて手元に引き寄せられたとき、「こいつは外来種だから」なんて済ました見解を示すはずはなくて、ひたすらに興奮したものだ。明日は本格的にバスを狙いにいってやろう。
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