山口日記

その日を記し、その日を残し、来るべき日を見据え、来るべき日を迎えるために。

我が家

2006年08月31日 | 日記
ビルヂングとカタカナで書いてあるのが好きだ。引っ越しの朝、新しい家と新しい生活にわくわくしながら有楽町で降りると「ドアが閉まります、おーらいっ」なんてかけごえでドアがしまり目の前には有楽町ビルヂングがあった。少し歩くと銀座の町が気だるく朝を迎えていて、まるで頑固親父と遊び人の息子がいる家みたいだと思った。息子に挨拶をして地図をみながら我が家を探す。いつまで住むのかもわからない寝床なのに、ずっとほしかったものを父親と一緒に買いに行くようなうれしさがあった。そんな家もすでに散らかってしまった。だれか俺の家政婦してくださいm(__)m

分別

2006年08月30日 | 日記

目をさますときれいな姉さんがこっちを向いて声をかけている。何だと思って起き上がってみると、店の床で眠っていた。営業後の店舗に来た近隣店舗の従業員だった。居酒屋マンらしくなってきたな~と自分で悲しくなったけれど、目覚めがこの姉さんならいいやとへこまず。仕事を片付けてふらふらになりながら帰路に着くと、後ろでやたらと激しく自転車をこぐ音がして、本気で襲われるんじゃないかと振り返ると警官だった。ふらふら具合がちょうど酔っ払っているように見えたのだろう。自転車の登録を確認されて無事釈放された。悪いことしてないよ。褒めて欲しいくらいだ。

今日は普段来ない上司と本部の人がいた。先日も書いたけれど空っぽかもしれない。キッチンの中で邪魔だった。不適切なところを見つけては注意をするけれど、その手から捨てられたゴミは分別されていなかった。くだらないと思うかもしれない。でも、ほんとうにがっかりした。今、自店のキッチンでやることはただ一つ、分別だった。目標に掲げ、しつこく言って、説明して、注意して作った空気を壊していった。アルバイトの人が上司が捨てたゴミをゴミ箱から拾い上げて分別して捨てていた。中国雑技団くらいの勢いで華麗に激しく動き回るキッチン作業の中で分別をするということは大変なことで、ゴミをゴミ箱に入れることでさえ困難な状況の中で分別してきのにぶつぶつ言いながらそれを壊したあいつは空っぽだ。拾って分別してくれたメンバーさんに対してほんとうにうれしい気持ちになった。先月までろくに分別もしなくて、しろといっても嫌そうにしてた人が、分別して無い人に対して嫌悪感を抱くまで到達できたことは絶対にくだらないことではない。この仕事をして良かった。やっぱりどんな数字よりも人相手が楽しいよ。


代替

2006年08月29日 | 日記

日記が消えたからブログライターを使おうと起動すると、昔書いたものがあったから今日はそれをアップしてみます。

 

6年前、創生川沿いのセブンの上にある、自分ではコジャレていると思ってたアパートに引っ越してきて、18だった自分には心置きなくタバコが吸えることがうれしかったので、大きなガラスの灰皿だけ近くのホーマックで買って、なぜかキャメルをそのアパートでふかしていたのが北海道初日。

まだ雪がちらつく中初めて同級生たちと顔を合わせにガイダンスに行った。そのとき出会ったのがラディン。少し痩せ過ぎた感じがしたけど男前で、なぜかスケーターの格好をしていて、なぜか「話せる」気がした。もちろんこちらから話しかける事はしなくて、一人昼ごはんをどうしようかと思っていると、ラディンがこっちを見てる。そしたら予想に反する高い声で「飯食いにいこ」。それから入学式のネクタイを買いに行ったり飯食ったり仲良くして。

入学式も終えて、キャンパスライフ恒例の新歓。軽音に入ろうとか、ボクシングをやろうとかいろいろ考えていたけど、「よさこい」と呼ばれる踊りたいのか友達が居ないのか、あのサークルにだけは入りたくないという空気が流れている新歓になぜか居た。その数時間前に、ラディンと食堂で飯を食っていると、「おまえ奈良出身らしいなぁ。仲良くしよや~。」と図体のわりに細い人が着るような格好、いわゆるきれい目で、髪の毛が必要以上にすかれているパパイヤと出会った。横にはついさっきまでキメてたんじゃないかってくらいにイカした目をして、これまたごつく見えるダウンをきたリッキーが居た。「こりゃいかんぞ」心の中でそう思ったけどなんやかんやで一緒にそのまま食堂で行われるよさこいの新歓に出てしまった。案の定耐えられない空気が流れていて、酔いが回ってきたせいもあってイタズラがてらに先輩に当たるひとたちにちょっかい出し始めた頃に喫煙所に行くと、「あの~四角い箱が何個かあって音が出るやつなんやったかいの~?」「それ、コンポったい!!」とは言っていなかったけど、見事な博多弁で話す、丸いのと小さいのが二人。イデナリとコニーだった。やたらとテンションが高くていつの間にか打ち解けて、イタズラがエスカレート。それに爆笑して二次会も散々先輩のあだ名を呼び捨てにしたりおちょくりまくった。それぞの自己紹介なんてしていなかったからかどうかは忘れたけど、「お前つじっぽくねぇ!!」それで未だに私のあだ名はつじになってしまった。あらゆる飲み会で「なんでつじなの?」「辻ちゃんが好きだから。うそうそつじっぽいから。」何回この会話をしただろう。

それからそれぞれがいろんな人と出会い、いろんな人と引き合わせた。何かの飲み会でスピリタスを一気飲みして、訳が分からなくなってラディンの家に押しかけたときにこれから友達のところに行くと言われてついていった先が小僧の家。ほとんど覚えていないけどめちゃくちゃだったらしく、その割には朝まで小僧と、既に社会人となった怪人キャドと3人でカラオケ屋にいた。その場には、その後親友となるいいほうのミキオもいたし、クボもいた(HNが無い人たちはもおいいでしょ。おれなんて実名でやってるし)。

ラディンを始めとして小僧たちは全員サッカー少年あがり。そろいもそろって喫煙者ばかりだったけど。そしてサッカーを通してか、友達の友達としてかもうはっきりとは覚えていないけど同居人モッズと出会う。殆どの人間が見た目は自分よりも年下だけど年齢は上で、モッズにしても例外じゃない。あの頃は週末にたまにサッカーをして、毎晩のようにマージャンをしていた。そおゆう遊びが得意じゃなかった私はもちろんマージャンなんてできなった。そこを始めは数あわせとしてモッズの指導の下、雀士に育て上げられた。ま、点計算もろくにできない状態でやめたけど。そんなこんなでバカな連中ばかりが集まってサッカーサークルA.F.カウパーを設立。腐るほどサークルはあったけど、やっぱりそりの合う仲間たちとチームを作りたいもんだ。それにしてもひどい名前で、アナルファックでカウパーな集まりが球を蹴りあおうなんてサークルなんだから・・・。それでも学内の60近いサークルの大会で優勝するほどの人間が集まっていて、その日のことは今でも鮮明に覚えている。いつものように徹夜で麻雀をして、寝たら起きられないと判断したモッズと図書館の下で朝を迎えて、途中オレが暴れそうになるハプニングに昼から出勤のパパが、俺の出番やとベンチからピッチの中に入ろうとしていたり、優勝して実行委員の女の子が「賞状、A.F.カウパー殿!」と読み上げ、この名前にして良かったと心から思ったりと、とってもいい思い出だけど、あほすぎる思い出がたくさんある。それからは殆ど毎日をモッズ宅で過ごし、ボードに30回近く行ったり、はれたほれたの戯言や、飲んで脱いだの愚行を重ねた。24条の飲み屋で飲んで、雪の中見つけた片方だけの子供用の長靴を素っ裸になってチンボにつけて、前を歩いていたカップルを追いかけようと走り出してみたけど、酔いが回りすぎて途中で力尽きて寝てしまった。起きたら既に一向は行き過ぎていて、凍死と警察が怖くて慌ててみんなを追いかけた。これは自分の飲酒人生を通して一番のバカだったと思う。でも、あの長靴があそこに落ちていて、冬にチンボにはめたオレは、アビィロードで靴下チンボをしたレッチリと渡り合えると自負してる。ピッタリだったんだ、玉袋まですっぽり入ったんだぜ。一番の記念は20人以上が10畳ほどの部屋で全員裸になって、何かで股間を隠して写真を撮ろうとアパートを飛び出して、記念撮影をしたこと。今でもその写真はある。そして、灰皿やお玉なんかで隠している中で、ふりかけを必死に股間に振りかけて隠そうとしていたコニーはアホを通り過ぎて感心した。奇蹟的な発想だ。あんまりみんなのバカ話を披露すると怒られそうだからこのくらいにして、函館に引っ越した日のことはもう書いたから次は函館編。


Lounge Actを聞きながら

2006年08月28日 | 日記
いや~つくづくダメさを感じさせられる。抜けだらけの穴だらけ。ま、もともと何かに対してびしっと決めてくるタイプではないけれど。明日は上司につめられるのだろう。まあ怒られるだけ怒られてこよう。

何かこう自分より上(そもそも上と言う考え方自体がおかしいのかもしれないけれど)にたいして悶々とした感じがする。虚勢を張られている感覚がある。ただ私はいつもそんな風な対象に対して疑問を抱くことで、何かしら自分の行く先を決めているからいつものことなのだけれど、今回は本当に相手がすっからかんなのではないかと不安になることがある。これまではどこか太刀打ちの出来ないものに対して無鉄砲に突っかかっていく感じがあって、それが折れてしまうと、両親の老いを感じたときのような何か悲しさを感じてしまいそうだ。

さあ寝よう。でもこいつがなかなか離してくれないんだわ。

楽しい時間

2006年08月26日 | 日記
遅刻した。まずいビールを飲みっぱなしで敷いてもいない布団の上に乗っかって寝ていた。昨日ミーティングで早く起きたから目覚ましを変えていた。そしていつもの目覚ましを止めていた。めちゃくちゃ恥ずかしい思いをした。絶対に遅刻をしてはいけない。いつもそう思うのに。3回目だ。この仕事をしていると睡眠と言うのがすごいキーポイントになってくる。しっかり管理していこう。

今日は店にpapaiya(パパ)が来た。突然の電話で驚いたけれどやっぱりうれしいものだ。でもクレーマーだからな~。うれしいのと同時に緊張もする。ちゃんと早く飲み物を出してくれるかな~とか、気持ちのいい接客をしてくれるかな~とか。そこが接客業の原点になることをいつも痛感させられる。いつどんな大切な人が来ても自慢できるようなお店を作る。来てからあたふたしても仕方がない。今日も言われたけれどここを呼んで実物を見ると安心するらしい。要はここを読むと心配になるらしい。言い換えると私は考えるとマイナスポイントを拾い上げていることが多いと言う事なんだろう。でもそれは変わらない。日々反省で、浮かれたとたんに足元をすくわれるのが目に見えている。パパは律儀にちょうど今感想付きのメールをくれた。これがまたパパの意外なところでマメなんだ。おっきなことは計画的に、日ごろはこまめに稼いでくる。女だったら騙されても?しかたがないかと思うだろう。正直にありがとうと言わないところがまた俺の悪いところか・・・。

今は仕事明けにoff/JTとでもいうのかいろいろ教えてもらっている。かれこれ7時間もたって正午近くになってしまった。でもここに醍醐味があると感じているから苦にならない。明日の営業はめちゃくちゃ心配だけど・・・。寝ない体が欲しい。つくづくそう思う。寝なくなったら一日26時間欲しい、なんていってそうだけど。とにかく今の時間が楽しいからもっと欲しいということだと思う。つらい仕事は楽しくないわけじゃなくて、楽しくないからつらい仕事だ。ただ、給料を上げてくれ。

まだまだ続くこの時間を大切に。それじゃあ。

東京と仕事

2006年08月24日 | 日記
眠っていたのか、考え事をしていたのか、夢を見ていたのか分からないような状態が続いて朝になり、どうしてかは分からないけどスーパーで買い物をするのが楽しくてバカみたいにいろいろ買ってみた。中でも衣類用の漂白剤が強烈で、ワイシャツが嘘みたいに白くなった。クリーニングに出そうと思っていたけれど、出勤途中に出して帰りに受け取ることが出来ないからめんどくさくてずっとしていなかった。それにクリーニングに出すことを考えるよりも自分でやったほうが洗う回数も増えてきれいだろう。部屋をきれいにしたり、ワイシャツにアイロンを当てるようなときは精神的にも充実していて、いろんなことに抜けがない。やらないことが気持ち悪く感じるからだ。逆に部屋が散らかっているときはいろんなことがうまくいってない時でバロメーターみたいになっている。部屋をきれいにするからうまくいくとは思わないけれど、そうやってルーチンを増やすことで自己管理することは大切だ。今から区役所に言って住所変更をしに行く。遅いと思われて仕方がないが、どこに区役所があるのか分からなくて、この前自転車を会に行く途中探してみたら家のすぐ裏だった。インターネットの地図をいつも頼りにするけど、東京の地図は意外と縮尺率が低い。距離を何を基準にしているのかは分からないけど、駅と駅の間が自分の中での歩く限界としてきた。でも東京ではそれが全く役に立たなくなった。だいたいマンションの最寄り駅が6個も載っているような場所では確かにそんな距離感は当てにならない。ついでに酔っ払って勢いで自転車を買った。昨日の夜は海まで行こうと出発したけれど、隅田川の土手にたどり着いて、自転車に乗ってどこからか流れてくる潮の匂いを見つけると「こんなところ海か川か埋立地の間かわからん」と思って隅田川を少しさかのぼって帰ってきた。隅田川の中洲に立てられた高層マンションは圧巻で、たしかにこんなところにも住んでみたいと思ってみていた。東京という土地を最大限に生かした生活は全くしていないし、札幌に居たときもそうだけど、都市の楽しみ方を知らない。こうやって「外側」から覗き込むことでしか触れることが出来ない。根っからの田舎者なのだろう。

先日自分の店には珍しく学生の宴会があってあきれた。「コールしてもいいですか?」なんて聞かれたから、その団体だけの時間はいいと伝えた。のっけからよくあるコールが始まってすぐにトイレに駆け込んだ。いたるところでコールが聞こえそのたびにトイレに駆け込んでいた。「呑ませ上手」とは程遠い態度のでかい女の子が無理くり男に飲ませまわっていた。開始一時間でトイレが一周して飲む量が減って顔が真っ赤になっていた。こんな酒おいしくないけど学生なんてそんなものかと思い出す。酒が呑みたいわけではなく、酒を飲んでみたいぐらいういういしいのだろう。対照的にめちゃくちゃきれいな女の人が閉店まで飲んで、すごい暗い顔になって帰っていったことがあった。ホストじゃないけれど、一緒に飲んででも笑顔で帰って欲しいと思うくらいきれいな人だった。これも酒かと思う。ちなみに常連様で酔っ払うたびに名前を聞かれ、あだ名を付けて呼んでくれるのだけど、次着たときにはまた自分はニューフェイスの振りをしていくはめになる。覚えてないのだ・・・。でも数少ない楽しみの一つ。今日は何が起るのか。そんな風に考えられる仕事は楽しい。

問題

2006年08月23日 | 日記
あれからもうこんなにも長い時間が過ぎてしまったのかと驚いた。仕事しかしていない。でも他に何かをやりたいと言う欲求は沸いてこなかった。新しい店長と毎日毎日顔を合わせて働いていると短い期間であってもものすごい量のやり取りをすることになる。一日16時間以上も同じ空間に居たらそうなるのもあたりまえか。これがいやな人であったらと考えるとぞっとする。人間が大切だな。今日は久々に一日休みだけど、昨日の酒がまだどこかに居座っていて何もする気がしない。こうやってのんびりするのもいいけどやることは山積みになっていくだけだ。あと少しの時間やることにする。

そお言えば自分の頭は12ミリで刈りそろえられていて、サービス業なのにこんな頭でいいのかと思う。問題に対するアプローチの仕方はたくさんあると思うけれど、あまりにもそれが稚拙で安易なやり方を選んでいるような気がしてならない。そのせいでやたらと駆けずりまわされる。問題が山積みなのは誰のせいで、誰がそれを解決すると思っているのか、解決したら感謝の気持ちがわいてくるのか。

社員が一人来なくなった。やめるかどうするか考えたいと突然言い出して問答無用で次の日から来なくなった。厳密に言うと次の日遅れてきたけど「帰っていい?」しか言わない本当に腹の立つ行動をとって帰っていった。おかげでこの日記も更新されないほどに忙しい時間を過ごした。将来先生になりたいなんて口走っていたけれど、自分の子どもがこんな先生の担当になったらどうしようかと不安になるくらいに無責任で他人のことを考えられない先生になってしまいそうでこわい。まあこれで仕事は増えるけれど、やりやすくはなるからいい。

冒頭にも書いたけれど、店のメンバーが誕生日を祝ってくれた。すべて乾杯でビールを飲むなんて訳の分からない状況で気がついたら道端で全部吐いていた。吐いたのは久しぶりだ。吐くまで呑んだのが久しぶりだ。楽しかったけれど、今メンバーさんが直面している問題の話になると、どうしてもこらえ切れなくて涙が出てしまった。どうにかしてあげたいけどどうにかできるものでもない。ごめんなさい。くやしい。いっそうがんばらないといけない。