東車塚古墳、正確な位置判明 円墳の周濠発見
埴輪片も出土 加古川・日岡山古墳群調査
東車塚古墳から「三角縁神獣鏡」(さんかくぶちしんじゅうきょう)が出土しています。
加古川地方を支配した豪族は、大和(奈良)地方の豪族から、この鏡を与えられていたようです。
日本が誕生した4世紀には大和の豪族と同盟関係を持っていたことを示す貴重な鏡です。
その東車塚古墳について、今朝(5日)神戸新聞に大きく報道されています。史料として再掲させていただきました。
◇神戸新聞(11月5日)より
兵庫県加古川市教育委員会は、日岡山公園(同市加古川町大野)再整備を前にした、同公園内の埋蔵文化財の試掘調査結果を発表した。古墳時代前期(3~4世紀)の円墳2基の周濠(しゅうごう)(墳丘の周囲を巡る溝)を発見し、墳丘が消失していた東車塚古墳は、正確な位置や規模などが判明。西車塚古墳とともに、埴輪(はにわ)片が出土したため、両古墳に埴輪が立ち並んでいたことも分かった。(斉藤正志)
市教委文化財調査研究センターによると、両古墳は日岡山古墳群にある。埴輪片の特徴や製作技法から、東車塚古墳は古墳時代前期の半ばごろに、西車塚古墳は同前期の後半ごろに築造されたとみられることも判明した。
東車塚古墳は日岡山古墳群の東側にある。1950(昭和25)年に副葬品が発見されたが、その後墳丘が消失し、正確な位置が分からなくなっていた。今回の調査で、6カ所から周濠を検出。幅約11メートルの周濠が巡り、古墳の直径が約38メートルとみられることが分かった。
西側に隣接する西車塚古墳は、現在も公園内に墳丘が残る。昭和40年代の公園整備時に誤って一部が削られ、修復して復元したが、詳細な規模は分からなくなっていた。調査で3カ所から周濠が発掘され、幅約10メートルの周濠が巡り、古墳の直径が約32メートルである可能性が高まったという。
*注:神戸新聞に掲載された3枚の写真のうち1枚