神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

熊野神社

2008年07月13日 | 兵庫県

兵庫県篠山市宇土

地形図を見ると、尾根の末端辺りに神社があるように記載されているが、実際にはその右手(東側)の谷間、しかも右岸にある。精密さが身上の国土地理院の地形図がこんなことでは困るのだが、ここでいつもリンクしているマピオンの地図も、それに倣ってか同じような位置に神社記号がある。
他の地図も見てみると、「ちず窓」が実際の位置に比較的近いが、やはりなんといっても篠山市の公式ホームページにある地図が最も正確な位置を示していた。
さすが地元、と言うべきだが、この公式ページ、地元だからというレベルを超えて、賞賛に値するほど地図の内容が充実している。
それはともかくとして、この熊野神社、隣の谷間にある宇土観音(弘誓寺)の方が目を引くので、地図を見る限りでは、お寺に付随した神社のように見える。
実際、「宇土観音」と書かれた看板に従い、集落内の狭い道を進むと宇土観音の駐車場に辿り着いてしまうし、さて神社は、と入り口を探せば、いかにも脇役というか、片隅に追いやられているような感じの道が、駐車場の横手から伸びているのである。



その横手の道を少し進むと、意外と立派な参道が現れた。
参道からは、右手に宇土観音の多宝塔が望まれる。


短い参道であるが、谷間にあるため、思いのほか奥深さを感じさせる。
境内には杉の大木も三本あって、狭いながらも独立した神域を形成している。


本殿前の狛犬。
静寂の中で、何か力を漲らせているような気配。


端正な本殿。


ここから東へ少し行くと、以前に紹介した稲荷神社がある。
ちょうどユキノシタの季節なので寄ってみた。


去年には無かった、境内直下まで車で入れる(といっても軽の四駆しか通れないような)道が出来ていた。
更に、湿った土だった境内には砂利が敷かれていた。
そのせいで空気中の湿度が減ったのか、全体的にユキノシタの数がかなり少なくなっていた。


とはいえ、淡い光の下で咲くユキノシタは、可憐な花姿で和ませてくれる。


2万5千分1地形図 篠山
撮影日時 080615 9時20分~9時50分

駐車場 宇土観音の駐車場利用。いちおう地元の方に尋ねたら、「どうぞ」とのことだった。
地図