故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

うちの駄馬

2024-03-19 02:30:29 | よもやま話

9年前に、東北の田舎でカフェを開店しました。
お好み焼きに、コーヒーを出す妙なメニューで始めました。
自分の舌が保証するものだけを選びました。
やっと、ここまでたどり着けたと一安心でした。
経営は苦しく、コロナで客足も途絶えデリバリーをしました。
後々の苦労も知らない、嬉しい船出でした。


日陰とて 水仙椿 凛と咲く

お姉さんと言わなければならないだろう。
94歳の女性が老人カーに乗って我が家に来られた。
デイケアに誘われて行かれた。
案外と楽しかったらしい。
知り合いと久しぶりに会い、話した。
風呂に入り、食事もたべさせてもらいと、喜んでおられる。
畑を管理してくれるから嬉しいと、お礼を置いて行かれた。
焼いたばかりのパンを土産で持って帰っていただいた。

今日のタイトルは、「うちの駄馬」です。
あなたに、お酒を飲ませ、おつまみを作る。
お金がかかるのよ。
朝ご飯を作ってもらい、掃除と洗濯をしてくれるから助かる。
畑の草刈りをし、耕してくれるから、本当に助かる。
それ以上のことは望まない。
妻の弁である。

労役に使う牛や馬と似ている。
草を食み、耕してくれる。
牛や馬が、朝ご飯を作り、洗濯掃除をしてくれますか。

あの仕事はいつしてくれるの。
実家の片づけはどうするの。
あんな広い畑を借りちゃって、私は手伝えない。
延々と続く、妻主体のスケジュール管理です。
逃げ出してきました。

うちのは駄馬でも、使うしかない。
スイスのことわざが、脳の中をからからと回ります。

2024年3月19日
(あとがき)
逃げ出してきて、コーヒーをいれる。
コーヒーも高くなった。
無駄遣いすると、これも飲めなくなる。
愛しいように味わいます。
94歳の独居老人は、デイケアの風呂や食事に感謝する。
多くは望むまい。
(筆者)
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