故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

更に好みは薄く

2014-10-15 03:23:47 | よもやま話

001_3   島の魚売り

薄味が良いと思います。
ほんのりと味が付いているのが好みです。
微妙な味つけに優しさを感じます。
 

はっきりとした主張より、隠し味が良いのです。
奥ゆかしいと思うのです。
 

信号にまつわる話を思い出しました。
関西に行くと、あと何秒で青信号に変わるという表示を見ます。せっかちな関西人の気質を表しているのでしょうか。関西のおっちゃんは、大きな産業道路でも、平気で自転車で渡ります。時々事故に会うそうです。関西出身の方と待ち合わせをし、飲むために道を急いでおりました。車の往来のなさそうな赤信号にでくわしました。おっちゃんは、左右を確認していそいそと渡りました。私も続きました。
赤信号を待っていた関東の紳士が注意しました。
おっちゃんは、「赤信号でもこうして渡るねんど。」と子供に教える方がよっぽど教育的だと私にささやきました。青信号でも、車が止まってくれるとは限らないというのが彼の主張でした。
それもそうだなと思いました。
 

関西に行って、二三人が話しているのを聞くと、2言か3言に必ずぼけをかまします。相手に対する大いなる気遣いとも取れます。ついていくのがやっとの会話です。ぼけの中に言外の隠し味が埋め込まれているのです。それこそ、永年鍛え上げた知恵であり主張なのです。 

「おぶう(お茶)でも飲んでいきよし。」の誘いに、玄関を上がるのはご法度と京都では言われます。「忙しいので失礼する。」のが礼儀とか。動乱の時代を生き抜く京都人の知恵だとか。誰も信用などしないのが理由とも聞きました。 

味にまつわる話です。何か違うよなと思いますか。
そうです。何か違うのです。それこそ一ひねりした知恵の味付けです。面倒くさいと思わず、微妙な味のやり取りが楽しめる余裕を大事にしたいのです。
今見えている赤は、本当にその色(常識では赤)でしょうか。
朱色であったり、オレンジ色であったり、はたまた黒に近い赤だったりします。同じ色でも、水で薄めていくと千変万化の赤色が現れてきます。
それが面白いのです。
 

2014年10月15日

コメント
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