酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

時には薬味が主役になる蕎麦。

2011-12-24 | こしらえた話。
昨夜は、旨い焼酎での晩酌。

締めは何にしようかと、というよりは初めから決まっていたメニューは蕎麦。

というのも、通りすがりの八百屋の店先に見つけた「辛味大根」の値札が「おい、買っていけよ」と書いてあるようにも見えたわけで、即ち、メニューは辛味大根で食べる「もり」1枚(正確には1.5枚?)となっていたのだ。



いつでも必ず売っているとは限らないので、辛味大根は自分にとっては珍品。たまに外で味わう程度のものである。
それを家で、しかも好きなだけ味わえるのだから、これはちょっとしたスペシャルメニューと言える。

自分はこれを、ツユに混ぜるのではなく…



麺にまぶして楽しむのが好みだ。
もともと越前そばのように、大根おろしをたっぷりと盛って、大根と蕎麦の風味が一体となったのが旨いのだ。

それにしても、う、うまい。蕎麦はいつも備蓄している乾麺だが、家庭用であるし、きちんと茹でて食べる分には申し分ない。それに新鮮な薬味が加われば、これはもうヘタな蕎麦屋より良いのである。

食べるほどに食欲が増す。これなら2枚いけたなと、薬味の底力を知った締めの蕎麦となった。
蕎麦自体がもっと良ければ3枚は…
(それは自粛すべきだな)




せっかくの焼酎だから、の卵焼き

2011-12-24 | 酒風景

とあるご縁のお方から、焼酎を頂いた。自分が拵えたパスタソースなどをお裾分けした、そのお礼にということなのだが、ちょっともらい過ぎな気がしないでもない。しかしお酒と聞き思わず手が出る自分はちゃかり者。
倉敷の酒商が地元の酒蔵で製造したオリジナル品らしい。
野風憎(のふうぞ)と聞いて、自分はカラオケでもよく歌う河島英五の曲を思い出した。岡山の方言で生意気か突っ張ることを意味するが、どれどれお味は…

頂いたのは麦と米。どちらも樽で熟成させたもののようだ。
麦を開けてみたが、まず強い芳香が印象的。普段より愛飲の熟成焼酎より濃く深い感じだ。飲み口も香りがストレートに伝わってくる、なかなかしっかりしたものがある。
そのこわだりが野風憎ということか。まさに名は体を表すが如く、面白い酒で気に入った。

せっかくだから、何か焼酎に良い肴をと思い、拵えたのが卵焼き。
と言っても、並みのものじゃない。今回のは長イモ入り。



長いもは白いので見た目はごく普通だが、摺ったとろろのおかげで、ふわふわな仕上がりとなった。優しい味と食感が酒を引き立てる良い肴だ。
いかに美味しくとも主役は酒にあり。そんなふうに肴とは控えめな存在感がちょうど良い。こちらは野風憎ではちょっと困るかも。



【卵焼き おせっかいレシピ】

とろろは長イモで。水分が多いので山芋のように出汁でのばす必要がない。卵1個に対して大さじ2程度を少しずつ入れて混ぜる。
砂糖、塩は適宜。
焼く時の油はオリーブオイルで。いつぞやの長イモとバジルの和え物の時のように、長イモにオリーブオイルの香りはよく合うのだ。