『歩き出す 山の向こうに 夏の雲』
(あるきだす やまのむこうに なつのくも)
『道沿いの 青葉若葉に 元気出て』
(みちぞいの あおばわかばに げんきでて)
『山の辺の 道を辿れば 麦の秋』
(やまのべの みちをたどれば むぎのあき)
『麦秋や 笑いこぼれる 老夫婦』
(ばくしゅうや わらいこぼれる ろうふうふ)
『青き空 みどりの山に 麦の秋』
(あおきそら みどりのやまに むぎのあき)
『夕立ちや 帰りを急ぎ 漕ぐペダル』
(ゆうだちや かえりをいそぎ こぐぺだる)
『石段を 登るを拒む 白雨かな』
(いしだんを のぼるをこばむ はくうかな)
白雨=夕立
『石庭に 雨跡刻む 白雨かな』
(せきていに あまあときざむ はくうかな)
『かたつむり 行きと帰りで 違ってる』
(かたつむり いきとかえりで ちがってる)
『夕立ちや 凄味利かせて 鬼瓦』
(ゆうだちや すごみきかせて おにがわら)
『昼寝好き 三度の飯より 昼寝好き』
(ひるねずき さんどのめしより ひるねすき)
『雨に濡れ 艶も増したり 美女柳』
(あめにぬれ つやもましたり びじょやなぎ)