くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

嗚呼生きとし生けるものよ

2004-11-19 19:58:57 | インポート
clam220


 クラムチャウダーを作ろうと思い立ち、あさりを買ってきたのだけれど。のだけれど。
 生きてるよ。当たり前だけど。
 呼吸しているらしく、時々ぷくくと泡を吐く。少しずつ殻を開いて慎重にあたりをうかがっている。二本の管をよちよちと伸ばしたりする。
 す、すまんあさりぃっ! このあとおまーらは五右衛門風呂だあっ(滝涙)!
 こうやっていろんな命を喰うてるわけだなあ。合掌。

 学生の頃に半年間肉を食べなかったことがあります。ある日突然、飼育されている家畜たちに同情したのですね(学生のときってそういうことよくあったなあ)。釣りをしたりハンティングしたりして、自然に生きている動物を食べるならいいんだけど、人間に食べられることを前提に生まれ、飼育されている動物はあまりにも可哀想だなあと。当時の流行語で表現すれば“ひどすぎるっ!”と。感極まって養豚場の柵を破壊し、何十頭という豚をトン走させたことも二度や三度ではありません嘘だけど|(-_-)|
 でもまあ、突き詰めていけば「それじゃあ人参はどうなの」「あたしたちわかめはどうなるのよ」とキリがないわけで、一度こうして生命の尊さを自覚したのであればまあいいかなと妥協納得したのでした。お肉解禁で初めて食べたの、何だったかなあ? すごく美味複雑な味だったです。

追:今夜から連休なのでまとめて更新しますた。どうぞご容赦を...♪
追2:この記事は『音風景日記: 気ままに日常を記録する雑記帳』“知らぬとは恐ろしいこと”、『walkup.sunnyday.jp』“イタリアン鍋”~にトラックバックっ♪


キーホルダーでトラバ♪

2004-11-19 15:09:26 | 日記
panther250


 『Juns Welt in ドイツ』“雨続き・・・”~にトラックバック。Junさんのヒコーキキーホルダーが実に可愛いのですぞ。ぜひ見るべし!
 東京も雨が続いております。都内、都下の紅葉の見頃はまだなのに、気分は早くも冬の雨であります。あの暑~い夏が恋しいなあっ。
 これは豹なのだけれど、一寸分かりにくいですな。こういうピカピカしたものは撮影が難しいんですねガルル(上から見るとこうですガルル)。みなさんはどんなキーホルダーを使ってますかっ♪

追:『レイコさんの日記』“あなたの車のキーホルダー見せてください!!”、『ぱんだのくろまめ』“猫とクマとふくろ”~にもトラックバック


分かりやすいから

2004-11-16 19:48:54 | 飲んで食べて
misoshiru300
凍み豆腐とマッシュルーム、ブロッコリー、玉ねぎの味噌汁

『婆修行』“カニ解禁”、『Garnet Lips』“半殺しと褒め殺し(笑)”、『レイコさんの日記』“ねじをまく”、『不埒な天国~Paradiso Irragionevole~』“Torrone”、『No Blog,No Life!』“「すだち酒」と「コーヒー酒」。^^V”~にぐる~っとトラックバック。みんな、一寸忘れかけていたことを想い出させてくれた素晴らしい記事です♪

 出汁をとる。
 一番お気に入りの産地の昆布を水から煮る。鍋蓋ははずしておく。沸騰する寸前に火を止めて、鰹節を惜しげなくたっぷりと投入。キッチンペーパーを敷いた和ザルで濾して、余った分は製氷皿へ。
 こうして出汁をとるのは、自分が何を食べているのか分かりやすいから。粉末インスタント出汁ではそれが分かりづらいよね。
 こんなに世の中が煩雑だから、自分が食べるものくらい簡単にしたいなあと思う。
 おっ、今日はひさびさに三本エントリーしたぞ♪


吉祥寺という街

2004-11-16 10:02:51 | エッセイ
kitijoji280


 サンロードから一本裏路地に入ったところにあるバーで、僕たちはチンザノを飲んでいた。就職して一年目、1990年のことだ。クリスマス直前だったと思う。
 その頃付き合っていた彼女は、いつもふんわりとした雰囲気を持った優しい女性だった。待ち合わせのときに僕の姿を見つけると、何か嬉しいことを発見したように、首を右にかしげて微笑んだものだ。
 来たるべきイヴの話しをして微笑みあい、あまり遅くならないうちにと店を出た。平日の夜だった。ダイア街を歩き、パルコの横を抜けて駅に向かっていると、向こうから一人の男がやってきて立ち止まった。
「今晩は」
 歳は僕と同じか、少し下。寒そうなウィンドブレーカーにジーンズ、汚れたジョグシューズという格好。「お似合いのカップルですね。先輩はカッコイイし、彼女はとてもきれいだし」
 彼は初対面の僕を先輩と呼んだ。それから一寸辺りの店の話しをした。僕は用心しながら、適当に相槌を打った。どうやら悪い男ではないようだ。お互いよく知っている店が何軒かあったし、何よりも目には静謐の色が表れていたからだ。
「そうだ、ここの上に居酒屋があるんですよ。奥の座敷には坂本龍馬の大きな写真が貼ってあるんです。良かったらそこで一緒に飲みませんか? 僕は彼を敬愛してるんです」彼は言った。ずいぶんと遠慮がちで、相手を不愉快な気分にさせないようにと苦慮している言い方だった。
 もう酒は飲んできたのだけど、彼の提案には惹かれるものがあった。彼には独特の表情があった。穏やかで、人なつこくて、それでいて何かを諦めてしまったような、一風変わったものだ。歳不相応の落ち着いた目に惹かれたのかもしれない。だが一歩後ろに下がっていた彼女が僕の腕にしがみつき、囁いた。「早く行こう。ね」
 女性としては当然だろう。だから僕は言ったのだ。「いい提案だと思うけど、もう帰らないといけないんだ。また今度、飲もうよ」
「そうですか」彼は目元に細かな皺を集めてほろ苦く微笑した。「実は次回はないんです。僕は来週、刑務所に入るんです」
 ええ、何だって? 僕は彼をあらためて見た。彼はぺこりとお辞儀をして言った。「お二人がいつまでも幸せであるように。さようなら」
 僕は去ってゆく彼の後ろ姿を眺めた。寒風に消え入りそうに見えた。そこで彼女はまた力を入れて、僕の腕を握りしめた。「あなたは誰でも信用してしまうんだから。だめよ、注意して。お願い」
 これだけのことなのだ。しかし何年経っても、このときの情景は忘れられない。吉祥寺にはこんな小さくて、一寸いい想い出がたくさん詰まっている。僕にとっての吉祥寺とは、こんな街なのだ。


無味の味...?

2004-11-15 19:05:48 | 飲んで食べて
melbatoast280


 以前缶詰blogで少しだけご紹介したメルバトースト。よく焼きしめたトーストのようなものだと聞いていたのだけど、実際は全然違うものでした。ビスケットよりもカリカリとしていて、わずかな甘みがあるほかは殆ど味なし。決して美味いものではないなあ、と放置してありました。
 ところが夜更けに腹が減ったときなど、カリポリと囓って食べたりしているうちに、何となく、あくまでも何となく「一寸美味いかな」と思うようになりました。禅の境地と申しますか、茫漠とした味にこそ本物の旨みがあるとか(そんなオーゲサではないけど)、いわば西洋版“そばがき”かなあ、なんて思ったりもしてるのです(たとえも妙だ)。なんだかんだと順調に減り続け、結局全部食べてしまいそう。

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