超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

ばんや

2008-08-14 22:49:08 | 旅行お出かけ
昨日、思いつきで決めた小旅行から帰ってきた我々だが、木更津に半年ほど住んでいたのに全く知らなかった土地だった。
富津の先の保田というところだ。ここらの地形らしく、海浜すぐそばまで山が迫っているが、海岸通り沿いに小さな海水浴場が点々とする。
保田港は漁港だけでなく掘削した岩盤の積み下ろしをする大きな船も停泊し、結構入り組んだ形だった。

お盆の週の平日ということもあったろうか、午前10時過ぎに保田インターを降りて、海岸線を走ったがほとんど人っこ一人見当たらなかった。
しかし、港に着くとたくさんの乗用車が駐車場にとまっており、巨大な倉庫のような建物にほぼ満席状態でひとがひしめくところがあった。
あんだありゃ?どうも休憩所、食事処のようだがまだ10時半だ。昼食にはいかにも早いんだが、あの人だかりはものすごいな。
これまで人の気配が無かっただけに異様な光景だった。団体旅行客が休憩してるのかな。

そのあたりは妻がちゃんと調べていて、そこは「ばんや」という漁業協同組合が直営する有名な店らしい。
午前中に、施設に車を駐車し、息子甘辛の練習風景を見たあと、灼熱の道路を10分ほど歩いて行ってみた。
周りには干物やお土産の店がいくつかあり、結構賑わっている。12時15分前だったが、「ばんや」の受付に行くと、席待ち8グループだった。。。

まあ、別に時間は早いし腹が減ってるわけでもないから、待つか。
店内はいかにも活気にあふれていて、魚市場の中にある大食堂という感じだった。正面にはいけすもあり、ヒラメやアワビ、伊勢えびなどがいるようだ。
店内はかなり広い。数百席くらいはあるんじゃないか?
名前を書いて、順番が来るまでに正面のお品書きボードを見て注文を考えておくんだって。

刺身、煮物、焼き物、フライと色んな種類があるな。値段は300円くらいから2000円するものまでまちまちだ。
朝獲れのにぎり寿司とサバのづけ、刺身盛り合わせ、サワラの煮付けを頼んだ。
まず、最初にサワラがきてひっくり返った。途方もない量だ。とても食べ切れる自信がないぞ。こりゃ1匹じゃないな。。。
隣に合席した初老のご夫婦に

「少し召し上がりませんか?こんなにすごいと思ってなかったので」

初老夫婦は遠慮しながらも、二人でこの量には協力してやろうという気になったんだろう。丁寧にお礼を言って食べていた。
味はかなりよい。煮付けと言えばカレイとかキンメだが、どでかいサワラを一本まるごと煮ている感じだ。
刺身とにぎりがきたがこれまたすごい。ネタが大きすぎるよ。。。店の人は

「5点盛りですが、1点3切れづつなんで。。。お二人でちょうどいいですよ」

とぉんでもない。。。一切れで薄く切れば1人前できるような大きさだ。なるほどここは漁師料理ってかんじの大雑把さがあるな。
アジフライは5枚ついてくるし、アジサラダだってどう見ても一人じゃ食いきれない。「あとサラ」はまずもって通じない。。。コチのから揚げなんて50cmはあるぞ。
魚はもちろん新鮮で、途方もない量が格安で食べられる。テレビでも紹介されたんだろな。

味は申し分ないが、刺身ってちょうど手頃な厚さってあるよねえ。。。寿司ネタも出かけりゃいいってものでもなく、シャリとの調和よねえ。
すごい大きさでシャリから落ちちゃうくらいなんだ。
となりの初老夫婦はご主人がビールを飲んでいたが、天婦羅盛り合わせで完全にやられていた。。。野菜やのり、春雨なんかで嵩をかせぐなんて気は毛頭ない。エビ、イカ、キス他が荷崩れするくらい乗っかっており、かなり目が点になっていた。
さらにサバのづけ寿司が5カン付いてきてめげたんだろう、先ほどあげた煮付けのお礼に2カンくれた。
帰り際には

「ごちそうさまでした。煮付けが一番うまかったよ。。。」

そして、その後我々の隣に座ったおじさん一人が注文した「イカかき揚げ丼」を見て、背筋が凍った。
1枚だけでも胸やけに襲われそうなボリュームのかき揚げがなんと(密かに数えたら)4枚乗っている!
どんぶりの水平面から上に2cmは飛び出してるぞ。なお、単品でイカかき揚げを頼むとこの4枚が出てくるようだ。

魚好きの私と妻は翌日もここで食事することに暗黙で決めていた。
刺身食いてえけど、あの厚さでどっかりこられたらちょっと引いちゃうよな。やはり湘南に住む我々の基本技でいくべきだ。
アジのたたきと、スルメイカの刺身に決めておいた。あとは定食セット260円を加えれば十分だろう。

しかし、ここで縁起物好きというか珍しモン好きというか「モノは試し」根性の強い私は

「ここにきて『イカかき揚げ丼』を食わなければ後悔する。いっちゃおっかな。。。手伝ってくれ」

恐怖のイカかき揚げ丼を注文してしまった。スルメはうちの刺身皿よりもでかい、アジはてんこ盛りだ。大丈夫か?
スルメイカ刺身はゲソのキモを醤油であえて一緒に食すと絶品だった。
そして問題のこの丼が意外と食えてしまった。まわりのテーブルはざわつくが実にうまいのだ。外見通りイカと玉ねぎがぎっしりで少し甘めのタレだ。

「こりゃうめえ!全然OKだ」

よく見ると周りのテーブルでも、運んでくるイカかき揚げ丼の迫力に固まりながらも必ず1つは注文しているようだ。
ひとつ5000カロリーくらいあるんじゃないか?
二人だったから多くメニューを頼めなかったが、この名物はお薦めだ。ぜひ試してほしい。


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