超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

群馬プチ旅行記Ⅰ

2014-04-22 22:24:50 | 旅行お出かけ
妻の所用が重なり、甘辛も相変わらず部活で忙しく二人とも終日不在な週末があった。自分の嗜むことはどこで何をしようが「一人」のことが多いから、やりたいことは山ほどあり、ゴルフ練習も含めてせっせとトレーニングジムに通うのもいいが、さすがに二日連続となると退屈だ。知人関連は皆忙しく、少し前から予定をたてないとスケジュールが合わないから、こういう時は暇にしている実家の母を連れ出すの限る。年をとって出不精になるのもよくないし、免許を返納して自家用車の運転を止めて普段遠出できなから、彼女の行動半径も広がるし、私も普段は一人では行かないような(例えば花を見るとか)体験ができるからギブアンドテイクである。そろそろ海にも行きだすシーズンだから、今回は思い切って1泊2日でプチ旅行しようと企てた。行先はたまたま勤め先の提携施設の予約がとれた群馬県のみなかみ温泉とした。

何せ3年間の勤務でその隅々まで走り尽くした地である。今まではあからさまに地名を出さなかったが(その気になればすぐに分かるだろうけど)もはや1年近く前の話、今更所縁や仕事上支障があるわけでもないのでこの機会に案内してやろうと思った。赴任期間中、妻は息子甘辛の合宿などに合わせて何度か来群した。平日が多かったから終業後とか半日休暇で周辺の有名どころを案内した。母は北陸富山の出身で、帰郷の際に通過はしたがあらためて訪れたことはほとんどなくこれまで通算で草津温泉、吹き割り滝、尾瀬の3か所くらいだそうだ。そう、この地方は47都道府県でも1、2を争う「知名度の低い」県なのである。かつて私の上司であったチーフは隣県の出身でありながら群馬をこよなく愛し、いつもその知名度の低さを嘆いていた。

本州の中央付近にありながら、北関東というのはただでさえ、西日本・九州や東北・北海道の人々から関心が薄い。周囲に位置する長野はオリンピック、新潟は米、福島、山梨は歴史などで認知度が高い。また北関東でもお仲間に見える栃木は日光、茨城は水戸黄門ということでそれぞれ知られているが、群馬を示すここ一番の名物がない。。。草津温泉や尾瀬などは誰もが知る有名どころだが「群馬県にある」ことを知られていないことが多いのだ。熊谷よりもさらに暑い「館林市」というのは群馬県の端っこであると何人の人が知っているか?県庁所在地は新幹線の止まる高崎ではなく、前橋であることを知らない人も多い。まして焼きまんじゅうが名物であったり、高崎が「パスタの町」と言われていたり、東京のデパートでは列ができるほど有名な「ラスク」の本舗があるというのも、住んでみるまで全く知らなかった。

さてどのように訪れるかだが、この地方であちこち巡りたかったら、自動車がないとどうにもならない。毎日新幹線で通勤していたくらいだから、列車の旅が楽でよいし、湘南新宿ラインを使えばグリーン車の快適な旅で高崎まで1本線で行ける。しかし「みなかみ」までとなると急に不便になり、途中でレンタカーを調達しなければならない。田沢湖・角館ツアーのように観光名所を巡るバスがあるわけでもなく、自分で好きなように連れ回したかったから、今回は湘南ナンバーの「赤いライオン号」を疾駆させることにした。学生の頃、かの地を経由して軽井沢や菅平などスキーや合宿などに行った時は若く体力が溢れていても、シーズン中は果てしない渋滞が続き「絶望的に」遠く感じたものだが、今は朝早く出れば3時間くらいで県内に入れるようだ。ちなみに私は自家用車で長躯する時は休み休み時間をかけて行くことはせずに朝食は運転しながらおにぎりを食べ、一気に目的地まで直行する。

県内隅々まで訪れて回ったと言っても、自分で運転したわけではないから道程を覚えてはいない。こういう時はどこを入れても快適に連れて行ってくれるナビゲーターというのはありがたいものだ。最初の目的地はベタだが高崎観音だ。山の上に聳えているから新幹線からも眺められるが、実際に行く人というのはあまりない。高さは41,8メートル、近くに行くと意外に大きく、大船観音(上半身だけだが)の5割増しくらいに背が高い。駐車場の観光センターからは市内周辺が一望でき、手前の大きなビルが高崎市役所庁舎、向こうの薄い背高ノッポビルが群馬県庁である。30階建くらいだが、このレベルの高層ビルは県内は確かこの二つしかない。

      

次に向かったのは車で10分ほどのところにある少林山達磨寺である。高崎はダルマで有名(弁当もあるから)だが、正月の「ダルマ市」というのはこのお寺でまる一昼夜開催される。この日だけ市民の半分の人数が訪れると言われるが、普段は訪れる人はあまりない。母は珍しがってここで「目が出るダルマ」という小さいお守りを購入していた。実は私も最初に訪れた時に買ったから目の付け所が同じということになる。まだ勤務していた頃、夏場にグッチーがルーキーズを一泊で禅の修行に連れて行った。私達は庭に忍び込み、遠巻きに冷やかしに行っただけだったが、「残してはいけない」と言われた御櫃の米を女子の食卓は大量に残してしまい、責任を取って全部喰わされたとぶーぶー文句言っていた。

    

さらにそこから小一時間かけて、榛名神社に向かう。ご存じ、関東でも有数のパワースポットである。ここだけはガイドブックでも取り上げられ近隣県の人にも知られているから、週末ともなると結構賑わっている。門前には「蕎麦屋」が立ち並び、参拝客ならばどの駐車場に停めても無料なところが太っ腹だ。鳥居から本殿までは緩いが登り坂が15分、その先は何か所か急な階段があったので心配したが、母は「手すりがあればOK」というのでせっかくだからあの不思議な岩に飲み込まれかけている本殿まで歩いた。「へーえ、これはすごいねえ」本殿の上を覆いかぶさるようにそびえ立つ御姿岩に携帯カメラを向けていた。お参りを済ませ、来たことがない甘辛の分と二人分水に浸すと運勢が浮かび上がる「ご神水開運おみくじ」を購入した。双龍門の下にある水琴窟の水に浸し、浮かび出た運勢をその後の生活指針として廻運灯篭の自分の干支に入れて回転させるのだ。

        

往復30分以上、母もよく歩いたものだ(私はとにかくあちこち歩き回らせてしまう)が、鳥居を過ぎて私は不思議な現象に取りつかれた。超兵器203号のシャッターが下りないのである。そう言えば前回も帰り道に同様にシャッターが下りなくなった。別に神様を写そうとしたわけではない。本殿や肝心な場所ではちゃんと撮れているのだ。帰り道門前で外側を写そうとすると「んっ?」と突然シャッターが使えなくなる。不思議なことに神社を離れてしばらくすると何事も無かったかのように元に戻る。パワースポットの作用が何か効いているのだろうか?まあ、嫌いなお化けや心霊に関することではなさそうだし・・・「ありそうなことだ」とあまり気にも留めていなかった。

さて早朝から午前中、いくつか名所を歩き回りそろそろ昼御飯の時間となってきた(というより少し過ぎていた)。私は赤いライオン号を榛名湖畔から伊香保方面に走らせてぐるーっと回っていた。食事処は「水沢うどん」である。稲庭、讃岐と並び称されているようだが、やはり幾分のマイナーさは拭えず「三大うどん」のうち稲庭、讃岐は当確としてももう一つは長崎の五島だったり、富山の氷見だったりするらしいのだ。水澤観音の周辺に10数軒の店舗が密集し、佐野ラーメンのように市内じゅうに何十店舗もある一大エリアではない。観光バスのコースにもなっている有名なところで、我々は以前妻と一緒に来たときと同じ店に入った。少し太めでもっちりつるんとした独特の弾力をもつ冷たい麺をゴマダレと醤油タレで食べるのが標準だ。私はスティーブに連れられて県内の色んな「うどん」を食してきたが、ここのうどんはあくまで「水沢うどん」であり、「群馬のうどん」ではないと結論付けている。

  

せっかくだから水澤観音に立ち寄るとこちらは桜が満開!あらかじめジローくんからどこがいい?と聞いてあったが、道沿いの大きな桜も境内の駐車場もまさに東京からずれること約2週間、もう一度満開の桜を拝むことができた。早朝から県内の道路を疾走し、関越自動車道の東側を半日かけて回ったことになるが、そのまま車を進めて渋川・伊香保インターより赤いライオン号は一路「みなかみ」へ向かった。ここ数日、急にまた涼しくなってきたが、山肌にはまだ少しユキが残り、上着を着ていないと肌寒い陽気だった。20年くらい前に数回、スキーや旅行で訪れたことのある施設は、箱根同様全館改装されていて、川のせせらぎや露店風呂以外は昔の面影はなくなっていた。みなかみの温泉は感覚だけで言うと、草津、万座などに比べて柔らかく優しい感じがする。早朝から運転しっ放しで結構私はへばっていたが、ひとっ風呂浴びてリフレッシュし、地元食材を使った和洋創作料理の臨んだのである。(つづく)

        


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2 コメント

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Unknown (小夏)
2014-04-26 00:46:15
まぁっ、北関東とは群馬だったのですね!?(とか言ってみる 爆)
あの大震災の体験、皇后オーラ、滝、食べ物、スティーブさん、温泉、蛇、、、いろいろ届けていただきました。何もかも懐かしい(沖田艦長でした?)

もう一度桜を拝めたのですねっ、わ~いいなぁ~
カメラどうしちゃったのでしょうねぇ。。
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Unknown (磯辺太郎)
2014-04-26 09:05:29
小夏さま

いやあ、バレバレでしたもんねー。一応、職務上師匠(もといっ支障)があってはいけないのでふせてました・・・
色んなことありましたねえ。ホント懐かしいです(by沖田十三)。

それぞれ2週間くらい桜の満開時が遅いようで、すごいところでした。まだまだ知らないところたくさんありました。
203号はおそらく何かのパワーによる影響を受けたんだと思います。祟られるようなことはしていないので大丈夫でーす。
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