超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

江ノ電で鎌倉へ2012

2012-04-08 17:51:08 | 旅行お出かけ
この週末、ようやく春らしく陽気な天候になったが意外に気温は低い。雲ひとつなくお出掛け日和だ。前夜、テレ東の「出没!アド街ック天国」で鎌倉の小町通りが紹介されていたのもあり、我々は久々に鎌倉を歩くことにした。さてどうやって行くか?チャリか?江ノ電か?
陽気がいいから運動がてら現地までチャリというのも「あり」なんだが、祭りでものすごい人が集まってしまい先に進めない危険がある。また午後から風が出てくるとさすがに我が家まで向かい風というのはつらい。。。我々は片瀬江の島駅までチャリで行き、すばな通りをまっすぐ「江ノ島駅」まで行って鎌倉まで江ノ電でゴトゴト揺られて行くことにした。(たぶんものすごい混んでいるが)

    

先日、北関東で毎週会社帰りに2,3回は訪れるスポーツクラブで初めて声をかけてくれたお友達に「鎌倉・江ノ島に行くのだが、『生しらす』の美味しい店はどこですかね」と聞かれ「とびっちょ」としか答えていないのだが、すばな通りにはいくつも「生シラス丼」を出す店があるので色々偵察が必要だ。しかし正直地元だと「買ってきて食うことはあるが店で食うことはあまりない」のである。誰かあの周辺(江ノ島~腰越)でお薦めのお店があったら教えてくださーい。。。
江ノ電には「のりおりくん」という580円のフリー切符がある。江ノ島から鎌倉は250円(意外と高いのよね)、往復だけでは損してしまうからどこかで途中下車するプランが必要だ。

江ノ島駅を出た江ノ電は龍口寺前の交差点からいきなり「路面電車」になってしまう。我が家お気に入りのイタリアン「ロアジ」の目の前を走る。私は中々席を予約できないあの店を車内からスクープしようとIXYを構えていたが、ペリカン便の大きな宅配車が止まっていてダメだった。腰越を過ぎると列車はR134号と並行して海岸線に出る。次が県下でも有名な進学校、鎌倉高校前である。「目の前が海」というイメージが強く、大震災後津波の被害を懸念して真面目に志望受験生が減ったとも噂を聞いたが、鎌倉市のハザードマップではなんと海抜32メートル・・・まず安全地帯だろう。。。

    

がたがたとえらい揺れ方で電車は進む。「bills」のある七里ガ浜を過ぎると海岸線を離れ陸地を進むが線路を挟む民家との距離が信じ難いくらいに近い。窓を開けて手を伸ばすと洗濯モノを総ナメすることができる。。。駅も街中の道路に突如現れるし、民家には怪しげな看板が・・・「誰がどうやって使ってるんだろう?!」という獣道のような路地がいくつもあるぞ。
「もうすぐ見える甘味屋はね、入り口と店の間に線路があって踏切を渡らないと店内に入れないんだよ」妻の情報に「そんな面白れーとこがあんのか?!」私はカメラを構えたが、窓ガラスにあった「非常通報」という張り紙に邪魔されて撮れなかった・・・

    
 
鎌倉駅に着くと反対側ホームはすごい人で列を作っている。やはり「祭り」ということもあり、相当人が集まっているようだ。祭り自体が目的ではないから(適当に歩くだけ)、混み具合をみてまばらな所を探して歩く。「小さなタイヤキ」を出すという店に若い女性が「かわいー!」と群がっていた。妻は一瞬立ち止まったが私はどちらかというと「タイノシオヤキ」派なのでスルー・・・桜もあっと言う間に満開になったんだな。私は「古都」という所は例外なく「風水都市」として計画されていると理解しており、そういう事を勉強するのが大好きだ。鎌倉も間違いなく念入りに設計されたスーパーシティ(トキオか?)に違いない。パワーストーンの店の隣に「腸詰屋」というフランクフルトの店がある。商品をそのまま焼いてくれるので歩きながら食べられるのが人気だ。店内の冷蔵庫には地元ビールが並んでいるがラベルに「1192」・・・何のことだ?!と首を傾げていたら電撃のように閃いた・・・(最近は1185というのが有力らしいぞ)

    

我々は大きな鳥居をくぐって小町通りへ。まずは目指すところはただ一つ。前夜の「出没!アド街ック天国」では7位だったという老舗のおもちゃ屋「ちょっぺー」である。そして目指す商品は唯一つ、前回訪れたときに「他のにくらべてやけに高額なのでやめた『ウルトラネクタイ』である。実は私は「勝負ネクタイ」として色違いのモノを着用しているが、20年以上の年月には勝てず、最近色落ち、生地の痛みが激しくそろそろ「殿堂入り」になりそうなネクタイの後継アイテムを購入するのだ。(柄は知る人ぞ知る・・・)
「小町通り~鶴岡八幡宮取材編」は別の機会にしよう。。。2時間ほど人ででいっぱいの鎌倉を歩き回った我々はお互いに数十年ぶりになる八幡宮の参拝を終えて、鎌倉祭りのパレードを桜満開の段かずらから見物し鎌倉駅に戻った。どこかで山ほどある「鎌倉名物」の食事をしようか、と言っていたがどこに行っても長蛇の列なので・・・我々は10数年昔好んで行った洋食屋(まだやってるかなー)に向かうことにした。

「長谷駅」は観音や大仏があり、満員の列車も沢山の乗客が降りる。我々はそこで降りて大仏とは逆の方角、海岸方面に歩きだした。たしか店の名前は「CARO」・・・小さな店だ。下町のレストラン&洋食屋というところだが以前訪れたときにものすごく美味かった記憶があり、妻と歩いて店を探し歩いた。元々がビーフシチューの店でグルメ雑誌に載っていた店だ。結婚直後、何度か訪れた記憶から私達は「ハンバーグステーキ」「ポークカツレツ」を頼んだが、味は絶品としかいいようがない・・・(ソースがかなりくどいが)。シェフ一人とおかみさん?一人、店員一人の店だが私が思うに「消化能力よりも需要が大きすぎて休めない」・・・もう少しテーブルを減らさないと身が持たんだろ?(ホントに次々にお客さんが入ってきたねー)

        

長谷から江ノ電に乗り、江ノ島へ・・・(何せプチお出掛けばっかりなので)。今まで気が付かなかったが私の人生史上最も感動した「江ノ電の物語」があった・・・皆さんはご存知であろうか?原版はたけしの「アンビリーバボー」で放映されたらしい・・・
生まれつき心臓に疾患を持ち不自由な生活を送っていた少年が「江ノ電の運転手になりたい」という夢を持っていた。かの電鉄はその投書を受け取って何とか彼の夢をかなえられないか会社を挙げて検討した。私はその一連のシーンを今でも忘れられない・・・普段は無人でいる江ノ電の駅プラットフォームに全社員が配備され、小さな運転手に向かって敬礼!・・・
あらゆる検討を経て、少年は運転席で運転手のスタイルで乗車、万が一を想定して列車運行に並行して救急車並行運転・・・そして極楽寺にある電車庫から一部は本当に電車を運転・・・その3日後少年は天国に召されたと聞いて私は涙が止まらなかった。その写真は江ノ電本社にあったと聞いていたが、江ノ島駅にあったのである。

    

「ん?来週は流鏑馬?また行くべーか?」「でも今度こそすげー混んでんじゃない?」今回は桜満開だったからすごかったねー。
鎌倉取材日記は、また今度と言うことで・・・