「サッカーでも何でも、続けている限りすべてのことは通過点に過ぎぬ」
先週、息子甘辛のチームは少年サッカー最後の大きな大会となる県大会ブロック予選を迎えた。
この学年から少年団トップのAチームとなり、1年間応援してきた我々にとっても総決算となる。
2年前の同じ時期の低学年の部ではスターともいえる選手を二人擁しながらまさかの初戦敗退。。。
その後学年が上がり、スター選手はJリーグジュニアチームに移ってしまい、戦力的はダウンが否めなかったが甘辛も含み選手達は頑張ってきた。
しかし好不調、気持ちのノリにムラが多く、厳しいメンバの招待杯に優勝してみたり、負けたことのない相手にコロリと負けてしまったり。。。
見ている者をとにかくハラハラさせる応援団泣かせのチームだったかもしれない。終了1分前に同点にされPK負けなんてのも何度も見てきた。
昨年の選手権から、くじ運にはかなり恵まれていたものの、最後までは活かしきれず、「いいところ」までしか行けないジレンマに陥っていた。
昨年の秋季リーグ戦や公式カップなどもインフルの影響もあり、なんとなく本来の大会と違う(例えば人数が足りないとか)コンディションで行われてきた。
そして正月明けの県大会、ブロック予選の相手を見て監督・指導者は正直青くなったらしい。。。
私はその名を知らなかったが、何でも近隣市内でナンバー2を誇る強豪だったらしいのだ。トップはもちろんJリーグのジュニアだ。
市内大会の決勝戦でもいい試合をし、トータル力ではJジュニアと互角に近いチーム力を持つらしい。
仮に勝ったとしても、2回戦から当たるチームも初戦ほどではないが、かなり強いチームなんだって。
県大会は約450チームがエリアと関係なく32ブロックに分かれて予選を戦い、ブロックで優勝すると中央大会に進出できる。
普段試合などしたこともない県下のチームと当たるケースが多いので、強豪といえども勝ち抜くのはかなり難しく、初日で涙を飲むチームが少なくない。
我がチームのブロックはかなり厳しいところで、状況を聞けば聞くほど深刻なようだ。
しかも会場になってしまっているから、なおさら始末が悪い。うっかり初戦敗退でもすると、翌週は応援する自チームがいないので会場設営を手伝うことになる。。。
当人たちはもちろんだが、応援団としてもこれほど虚しい経験はなかなかできまい。
少年サッカー最後の大会で、初戦敗退なんてのはかわいそうだが、半分のチームは1回戦で負けてグランドを去るのだし巡り合わせなのだから仕方がない。
現実的な私は自分のことなら、すぐさま切り替えてしまうのだが、他人だとなかなかそうはいかず、年末からどうもその初日を迎えるのが憂鬱だった。
「負けて悔いのない試合などない。とにかく『これ以上は練習できなかった』と思えるくらいやればあきらめもつくだろ」
インステップの酷使で踵を骨折に近い怪我をしてしまった甘辛と年末年始もできるだけボールを触った。
ドクターストップがかかっているのに、過剰な負荷をかけないように練習試合にも参加し、正月休み明けも日の出の前に朝連でタッチの確認だけはした。
指導者は休みの日は全部熱心に練習や試合にあててくれたが、どこか悲壮感も漂ってきた。
さすがの私も当日が近づくにつれて、ついつい「負ける」ことを意識したフォローっぽいことしか言えなくなってしまった。。。
「サッカーを続けている限り、どこかで『終わり』ということはない」
「どんなチームであろうと、世界一にまでいかない限り、どこかで必ず負ける。それが1回目か4回目かはあまり違いがない」
「次の試合のことは考えないほうがよい。最初の試合がすべてで次はないつもりでいろ。結果はともかく思い切りやれ」
なーんか矛盾してるなー。終わりはないと言ってみたり、次がないと言ってみたり。。。
唯一前日にゲンを担いだのは「ステーキ」に「カツ」とキットカットを用意したこと。
「まあ、健闘を祈る」という乾杯のためだった。
会場には低学年チーム・指導者もスタンドで応援してくれるし、「燃えろイレブン・・・」の団幕も掲げられる。
それらすべてがプレッシャーであり、可能性が高いと言われるだけに「負けた後」寂しそうに団幕を下ろすシーンが脳裏をよぎる。。。
さて、覚悟を決めた?初日、いきなり苦手の朝の第一試合だった。審判と間違うほど背の大きな選手を二人も擁する相手チームに、群がった小兵揃いの我がチームはなんと勝って見せたのだ!
はっきり言って次の試合があることなんか全然考えていなかった。(弁当も注文していなかったし・・・)
逆に相手はまさか初戦で敗退するとは思っていなかったろう。。。ベンチは優勝したようなお祭り状態だった。
大人のような選手をマークして、甘辛はその1試合でもう足が痛くて走れない。。。私は正直「あそこに勝てればもう悔いはないかな」という思いと、「もうひとつだけ勝って次につなげてほしい」という欲張りな思いが半々だった。
はっきり言って次の試合は「やられていた」が何かその日だけは「神のご加護」のようなものを感じた。なんとPK勝ち!
実は年が改まっても、勝利を願ってのお参りのようなことは一切していなかった。
どこで何を祈願してもどうにもならぬことがあると思っていたし、最後くらいは神頼みせず自力で頑張ってほしいこともあった。
ブロックでは次が準決勝なので中央大会進出するには、あと2回勝たねばならないのだが指導者は第1回祝勝会で盛り上がっていたようだ。
そして一昨日、初日よりははるかにリラックスして会場を設営し、駐車場で100円玉を拾ってなーんとなくいい予感がしていたら、準決勝は危なげなく勝利!
そこで低学年チームが一足早く、中央大会進出を決めたという吉報が舞い込んだ。
途中から「足の感覚が半分無くなっていた」という甘辛は肝心の決勝では、得意のインターセプトもできず全然ダメだったが、こうなるとホームチームの強さが出てスタンドからの大応援を得てエースが1点をもぎ取り、後半の長ーい20分ひたすら終了のホイッスルを待ち続け・・・とうとうその時を迎えた。。。
最後の最後でドラマチックにやってくれたものだ。今回限りは「よいこと」はあまり考えていなかった。。。
正月からの少ーし重苦しい気分が吹き飛ぶと同時に、今年はどうも自分に(当人ではなく「自分に」というのが図々しいか?)「風」が吹いているような気がしてきた。
中央大会の初戦はなんと、2年前低学年大会で1回戦負けしたチームだという。。。
ぜひリベンジして行けるところまで行ってほしいが、どこでどうなろうがやはり同じことを言う。
「サッカーでも何でも、続けている限りすべてのことは通過点に過ぎぬ」
しかし今度は「負けた後」のフォローではなく、ホントに次の世界につなげる気持ちでこの言葉を放つことだろう。
おめでとう。
先週、息子甘辛のチームは少年サッカー最後の大きな大会となる県大会ブロック予選を迎えた。
この学年から少年団トップのAチームとなり、1年間応援してきた我々にとっても総決算となる。
2年前の同じ時期の低学年の部ではスターともいえる選手を二人擁しながらまさかの初戦敗退。。。
その後学年が上がり、スター選手はJリーグジュニアチームに移ってしまい、戦力的はダウンが否めなかったが甘辛も含み選手達は頑張ってきた。
しかし好不調、気持ちのノリにムラが多く、厳しいメンバの招待杯に優勝してみたり、負けたことのない相手にコロリと負けてしまったり。。。
見ている者をとにかくハラハラさせる応援団泣かせのチームだったかもしれない。終了1分前に同点にされPK負けなんてのも何度も見てきた。
昨年の選手権から、くじ運にはかなり恵まれていたものの、最後までは活かしきれず、「いいところ」までしか行けないジレンマに陥っていた。
昨年の秋季リーグ戦や公式カップなどもインフルの影響もあり、なんとなく本来の大会と違う(例えば人数が足りないとか)コンディションで行われてきた。
そして正月明けの県大会、ブロック予選の相手を見て監督・指導者は正直青くなったらしい。。。
私はその名を知らなかったが、何でも近隣市内でナンバー2を誇る強豪だったらしいのだ。トップはもちろんJリーグのジュニアだ。
市内大会の決勝戦でもいい試合をし、トータル力ではJジュニアと互角に近いチーム力を持つらしい。
仮に勝ったとしても、2回戦から当たるチームも初戦ほどではないが、かなり強いチームなんだって。
県大会は約450チームがエリアと関係なく32ブロックに分かれて予選を戦い、ブロックで優勝すると中央大会に進出できる。
普段試合などしたこともない県下のチームと当たるケースが多いので、強豪といえども勝ち抜くのはかなり難しく、初日で涙を飲むチームが少なくない。
我がチームのブロックはかなり厳しいところで、状況を聞けば聞くほど深刻なようだ。
しかも会場になってしまっているから、なおさら始末が悪い。うっかり初戦敗退でもすると、翌週は応援する自チームがいないので会場設営を手伝うことになる。。。
当人たちはもちろんだが、応援団としてもこれほど虚しい経験はなかなかできまい。
少年サッカー最後の大会で、初戦敗退なんてのはかわいそうだが、半分のチームは1回戦で負けてグランドを去るのだし巡り合わせなのだから仕方がない。
現実的な私は自分のことなら、すぐさま切り替えてしまうのだが、他人だとなかなかそうはいかず、年末からどうもその初日を迎えるのが憂鬱だった。
「負けて悔いのない試合などない。とにかく『これ以上は練習できなかった』と思えるくらいやればあきらめもつくだろ」
インステップの酷使で踵を骨折に近い怪我をしてしまった甘辛と年末年始もできるだけボールを触った。
ドクターストップがかかっているのに、過剰な負荷をかけないように練習試合にも参加し、正月休み明けも日の出の前に朝連でタッチの確認だけはした。
指導者は休みの日は全部熱心に練習や試合にあててくれたが、どこか悲壮感も漂ってきた。
さすがの私も当日が近づくにつれて、ついつい「負ける」ことを意識したフォローっぽいことしか言えなくなってしまった。。。
「サッカーを続けている限り、どこかで『終わり』ということはない」
「どんなチームであろうと、世界一にまでいかない限り、どこかで必ず負ける。それが1回目か4回目かはあまり違いがない」
「次の試合のことは考えないほうがよい。最初の試合がすべてで次はないつもりでいろ。結果はともかく思い切りやれ」
なーんか矛盾してるなー。終わりはないと言ってみたり、次がないと言ってみたり。。。
唯一前日にゲンを担いだのは「ステーキ」に「カツ」とキットカットを用意したこと。
「まあ、健闘を祈る」という乾杯のためだった。
会場には低学年チーム・指導者もスタンドで応援してくれるし、「燃えろイレブン・・・」の団幕も掲げられる。
それらすべてがプレッシャーであり、可能性が高いと言われるだけに「負けた後」寂しそうに団幕を下ろすシーンが脳裏をよぎる。。。
さて、覚悟を決めた?初日、いきなり苦手の朝の第一試合だった。審判と間違うほど背の大きな選手を二人も擁する相手チームに、群がった小兵揃いの我がチームはなんと勝って見せたのだ!
はっきり言って次の試合があることなんか全然考えていなかった。(弁当も注文していなかったし・・・)
逆に相手はまさか初戦で敗退するとは思っていなかったろう。。。ベンチは優勝したようなお祭り状態だった。
大人のような選手をマークして、甘辛はその1試合でもう足が痛くて走れない。。。私は正直「あそこに勝てればもう悔いはないかな」という思いと、「もうひとつだけ勝って次につなげてほしい」という欲張りな思いが半々だった。
はっきり言って次の試合は「やられていた」が何かその日だけは「神のご加護」のようなものを感じた。なんとPK勝ち!
実は年が改まっても、勝利を願ってのお参りのようなことは一切していなかった。
どこで何を祈願してもどうにもならぬことがあると思っていたし、最後くらいは神頼みせず自力で頑張ってほしいこともあった。
ブロックでは次が準決勝なので中央大会進出するには、あと2回勝たねばならないのだが指導者は第1回祝勝会で盛り上がっていたようだ。
そして一昨日、初日よりははるかにリラックスして会場を設営し、駐車場で100円玉を拾ってなーんとなくいい予感がしていたら、準決勝は危なげなく勝利!
そこで低学年チームが一足早く、中央大会進出を決めたという吉報が舞い込んだ。
途中から「足の感覚が半分無くなっていた」という甘辛は肝心の決勝では、得意のインターセプトもできず全然ダメだったが、こうなるとホームチームの強さが出てスタンドからの大応援を得てエースが1点をもぎ取り、後半の長ーい20分ひたすら終了のホイッスルを待ち続け・・・とうとうその時を迎えた。。。
最後の最後でドラマチックにやってくれたものだ。今回限りは「よいこと」はあまり考えていなかった。。。
正月からの少ーし重苦しい気分が吹き飛ぶと同時に、今年はどうも自分に(当人ではなく「自分に」というのが図々しいか?)「風」が吹いているような気がしてきた。
中央大会の初戦はなんと、2年前低学年大会で1回戦負けしたチームだという。。。
ぜひリベンジして行けるところまで行ってほしいが、どこでどうなろうがやはり同じことを言う。
「サッカーでも何でも、続けている限りすべてのことは通過点に過ぎぬ」
しかし今度は「負けた後」のフォローではなく、ホントに次の世界につなげる気持ちでこの言葉を放つことだろう。
おめでとう。