goo blog サービス終了のお知らせ 

超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

ディケイド

2009-08-20 07:03:47 | ヒーロー
「ディケイド」。。。この言葉ですぐにピカリと閃くのは英語の堪能な人か、小学生までの息子を持つ親か、仮面ライダーの熱烈ファンであろう。
単純に英語では「Decade」、10年間とかいう意味だったはずだ。
つまり2000年に10年ぶりくらいに現れた「仮面ライダークウガ」以来10年連続10作目になる平成ライダーの総集編のようなものだ。

主人公は「通りすがりの仮面ライダー」としてそれぞれこれまでの10人のライダーが活躍する「別の世界」を旅する設定だ。
最近は平成ライダーだけではネタ切れなのか、「仮面ライダーブラック」や「RX」、「仮面ライダーアマゾン」など昔の少しマイナーなライダーも登場してくる。
夏休みには番組が終了してしまうと聞き、本家1号2号らはどうしたのかな、と思っていたらしっかり映画に出演していた。

私はウルトラ戦士シリーズとともに仮面ライダー世代でもあるので、メジャーどころなら大抵のことはわかる。
特に4作目、仮面ライダーX(バツじゃないよエックスだよ)は深海開発用改造人間で、秘密基地がなんと烏帽子岩の地下!小学生のとき茅ケ崎海岸で行われていたロケを見に行ったものだ。
ショッカー(もとい、この作品ではGOD)戦闘員が休憩時間だったのか、顔のマスクだけとってタバコをふかしていたのが印象深い。。。

夏休みのスケジュールが立てこんでいる中、午前中だけ時間ができた息子甘辛がどうしても見たいというので、ワーナーマイカル茅ケ崎へ行った。
予告編を見る限り、平成どころか歴代ライダーがぜーんぶ登場するようだが、正直ライダーものの劇場版ってウルトラに比べるとショボイのが多いんだよなあ。。。
いつものご飯用のおにぎりを持ち込み朝一番の上映に駆けこんだ。

内容は・・・まあ、「全部出りゃいいってもんじゃないよ。」って感じだ。時代設定やストーリー性などウルトラシリーズを少しは見習うべきだとも思った。
しかし、ライダーがマシンにまたがって颯爽と登場するところは例外なくカッコイイ!
1号2号が新サイクロンで、V3がハリケーンで並び現れたときは鳥肌がたった。。。

敵の組織はわかりやすく悪の秘密結社「大ショッカー」。。。(もっとイケてるネーミングないのかよ)
大ショッカー幹部は歴代仮面ライダーの有名シリーズだ。
筆頭は東大中退の故天本英世氏が演じた「死神博士」、「この仕事、断れなかったのかよ。。。」とまで思えるファラオ風の異形中の異形を誇った「地獄大使」、最も司令官っぽかった「ジャーク将軍」、「月影」というこれ以上ない安直な名の男で登場した創世王シャドームーン、など我々の世代にも気を使っているキャストだ。

このクラスの有名幹部なら最後に何の怪人に変身してライダーに闘いを挑んだかも覚えている。
死神博士は「イカデビル」、地獄大使は「ガラガランダ」などだ。
しかし、我々を喜ばせたいのか変身シーンはかなり「樋口カッター」ものだった。。。

手にしたワイングラスの液体を喉に流し込み、上を向いてうがいをしながら「がらがらがらぁ・・ガラガランダー!」

するめ焼きを片手にジョッキを掲げ「イカでビール?イカデビル参上!」

このセリフも断れなかったのかよ・・・
大詰めになると、なるほど歴代のライダーがずらりと勢ぞろいした。主題歌を歌っているからか、ライダーマンはGACKT。
やはり1号2号V3は別格だな。サイクロンで海辺を疾走するのにはホント憧れていた。
高校時代、原付だがオフロードスタイルのバイクに乗っていた私は迷わず茅ケ崎海岸を疾走したものだ。(実は違反なんだけど・・・)

息子甘辛は12歳だから仮面ライダーでいったらまさしく「ディケイド」世代だ。
ウルトラにしろ仮面ライダーにしろ親子揃って10年間を駆け抜けられたのはツイていると感じる。
そして次の「ディケイド」ではヒーローから異性とかに興味が変わり、さらにその次のディケイドでは子供とヒーロー追っかけに戻るのだ。
その際はぜひ3代で盛りあがりたいものだ。。。




演出屋

2009-08-10 22:34:28 | ヒーロー
初島は幻想的に浮かび上がって見える蒸し暑い日だった。
ウルトラセブンの「散歩する惑星」または宇宙戦艦ヤマトにでてきた「浮遊大陸」ってところか。
左は真鶴半島だ。


政治家と言うと一応ポリシーをもった職業に聞こえるが、政治屋と聞くと何となく胡散臭いイメージが隠せない。
同様に演出家と言うと比較的格調高い職業に聞こえるが、演出屋と聞くとイマイチ盛り上げるだけのお祭り男という感じがする。。。
猛暑の土日に開催された湯河原カップでの息子甘辛はまさに「演出屋」であった。

いつまでも梅雨空っぽい、カァーッとしない天気が続く中で「今日は1日ビーチがいいね」という日に限って日陰のないグランドで応援する羽目となる。
しかし今回はその苦労が吹き飛ぶような見事な優勝だった。
今シーズンになって中々結果が出せず低迷していた我がチームだが、「気持ちが決めて!」と繰りかえすコーチに応えて久し振りに優勝カップを持ち帰ることになった。

初日の予選リーグは相変わらず初戦にもたついてドロー、3戦目で4点差をつけなければ1位通過できない状況だったが、珍しくセンターバックの甘辛の得点から怒涛の攻撃で5-0。
「甘辛が得点するなんて盆と暮れくらいだからな・・・」
70を越す団長の言葉から甘辛がいいプレーすると「ボンクレだ」が代名詞になっちゃった。。。

少年の頃なんて皆、得点したくてサッカーやってるところもあり、逆にディフェンスやりたくてサッカーやってるヤツなんていないから、団長の言葉を少し可哀想に感じた私は
「明日も得点したら、欲しがっているゲーム購入を検討してやる」
という微妙な条件を付けてやった。
今までにも同様な条件をつけたことがあったが、実行したことは一度もない。。。
今回、各チームから1名選ばれる「優秀選手」を意識させているようで、選手達も「現時点で誰が近いか?」なんて噂話を楽しそうにしている。

翌日は天気予報では曇りから雨だったのに、ヤケになるほど暑かった。
準々決勝ではどちらも決定的なチャンスを得られずPK合戦。。。前日、あまり活躍の場がなかったヌマさんの出番だ。
暑さで目がくらくらする中、正直「どちらでもいいから早く終わってくれ」と思っていたところ、4番目の甘辛も見事に決め最後はヌマさんがズバリ止めて辛くも勝利!

準決勝は「気合」で勝ったようなものだった。我がチームの倍を超える大応援団を横目に同点で折り返した後半、キャプテンが素晴らしいミドルシュートで先取点、フリーキックでは甘辛の見事なクロスボールをエースのK選手が絵に描いたようなボレーシュート、そして5年生の秘密兵器RYO選手がフリーキックを直接決めて終わってみれば3-0の快勝。
かなり久し振りにファイナルまで突き進んだ。

ここまでで優秀選手レースは得点王のエースK選手、準決勝で見事な先取点を取ったキャプテンKT選手、そして始めはリードされていたPK戦を抜群の反応で逆転勝ちに導いたヌマさんあたりか。。。
そして向かえた決勝戦、暑さで両チームとも動きは冴えないが皆がんばっている。
だが前半、甘辛のちょっと気が抜けたミスで放たれたシュートがこれまたちょっと油断して見送ったヌマさんの横を通りすぎ、ゴールポストに当たって入ってしまった。

やばいなあ。肝心なところでミスしちゃった。。。
ところが後半、とにかく「早めに同点」と気合を込めて絶えず相手陣に攻め込み、コーナー後の混戦からなーんと甘辛の同点ゴール!
「おおーっまさしく盆と暮れがいっぺんにやってきたあ!」
スタンドは大盛上りだ。やーたあ!さっきのミスを帳消しにしたな。

その後は決勝戦にふさわしい、死闘を繰り広げ延長戦に入っても決着がつかずとうとう最後のPK戦。。。
ここはヌマさんに預けるしかない。甘辛達ももうボロボロだ。まあ、ここまでがんばったんだから。。。
PK戦は相手のミスで一歩リードしていたが、な、なーんと今度は4番目の甘辛が外しちゃった・・・

あーあ・・・このまま負けちゃったらがっかりだろな。。。せっかく同点ゴール決めてミスを取り返したのに・・・
しかし女神が久々に微笑んだ。言っておくが県の選抜大会のときみたいに「呪い」はかけなかった。
同点で向かえた最後の相手選手のキックを見事にセーブしてどえらく勝ち取った優勝。

優秀選手は文句なくヌマさんだった。
必ずしもキーパーを志望してはいなかったろう、でもヌマさんはうれしくて泣いていた。。。
監督も言っていたが、振り返るとなーんか甘辛一人に振り回された試合だったよな。
「自分のミスで失点し、同点ゴール、PKはずし・・・なんていうマッチポンプみたいなのはやめてくれ」

一人相撲とも言えるな。ヌマさんに救われたよな・・・
ところが、帰りがてらヌマさんは

「全部、甘辛のおかげだよ。失点はオレのせいでもあるし・・・甘辛が同点にしてくれたからPK戦になったんだし、甘辛がPK外さなかったら相手のミスだけだしさ」

ヌマさんは心にもないおべっかを言う選手ではない。
甘辛の一人相撲が全部ヌマさん優秀選手獲得への演出になっていたのだ。盆と暮れにしかないという得点シーンもね。

「なんか、こういうの前もあったよな」監督もつぶやいた。たしか韮崎のチームが遠征でやってきたときだ。

まあ・・・いいじゃないか。劇的なドラマには盛り上げ役がいるものだ。
スターには逸話がつきものなんだよ。演出家を目指すのも悪くないぜ。

翔べ!ぼくらのキングジョー

2009-08-04 07:33:49 | ヒーロー
今年のウルフェス(ウルトラマンフェスティバル2009)はロボットをテーマとしていたことは既に紹介した。
ウルトラ史の中で有名なロボットと言えばキングジョー。
私がこよなく愛するウルトラセブンに登場したペダン星人の宇宙ロボットで、セブンのあらゆる武器をはじき返し防衛軍の専用兵器でやっとのことで倒せた強敵中の強敵だ。
宇宙恐竜ゼットンと同様、その後のウルトラシリーズに何度も登場し、むろん我が家のコレクションにもビッグソフビが陳列されている最強ロボットだ。ことしのウルフェスはとにかくキングジョー尽くしだったな。

息子甘辛と毎年訪れる池袋サンシャインだが、そろそろ彼の年齢的には卒業してもよいころと感じた。
コーナーの展示物はよくできている。
しかしプレイランド(輪投げや的当てなど)はもっと小さい子供向けだし、キングジョーのふわふわランドももう入らないし、ゴモラ列車にももう乗るには大きすぎる。
今でも好きらしいが、オリジナルクラフトコーナーというのがまだあった。シールをはがして色々の砂をまぶして一枚の絵にしていくやつだ。

今はなくなってしまった横浜ドリームランドのステージでウルトラマンのシルエットクイズに勢いよく手を上げ、あまりの幼さにおねえさんが「パパも一緒に・・・」というのも知らん顔でステージにトコトコ登り「レオ!」と答えてセブンからエレキングとメトロン星人のバッジをもらったのが2歳のときだ。
この前おみやげに買ったハーフジョッキがその二つだったのは、初めてGETした宝物に合わせるためさ。

・・・津軽海峡冬景色~!と決める石川さゆりばりに、去ってゆく際に「しぇぶぅーんっ」と泣き叫んだのがついこの前のようだ。
息子は少なくとも「ウルトラ」を識別できた2歳のときから、ウルフェスとともに歩んだと言ってもよい。
小さいときはむろん、列車やウルトラP、プレイランドには必ず喜んでいたしクラフトが一人でできたときは、すんごい成長を感じたものだ。

「今年は最後になるかな」と少し寂しさを感じたが、会場内で開催される全席指定の「ウルトラマンライブステージ」はまだまだ健在で楽しみにしているらしい。。。
このライブステージがまた侮れない・・・ものすごくよく演出されていて、大人でも「じーん・・・」と鳥肌が立つときがあるし、あまりの迫真の演技に幼い子は泣きだすこともある。
ダダの光線銃を浴びて、人形として閉じ込められちゃったときは、「わーん。。。ティガが小さくなっちゃったー」とそこらじゅうで泣き出す子がいた。

今年のライブステージ第一部のタイトルは「翔べ!僕らのキングジョー」
ウルトラセブンをあれだけ苦しめた恐怖の宇宙ロボットだけに、「どうだかねえ?」というタイトルだったかな。あれはやはり悪役じゃないとなあ。
いつも前説ででてくるアシスタントディレクターのようなおねえさんが

「今回はキングジョーは私達の仲間として生まれ変わりました!みなさんが好きな武器を選んで取り付けることができるんですよー。じゃあ・・・キングジョーの武器を選んでくれるって言うお友達はー元気よーく『はーい』!」

おねえさんは前方の大きなスクリーンに映ったCGを指しながら「いかりや長介」ばりに会場を見渡した。
子供たちが一斉に元気な声で「はぁーい!はーい!」と手を上げ、おねえさんがステージから降りてくる。
「もう、夢中になって手を上げる歳でもないよな。」と静かに見守っていると、隣の甘辛がおねえさんが斜め45度に歩いてきたときに鋭い声で「ハイッ!」

そのキラリと光る(と隣では感じた)アピールにおねえさんは吸い寄せられるように「おーっ、元気なお友達の声ですねー」スポットライトがやってきて、息子甘辛を照らし出すではないか。。。
私達は前から7列目、横から14番15番だったのだが、おねえさんの立ち位置からはちょうど正面の廊下から3列目になった。
おねえさんは私の目の前にたってマイクを甘辛に近づけ。。。

「元気なお友達です!お名前は?」

ですっ」

もう6年生なんだから、返事くらいはちゃんとできる。息子が生れ出た瞬間を見てインスピレーションで決めた名前が場内に響き渡ると・・・、おねえさんは一瞬のけ反り、会場は少しざわめくことになる。。。

「そっそれでは、キングジョーの左手にはどんな武器を取りつけてくれるかな?」

「ペダニウム・ブレード!」

「はーい。ではクンがキングジョーの左手にペダニウムブレードを付けてくれましたよ!次に右手は・・・」

さっすが場内を沸かせるだけあり、息子の目は高い。あの4つの武器の中じゃペダニウムブレードが一番イカしてる。
私がもしマイクを向けられても、同じものを選んだろな。(向けられないって!)
右手には何とかハンマーが小さな子によって取り付けられた。

この手のライブステージには最初から基本は変わらない不滅のシナリオがある。
ウルトラ戦士が必ず途中でやられ、未曽有(みぞうゆう)の大ピンチが到来し、会場の「がんばれー」の大合唱でエネルギーをもらって敵を倒すのだ。
冷めていてもしょうがない。私もこの声は必ず送る。息子と反対側に座っている小さな子はものすごい声を出している。耳がキーンと悲鳴を上げそうだ。。。

僕らのキングジョーにあった仲間になれる「ウルトラハート」が起動し、何とかハンマーで相手の動きを封じてトドメの一撃は「ペダニウムブレード」だ。
「ほーらな?オレがキングジョー勝利の立役者だもんね」息子は自慢一杯に叫ぶ。
しかし、キングジョーは最後のエネルギーを使い果たし消えてしまうのだ。

最強の敵をどうにか倒し、戦士をねぎらうとともにキングジョーを悼むウルトラ戦士達に「心配はいらない」と静かにマントを翻してウルトラの父が現れる。
有名なアイテム、ウルトラアレイが光るとキングジョーが元気に現れるが両腕普通に戻ってしまっている。。。

「あれれ?とれちゃったよぉー」

思わず口走った息子の声が以外と場内に響いてしまい・・・またしても少し笑い声が。。。


「ウルトラハートが起動したキングジョーは人間の仲間だ。もう戦う必要はないし大切なものをつかめるように元に戻したのだ」

うーむ。さすがウルトラの父。。。まるで隣に座る息子を諭すような絶好のタイミングだった。
「やっぱライブステージはおもしれーなー。オレ、勝利の立役者だしさ」
さらにお馴染み妄想族の我が父子は

「父ちゃんよ。ライブステージっていつもDVDになるだろ?オレへのインタビュー入ってるかも。。。」

「しっかしそうなったらお前の顔と実名が知れ渡っちゃうぞ。セキュリティ上怖えな。インタビューシーンまでDVDに収録しねえべ」

そもそもその日が収録日でない可能性が高いことを忘れていた。。。

「でも、あの大勢の中で選ばれたんだぜ。キングジョー勝利の立役者だろ?」

うーむ。今度はあまり自慢にならぬ気がするが。。。今年で最後になるかもしれんが、なかなかいい思い出ネタを作ってくれるな。やっぱり「夏はウルフェス」だな。

80年代

2009-07-01 23:47:43 | ヒーロー
少し前になってしまうが、一回り近くも年齢が違う会社の先輩が久々に飲みに誘ってくれた。
10数年前同じ職場にいて、その後退職し別の会社で営業部長として活躍されている。その日は二人の同僚を連れてきた。
私は一つ下の同僚と一緒に待ち合わせた。新宿住友ビル50Fの土佐料理「祢保希(ねぼけ)」という店だ。「社用族じゃないの?」と冷やかされそうなロケーションだが、東京の夜景がきれいな店だった。

私は美食に慣れているわけでは決してないのであまり語れないが、炭火焼の鰹たたきと白子ポン酢は絶品だった。
お酒は確か土佐の米焼酎「海援隊」(たぶん名前だけで決めた)とか言うのをロックで飲んだかな。
以前、この店にほぼ同じメンバで来た(もしかして先輩ご用達かも)ときには、名物と聞いてウツボの刺身というのを食したが、そのときはあいにく入荷していなかった。

写真は毎日空輸しているという、土佐四万十川の天然鮎、マンガ「美味しんぼ」初期に出てきたくだりが正しければ、今日本でホントの天然鮎がいるのは四万十川だけだという。。。
子供が食えば違いがわかったかもしれないが、そもそも海の幸は知っていても川の幸にはあまり縁がない。
正直、家で妻が焼くシシャモのほうが旨いような気がした(ごめんなさい!)

さて、誘ってくれた先輩は10歳以上年上だが、先方が連れてきた同僚、私達二人すべてアラフォー(注:昭和アラフォー生まれ)だった。
多くの人に言われるが、ラッキーなことにこの世代は色んなジャンルで輝ける世代だと思う。
むろん私もウルトラを始めヒーロー・アニメ、TVドラマや時代劇、先に亡くなったマイケルジャクソンにスーパーカーなどほぼ全方向を迎撃できる。

しかーし、この年代が集まるとやはり爆発するのは「アイドル」。。。マイケルジャクソン他世界にスーパースターはあれ、80年代はやはり「アイドル」の世代だ。
JAL機内のオーディオプログラムで、最近流行っている曲「Jポップ」がとうとう一つもわからなくなり、かと言って懐メロシリーズなど聞く気になれない。
少し前は「ヤング懐メロ」などというがっかりするようなジャンルもあったが、単に「知っている」というだけで別に興味もわかず、自棄になって「落語」なんか聞いていた。

ところが先日、北海道へ出張した帰りの747にはJALスペシャル「アイドル進化論」というチャンネルがあった!
出演・構成は秋元康。これだけでも私のツボにグッとくる。。。

天地真理(恋する夏の日)、山口百恵(ひと夏の経験)、桜田淳子(私の青い鳥)・・・この辺はちょっと私にとっては懐メロ
モーニング娘。(LOVEマシーン)、AKB48(涙サプライズ)・・・おおっと行き過ぎちゃった!
松田聖子(赤いスイートピー)、松本伊代(センチメンタル・ジャーニー)、おニャン子クラブ(セーラー服を。。。)・・・ここだよ!ここ!ストライクゾーンど真ん中。
そしてオオトリ、小泉今日子の「なんてたってアイドル」が流れている最中にヘッドフォンから。。。

「皆さま、この飛行機はこれから約15分で羽田空港に・・・」

このばかやろう!口には出さないが思わず立ち上がろうとしてシートベルトが引っ掛かり「ぐあぁっ」
残念ながらファンだったおニャン子12番の歌は無かったので別に途中でもよかったのだが、飛行機が完全に停止してもまだ聞いていた。。。

そんな話も織り交ぜながら「祢保希」のおっさん5人組は異様な雰囲気で盛り上がりを見せる。
一人、松田聖子を「神」と言って全くはばからない人がいた。。。家にはありとあらゆる「聖子ちゃんグッズ」があったという。
結婚と同時に涙を飲んですべて捨てたそうだ。(私はおニャン子12番の「はちまき」を持っていたが、そこでは黙っていた)

高校生くらいのときが彼女がアイドルとしては最盛期だったろうか。修学旅行では「聖子ちゃんカット」の女子がメドレーを歌っていた。
今でも当時の仲間うちで集まると話題になるが、卒業が近かったからだろうか、松田聖子の曲で当時男子に圧倒的人気を誇っていたのは「制服」。
我が校の男子ほぼ誰もが選んだベスト曲は「赤いスイートピー」のB面だったのが不思議だ。
私は特にファンではなかったが、受験勉強をしながら日曜日夜10時からのニッポン放送「夢で逢えたら」は必ず聴いていた。

80年代は江戸時代でいうと「元禄文化」みたいなものだったな。

才能

2009-06-30 06:06:52 | ヒーロー
マイケルジャクソン氏が突然亡くなった。土日はどこもその特集だったが、今更のようにスーパースターだったと思う。
我々の世代はまさしく、スターの座を欲しいままにした絶頂期で彼とともに青春を駆け抜けたと言ってもよい。
どこかの番組では「日本とアメリカが最も輝いていた時代」とウル銀へ大口預金したいような気の利いたコメントもあった。

妻は20数年前来日したときは横浜スタジアムのコンサートに行ったし、翌日はチケットが無かったので球場外に待機して本人を間近で見たそうだ。
私はというと。。。残念ながらあまり興味がなく、「スリラー」と言っても故ウガンダさんしか浮かばないありさまだ。たしかTDLのキャプテンEOにも出てきてたよな。
しかし、学生当時にはやはり熱狂的な輩も多くいて、エントリー制学内ソフトボール大会の際にラジカセを持ちこみ、自分がバッターボックスに入るときにテーマソングとして「ビート・イット」をかけるよう彼女に頼んだヤツがいた。

今この時代で当たり前のように流行っているトリッキーな動きをするダンス、プロモーションビデオなどすべては彼が先駆けであるという。。。
色々と物議もかもしだしたが、やはり時代を代表する才能あふれるスターだったのだろう。
「紙一重」というフレーズがよく使われる正真正銘の天才だった。

少し前、世界のコンクールで優勝した盲目のピアニストがあちこちのテレビに現れていた。
優勝したというニュースで流れた「ラフマニノフ」はテレビ番組を通じてすらその「迫力」が伝わってきた。
うーむ。。。当たり前だがモーツアルトだけがピアノ協奏曲ではないんだな。そろそろこの方面にも触角を伸ばさねば。

誰かに話したかもしれないが、人間「オギャーッ」と生まれた瞬間には米大統領でも金メダリストでもノーベル賞作家でもどんなものにもなれる可能性があると思っている。
これを「ビッグ・バン」と言うなら残念ながら次の瞬間からその可能性は次々に狭くなっていくのが普通だ。
成長することが「なれる可能性の芽を摘むプロセス」と言ってしまうと希望が薄れるだけだが、「可能性を研ぎ澄ますプロセス」と考えると当たってる気がする。

以前、紹介した就活マンガ「銀のアンカー」の主人公にこんなセリフがある。これには心を打たれ息子にも語ったことがある。

「人間は本気になればどんな職業にも就ける。
ミュージシャンになりたかったら365日一日も欠かさず1日20時間楽器を弾き続けろ。
文学家になりたかったら365日一日も欠かさず1日20時間文章を書き続けろ。
弁護士になりたかったら365日一日も欠かさず1日20時間法律を勉強しろ。
本気になるとはそういうことだ」

マイケルジャクソン氏も辻井氏もその可能性を極限まで研ぎ澄ました結果なのだろう。自分の唯一無二さをどこまで高めることができるか。
死ぬときに「通信簿」というものがあるなら、この「研ぎ澄まし度」はひとつの科目にあるような気がする。
40過ぎた普通の会社員でも全くあきらめる必要はない。自分の「これだけはイケるぜ」というものを尖らせていけばよい。

むろん、オギャーと生まれて40年以上たっているから、無限だった可能性はかなり減っている、というより大方無くなっている。。。
しかし宇宙飛行士になる可能性も、ノーベル物理学賞をとる可能性もゼロではない。プロサーファになってオーストラリアの世界大会で優勝する可能性はたぶんゼロだな。
それにしても辻井さんのピアノはすごいらしい。地方で開催したコンサートチケットは完売、出てきた人たちは感涙に震えていた。

ラフマニノフのCDもすごい売れているようだ。皆の熱が冷めた後でいいから、一度はNHKホールで生演奏を聞きたいものだ。
ずっと前だが新橋の職場の同僚UとK柳女史がNHKホールの場所がわからなくて渋谷駅からのルートとか色々と調べていた。
何やらオーケストラのコンサートチケットを組合関係でもらったらしい。

「君らはNHKホールにも行ったことねえのか?都会の文化人としてはちょっと恥ずかしいぜ」

ちょっとため息をつく私に

「磯辺さんは何のコンサート行ったんですか?」

「堺正章とコロッケショー。。。」

K柳女史は突然うずくまった。どこに椅子から転げ落ちるほど笑う所があったのか・・・いまだに謎だ。

太か人々

2009-06-18 21:30:02 | ヒーロー
書いているうちに少しずつタイトルから外れてきてしまった。
先日、久々に同僚と終業後ラウンジに飲みに行った時の話題だ。
割り勘連勝記録更新中(不敗?)の私から見てもやけに抑えている者がいた。ホッピーを焼酎抜きで頼んでみたり・・・
最初は「帰る」と言っていたのを、皆で強引に連れてきたので気になり、

「調子でも悪いの?」

と聞くと、

「いやあ、明日草刈り(ゴルフ)に行くもんで。早朝から運転するので気をつけようと思って」

うーむ。感心なことだ。酒気帯び運転撲滅に向けて罰則も厳しくなったからな。あまり勧めないようにしよう。「オレ達、誘ってないことにしてね」
まあ。。。そんな連中ということだ。

私は学生時代、色々なモノに手を出し「ゴルフ部」にもいたことがある。でもゴルフはヘタなので会社の付き合いでゴルフなんか行かなくなってから10年近くなる。
以前ここでも紹介した、昔「グリーンの周りにボールが見当たらないときに、まず最初にカップを覗きこんだ」のを冷やかされた話をしてから、そんな類の話で盛り上がった。

太か人。。。福岡あたりではそう言うらしい。強い、大きい、筋金入りな、ダイナミックな、そしてそれこそ「胆が太い」人のことを現わすようだ。(考えてみれば私のゴルフ話は直接関係ないが)
ジョッキを飲みながらの話題なんてあまり覚えていないものだが・・・太か人シリーズ


エントリーNO.1
宴会の帰りに間違えて他人の靴を履いてきても、「どうせ人数分はあるんだから」と知らんぷりを決めた元同僚T。しかも両方左足だった。。。

エントリーNO.2
中央道で覆面パトにスピード違反で捕まったが、2時間粘って車線変更違反にまけてもらった元同僚K。「もし私が違反だったら、抜いたキミらだって違反だろ?」を含めあらゆる理屈をこねて論破したそうだ。

エントリーNO.3
私が幼いころ、とにかく何か具合が悪くなると必ず診てもらった、東大出で元戦艦「長門」の軍医長、●藤院長先生。関節炎だろうが頭痛だろうが、気管支炎だろうが何を患っても処方するのは「メブロン」というブルーの錠剤だった。

エントリーNO.4
自転車で転倒し市民病院整形外科で診察を受けて「打撲」と診断されたのを忠実に信じ、1か月余り足を引きずっていたが余りにも痛いので別の病院に行ったところ「骨折」を宣言された社宅入居時向いに住んでいたT木さんの奥さん。
医師からのとどめの一言は「T木さん。。。こっち(反対の足)も折れてるんだけど・・・」

エントリーNO.5
東京ドームで巨人の選手が打った打球が天井にあたり、キャッチされてライトフライになっちゃったときに、TVで見ていた誰もが「ホームランじゃないの?」と騒いでるのに、ただ一人「天井でワンバンしたんだからヒットだろ!」と抗議していた長嶋さん。この人の逸話はその場のメンバ内でもかなりたくさん上がり、重複語シリーズが多かった。たとえば「初めての還暦」「打率のパーセンテージ」「疲労からくる疲れ」「秋の秋季キャンプ」・・・などなど。

エントリーNO.6
鈴鹿研修センターに行くときに富士山の見える窓際席が取れないからと乗るはずの新幹線を2本遅らせ、約束の名古屋駅改札で上司を40分待ちぼうけさせた磯辺太郎。講義資料は自分が持っていたので置いて行かれない自信があった。

エントリーNO.7
台風通過中、夫が大けがして頭から血を流して帰ってきたのに「この台風ならもっと必要な人がいるはず」と救急車を呼ばずに自家用車で救急病院へ連れて行った磯辺きなこ。ガーゼを固定するための高級リンゴを包むようなネットで頭を覆われた夫の姿は写メで友人にばら撒かれた。

エントリーNO.8
熱を出して遠足を休ませると雨で延期にさせたり、受かったことのない一次選考をインフルで休むと何故か免除されて二次を通過して選抜クラスに合格したり、禍(わざわい)転じて結果オーライとする磯辺甘辛。雨を振らせたいときに使う必殺アイテムは「ずーぼるてるて」

エントリーNO.9
携帯購入後メールを打てるようになるまで3年かかり、ようやく姉妹、友人と交換するようになったが、「携帯って小さいからあまり字が入らないんだよねえ。30文字くらいですぐ切れちゃうから伝えるのが大変。。。」と嘆きながら半年近くタイトル欄に本文を書いて送っていた初登場磯辺A子。誰も指摘しなかったんだろうか?紙じゃあるまいし、「小さいから入らない。。。」と考えるのも既に大きな間違い!?

エントリーNO.10
「犬が調子悪いから・・」という理由で郷ひろみが来た御親戚の結婚式を欠席したCOSTCO大好きスーパーグルメ主婦の先輩マダム。「お嫁サンバ歌ってくれる権」はハンマープライスで何百万で買われたのに、この筋の通り方は見事としかいいようがない。

なーんか、タイトルから外れてしまったな。。。
もちろん後半は話題にはしていない。NO.10以外はただの「愉快な仲間達」とも見られる。
しかし、世の中「太か人々」「貫く人々」「芯の通った人々」はいるもので、話は痛快だ。

私もかくありたいと思うところがたくさんある。。。
「伝説に残る」ような豪快な武勇伝でなくてよいのだ。
ちょっとしたプレーが人の心を捉えて放さないことが多いというのは物の常だよね。

ウルトラ警備隊出動

2009-06-09 05:34:49 | ヒーロー
私の愛車は「ポインター号」という。4月に新車としてやってきたバイクだ。
名前の由来はあえて書かないが、かの「ウルトラ史上不朽の名車」からいただいている。
善光寺御開帳からなんとなしに「どうも最近縁起がよい気がする」私だが、まさか我が家のすぐ近くで本物に巡り合うとは!

日曜日の湘南地方は雲も少なく適度な風もあってすがすがしい陽気だった。
息子甘辛を練習場に送った後、妻の「草むしりやれ~」プレッシャーを感じつつも、こんないい天気にもったいないと投釣りに行こうか波乗りに行こうか迷っていた。
午前中もう、お日さまもだいぶ高いから、この陽気だと海岸は大変な混雑なんだろな。

最近よく練習場に使われる相模川河口の茅ヶ崎柳島しおさい公園まで、帰りは甘辛を迎えにいく時間もあるので、ボードを抱えてパッと海岸へ飛び出した。
海岸では今しがた到着した家族連れがめいめいシートを広げ、遊ぶ準備に忙しい。
すぐ横で地引網の軍団が集まって賑やかに騒いでいる。

景色を撮るにもすばらしい陽気だが、波はない。。。
反対に波待ちしている人の数は半端ではなく、ボードを跨いでプカプカ浮いていると「コツン」とぶつかってしまうほどの「イモ洗い状態」だ。
たまに大きめの波がやってくると、それこそ数十人がパドリングを開始し、運よく乗れた人が数人腰くらいの深さしかないところで滑り出す。。。

私も結構上手になったもので、すぐ隣でパドルする人がいても動じずテイクオフすることができる。
地引網のところがいいんだけどなあ。まさか網を引っ張るロープの間で乗るわけにはいかないし。。。ホントに入ってしまい怒鳴られているサーファーもいる。
そのうちに子供たちが綱を引っ張り始めた。どんな魚がいるのか見たいものだが、この前覗いたときは「生しらす」ばかりだった。

1時間半ほど入って、いよいよこれ以上人が増えるとどうにもならぬか?という状態で上がってきた。
チャリで帰ると丁度甘辛から電話が掛かってきて・・・早めに練習が終わったという。
急いでシャワーを浴び、海岸線を平塚方面に向かった。この時間すでに河口付近は下り線がかなり混雑している。

公園駐車場から国道134号に出ると、一旦我が家と反対方向の西方面に向かわなくてはならない。
これがまたUターンできる地点まで虚しく渋滞を進まなければならない。
ようやく方向転換でき、左側にしらす料理で有名な「北村」を通り過ぎたとき・・・眼を疑うようなモノが視界に入ってきた。

「んっ?何だ、ありゃ!」

運転中なのでちらりとしか見ることができなかったが、あの銀色に輝くボディはもしかしたら・・・たぶん・・・

「わーっ父ちゃん!あれ、ポインターだぞ!」

やはり直感どおりだった。あわててブレーキを踏み、ほとんど急停車に近い状態で路肩に車を止めた。
思わず顔を合わせた我が父子は、すかさず車を降りて「しらす料理北村」の駐車場へ脱兎のごとく駆け戻った。
ウルトラ警備隊のポインターは見事としか言いようのない復元だった。まるで40年前のウルトラセブンに出演しているようだ。

銀色のボディに燦然と輝く地球防衛軍のマークは愛社ポインターに貼ってあるのと同じものだ。
二人はしばし我を忘れて見とれた。うーむ。。。いつ見てもかっこいい。我が家にはミニカーも入れて模型だけでも数十点はあるだろう。
たまたま外にいたオーナーらしき人に、息を切らして近づき

「すみません。写真撮っていいですか?ふーっびっくりした!」私は携帯のボタンを押しまくった。今日ほどちゃんとしたカメラが欲しいと思ったことは無かった。

「ダッシュボードに『怪獣名鑑』もあったぞ」息子甘辛は前から横から後ろから、色々とチェックしている。
我が家の近くには「ウルトラセブン」に変身したモロボシ・ダン役の森次晃嗣さんの「ジョリー・シャポー」というお店がある。
「モロボシ・ダンのハヤシライス」というメニューも確かあった。警備隊服を着て当時のように運転してくれたら感激だろな。

昔、甘辛が小さいときに幕張メッセにおもちゃショーか何かに行ったとき、駐車場にポインターらしき車が停めてあったが全くの張りボテだった。
今日のやつは完全な再現版だ。レーザービーム砲も搭載されていた。
これで走ったらかっこいいだろな。昔、キリヤマ隊長を演じていた今は亡き小林昭二さんは、撮影場所に行くときに自宅までポインターで迎えにこられたことがあるという。死ぬほど恥ずかしかったそうだ。

それはそうだろう。あんなのが信号待ちしてたら、子供が寄ってくるに決まってるさ。私でも・・・もちろん追い掛ける。
しばらく眺めまわしていたが、公道も走れるらしくれっきとしたお客さんの車なので名残惜しそうにポインターを後にした。

「いやあ、驚いたな!」と私も興奮が冷めやらぬ。

「家にある模型とまるっきり同じだったけど、やっぱり迫力あるよな」

海岸道路を江の島方面に運転しながら、私は色々思い廻った。
やはり運転席に座らせてもらうくらいしてもよかったか。そうだ!私が写ってる写真も撮っていない。。。
いつも波を偵察する134号にかかる歩道橋で待っていたら、疾走する姿をカメラに収められるかもしれん・・・

ちらちらとバックミラーを見たが、後ろから接近する気配はない。
海岸道路は2車線で簡単にUターンもできない。。。ここはあきらめるか。

しっかし、ツイてるツイてる!

やっぱり心のレンズを磨いていれば「ツキの芽」はどこにでもあるものだ。
ツキが更なるツキを呼ぶ・・・これを我々は「ツキのスパイラル」という。。。(ケーシー高峰風)

あのピッチに立つ時

2009-05-20 22:15:14 | ヒーロー
ついこの間、ワールドカップ最終予選で日本代表対オーストラリア戦を観戦にいった横浜国際総合競技場(日産スタジアム)だが、まさか息子甘辛が観客の前で試合をやって見せるとは。
それはナビスコカップ予選横浜・F・マリノスとサンフレッチェ広島のゲームの前座試合として行われた選抜どおしのゲームだった。
前座とは言え観客もいるし、ピッチもスタジアムの設備もすべて「あの」日本代表と同じものだ。

あんなところに立って、サッカーできるとは今年はかなり「彼のための風」が吹いているふしがあるな。
軽いウィルス性の胃腸炎にもなっていたらしく朝から「腹いてえ」とか冴えない顔をしていたが、何とか妻と学校が終わってスタジアムに駆け付け集合場所の西ゲートで私と待ち合わせた。
対戦相手の横浜選抜と同様に集合し、選手だけがコーチとともに「関係者入口」からスタジアムに入っていった。

サッカー協会の取組みで選手一人につき保護者1名だけ「Sブロック」の入場券が提供される。
妻が名前を呼ばれて、券を受け取っていた。私は発券所が開くのを待って、別途購入しなければならない。
さらにSブロック入口で開場まで30分以上列に並んで待つことになる。

うーむ。これ以上晴れの舞台はないとして、息子の試合を見るのに3500円出して開場まで30分待ちか。。
スタジアムに入ると今更のようにその迫力に圧倒される。
前座とは言え、両サイドのオーロラビジョンに

U-12横浜選抜 vs U-12藤沢選抜

と、でかでかと出ている。選手は一体どこから出てくるのかな。
5時45分キックオフが迫ると、あの日本代表を呼びだしたいつもの場内アナウンスが響き渡った。

「お待たせしましたぁ!皆様、これからアンダー12横浜選抜、藤沢選抜両チーム選手の入場です!」

高らかにファンファーレが鳴り、審判を先頭にこれも「あの」日本代表が入場した正面スタンドの直線通路から選手が出てきた。
な、なーんと息子甘辛は緑の代表ユニフォームで先頭をとことこ歩いてるじゃないか!このビデオは永久保存版だな。
ピッチにさしかかったときに両チームの先頭が正面からドアップでオーロラビジョンに映った。(Vサインはしてなかったが)
この光景は。。。まさしくワールドカップ最終予選でも・・・・「覚えありーっ」

両チームはピッチに一直線に広がり、ホームスタンドに挨拶、くるりと振り返ってバックスタンドに挨拶し、観客の拍手を受けて円陣を張った。
こちらのほうが舞い上がってしまった。妻は甘辛が先頭で登場したときから、うるうるきていた。
前半15分、何度もボールに絡みその都度オーロラビジョンに映し出された。結構いいプレーもしていた。
前半終了間際、豪快にクリアを空ぶりして苦笑いしながら仲良しのキーパーTG選手にバックパス。

ホイッスルでドキドキの出場を終えた。見てるほうもどっと疲れた。。。
ハーフタイムでベンチで指示を受ける選手達の顔、アップをする選手の姿がオーロラビジョンに映し出される。
ベンチのシートだって「あの」日本代表が使ったものだ。

スクリーン用のカメラがやってくると皆、はにかみ笑いをしたりVサインをしたり、手を振ったり。。。子供らしい実にいい顔をしている。
気のせいか、横浜の方が都会派キッズという感じがし、我が方は田舎のガキに近い。
ベンチ前でカメラを気にしながら円陣を組んで、後半に突入だ。

両チームとも親善試合で記念だからか、全メンバーを入れ替えた。これで全員出場したことになる。
結果は横浜相手に奮戦、前半を互角以上に折り返し後半なんと2点を上げて勝利!
試合終了後、後半はベンチにいた甘辛たちもまた出てきて、一直線になり観客に頭を下げた。

そして、最後にバックスタンドに向かって両チーム並んでランを始めた。うーむ。かっこいい。
スタンドの観客に向かって一礼、また走って今度はマリノス応戦席に向かって一礼、最後は我々がいる目の前にやはり一直線に並んで一礼。
選手用ルームに向かって消えて行った。。。

「いやあ、ドキドキしたぜ。でも面白かった!」

着替えを終えた甘辛達が我々のいるスタンドに戻ってきた。ピッチでは勇ましそうに駆ける選手達もこうなるとただの子供だ。
しかも5年生の時からトレセンで練習を共にし、6年生の選抜でメンバが半分になってしまったからなおさら一体感ができたのだろう。
彼らはものすごく仲が良い。いつの間にかラーメンを買ってきて取り合っている。一生の思い出になったろな。

「オレさ。なぜかわかんねえけどコーチに先頭歩けって言われたんだ。円陣もオレがやったんだぜ」

ふーん。選抜に残れただけでも不思議なのに。。。やはり彼の風が吹いているな。
ドアが開くとはこのことか。
どアップも含めてスクリーンに映し出されたのが数十回。。。ピッチかスクリーンのどちらがいいか、ビデオが行ったり来たりした。

しかし、子供の晴れ舞台を見て観客席でビールを飲めるなんて、なかなか素敵な経験をさせてもらった。
こういうやつならいつでも会社早びけするからまた頼むぜ!


事件だ!

2009-04-25 07:17:10 | ヒーロー
-----これは2009年4月23日にあった出来事です。-----

当事者にとっては未だ深刻な問題が無くなってはいないと思われるので、簡単に話題にしてはいけないが今朝息子甘辛と早朝の砂浜練習で遭遇した事件の話。

ずーっと前、一番近くにある総合運動施設のゲートボール場で朝連をやっていて、散歩にきていたおじさんが突如倒れて救急車を呼んであげたことがある。
家のすぐ近くだったので携帯を持たず、通りがかりの人に借りて119番した。
息子も一生懸命声をかけて、駆け付けた救急車で運ばれて行った。

あのときのおじさんがもし、大会社の会長だったら。。。名前を名乗らなかった我々はお礼の遺産をもらい損ねることになる。。。なーんて邪まな妄想を駆り立てた事件だった。今回は我が父子が名付けたあの「会長事件」から2回目になる。。。

今月に入り、息子甘辛との朝連は海浜公園から砂浜に移行していた。
甘辛がJ2チームが運営する選抜クラスに合格したので、テク二カルなところはそこで教わればよく、シンプルにダッシュ力や下半身の粘り、体バランスを磨くために話し合ったのだ。
最近は陽気もよく海辺は散歩するだけでも気持ちがよい。朝日を浴びて江の島をバックにスタートダッシュだ!

朝連は主にチームの砂浜練習でも使われるサーフビレッジにあるビーチバレーコートで行う。
浅尾美和選手もプレーしたコートのネットをはさみ、ボレーキックやヘディングの練習をしていた。
っとそのとき、ピンクがかったジャケットを着たまま海に入っていく女性が見えた。

ここでピンとくるべきだったが、海にはサーファーがかなりたくさんいるし。
最近は暖かくなってきたし、まあ服のまま海に浸かる人もいるかもな、とあまり気にも留めずに練習を続けていた。
しばらくして、散歩をしていたらしい犬連れのおじさんがやってきて

「すみませぇん。あそこで海に入って行っちゃった人がいるんです!遺書みたいなのがあります!」

驚いて走り寄ると、バッグの横に走り書きのメモみたいな紙があって。。。明らかに遺書だ
入水自殺?!大変だ!!警察と救急車呼ばなきゃ!サーファーはたくさんいるから声を掛けて、最悪オレも入って探すか
まず携帯で110番!場所を伝えて息子を海岸道路まで誘導に行かせた。次に119番!消防署はすぐ見えるところにある。

しばらく海を見ていると二人のサーファーが女性をボードに乗せてゆっくりと岸に向かってくるのが見えた。
よかったぁ!あの分なら無事に助かるだろう。
二人のサーファーに叱咤されながら抱えてこられた女性は、顔面蒼白、茫然自失という感じでガタガタ震えており、我々は代わる代わる声を掛けていた。

結構時間が長く感じたが。。。遠くから息子甘辛がなんと、警察官5人と消防署員5人くらいをひきつれて「ロッキー」さながら先頭きって走ってきた。
消防署員は手慣れた手つきで患者を担架に載せると、すぐそこまで乗り付けた救急車に運んで行った。
横に消防車も2台並んでたんだけど、何のために来たんだろう。。。?分乗して来たのか?

発見・通報者として警察と消防に時刻や場所、どんな状況だったかを説明した。
息子も同じような質問に答え、二人は住所氏名に年齢、電話番号も伝えた。
二人ともホントに現場を見てしまったので、さすがに興奮していたがとにかく女性が無事で本当に良かった。

救急車は走り去り、なぜかやってきた消防車2台もえらい苦労して浜辺でUターンしてすぐそこの消防署に戻って行った。
警察官も現場の写真をとったり、お決まりのメジャーで距離を測ったりして、たまに思い出したように話を聞きに来たが、我々も何事も無かったかのように練習を再開した。
今回は事情が少し深刻なので不謹慎な考えは慎まなければならないが、とりあえず我が父子は全力で人を助けたので。。。

「父ちゃんよ。オレ、小学校と学年聞かれたぞ。」

「そうか。今日中には消防から連絡が入って、何かご褒美もらえっかもしれねえな。会長事件の教訓活かしたぜ」

「オレ、警官と消防引連れて先頭で走ったとき、結構緊張したんだ」

そして・・・だんだんとこの父子は妄想の世界にハマり込んでいく。。。

「あの人、会長の娘だったりしてな。。。とにかく家族には感謝されるだろな」

「お礼に鉄板焼『よこはま』でごちそうしてくれたりして?」

「ばか。それを言うなら『遺産の一部』だろ」

「でも無事でホントよかったよな。オレたちポイント高ぇよな」

すみません。でも。。。まあ。。。しかし・・・ホントに無事でよかった。
病気で倒れたわけではないから、当事者にとってはすべて解決したわけではないだろうが。

一日も早いご回復をお祈り申し上げます。

襟にステッチ

2009-04-21 22:37:56 | ヒーロー
何年ぶりだろうか?自ら封印した禁断のYahooオークションによりゲットしたものがある。
私が見逃すはずのない、「ウルトラサイダー」のうちのひとつ。
このサイトによく小気味よいコメントをしてくださる「スーパーグルメ主婦」曰く、「襟にステッチの点点が入ったウルトラマン。。。。」

そう!ウルトラ兄弟の長兄ゾフィーである。
何といっても不動のファンであるウルトラセブンをはじめ、初代マン、ジャック、そして平成のティガ、メビウスと揃えてきたが、あの方だけはどうしても手に入らなかった。
何軒かのセブンイレブンで「襟にステッチ・・・」とは言わなかったが、「ゾフィーないの?」と聞くと

「ゾフィーは実は超レアなんですよ。一箱24缶買っても入っているとは限りません。実はボクも見た事が・・・」

うーむ。私の気性をよく知る妻に薦められた「大人買い」も今回は通用せぬか。。。
正直言ってサイダーそのものはそれほどおいしくない。
ふた箱買って48本のうちにもし無かったら・・・ショックは計り知れない。

仕方がない。最後の手段Yahooオークションだ。
今はセキュリティ上ガードされているが、何年も前会社のPCからも入札できたときは一日中ガシャポンHGウルトラマンを争っていたこともあった。
そのうち、JNBの口座がなければいけないとか年会費がいるとか色々と制約が発生し、自らを戒めるつもりで手を出さないようにしていた。

当初、私はあの入札のしくみがよく理解できていなかった。。。
レジンキット「ウルトラホーク1号」をゲットしようとしていたとき、PCを前に熱い気持ちで「12000円」と入札すると、しばらくして

「あなたよりも高価格が入札されました。」

というメールがやってきて、現最高価格を見ると12010円。。。
ええいっ!勝負かけるかここで!15000円と入れるとしばらくして15010円。。。
うーむ。なんていやなやつがいるんだ!ネットの向こうに悪魔のようなやつがいると思った。

リアルタイムで私と同じようにPCに向かい、私の入れる勝負価格をあざ笑うかのように入れてきやがる。。。
なーんて暗いやつだ。(私もリアルタイムでPCに向かっていることを忘れて)
よっぽど暇なやつなんだろな。顔が見てみたいもんだ、なーんて思っていた。
(からくりを知ったのはごく最近。。。幽霊の正体見たり・・・)

さて、襟にステッチ(ってこの表現最高!)のウルトラマン、普通に買えば一本100円だ。
まず、同じ部門の同僚数十人に一斉メールで

「磯辺です。ダイドーが『ウルトラサイダー』というのを出しています。6種類あって一本100円です。自販機もありますが見本と同じものがでるとは限りません。セブンイレブンでは結構販売しているようです。この中でゾフィー(襟にステッチの点点が入ったウルトラマン)があったら、何はともかく買って持ってきてください。お昼くらいはごちそうします」

2週間しても反応は無かった・・・やはりアレしかない。
超久し振りのヤフオクで私はまず300円と入れた。すかさず、310円にアップ。。。
今度は向こうにイヤミなやつがいないことは知ってるぜ。もっと高くつけている人がいるな。

こういうときに妻の理解がありがたいが、彼女のIDを使っていきなり1000円と入れた。
翌日、510円で落札できていた。
まあ、24本まとめ買いしてもあるかどうかわからんのだ。息子は果敢に自販機で勝負してくるが、マンとメビウスばっかりが増えていく。

とっころが、取引を進めると、送料、代引手数料他費用を足して何と1550円!
またまたうーむ。昔から私はこういう買い物にセンスがない。。。


「やったな!父ちゃん」

甘辛よ。サイダーは飲んでよいが心して飲み、決して缶をへこますなよ。