河津桜2020.2.24@松田山(神奈川県)
万葉の時代から人々に愛でられてきた桜。日本人にとって、桜の花というのは何か特別感があるもの。花見といえばソメイヨシノですが、1月になると早咲きの桜が咲き始めます。横浜で目にするのは寒桜、河津桜、玉縄桜、おかめ桜、寒緋桜…などなど。3月にもなれば、さらに種数が増えます。
日本には野生種から園芸品種まで、現在では200〜600(調べた結果さまざまな説が)もあるそうで、その見分けはなかなか困難。
素人は難しいことは考えず、春の訪れを感じさせてくれる桜として楽しめればいいのかなぁ(笑)
以下、植物園の表示などを参考に横浜で見られる早咲きの桜をまとめてみましたが、素人が調べたにわか知識なので、間違っていたらごめんなさい。
開花期はその年の気候に大きく左右されるので、目安です。
【横浜早咲き桜図鑑】
寒桜(12月下旬〜1月下旬)
カンヒザクラ×ヤマザクラまたはオオシマザクラ
江戸時代からあった品種のようで、出自がはっきりとわかりません。河津桜よりも早く、年末から開花するものもある桜。熱海市に多く、「あたみ桜」はこの寒桜と同種と説明されている記事もありますが、よくわかりません。いつか熱海に調べに行きたいと思います。写真は地元三ツ池公園で撮影。プレートには「寒桜」とありました。
河津桜(2月上旬〜3月上旬)
オオシマザクラ×カンヒザクラ
伊豆の河津川で発見された自然交雑種。1974年に正式に河津桜と命名されたそうです。
玉縄桜(2月中旬〜3月上旬)
ソメイヨシノの早咲きから改良
神奈川県立大船フラワーセンター(ネーミングライツ協定により現在は日比谷花壇大船フラワーセンター)でソメイヨシノの早咲き品種から改良され、1990年に品種登録されました。花はソメイヨシノによく似ていますが、ピンクがやや濃いのが特徴。染井吉野はオオシマザクラとエドヒガンザクラの系統のため、玉縄桜もその流れをくんでいます。
おかめ桜(2月下旬〜3月上旬)
カンヒザクラ×マメザクラ
イギリスの愛好家がイギリスで改良、育成し、1947年に品種登録されたもの。日本古来の美女「おかめ」を名前に使っていることを考えると、かなり日本が好きだったのかなぁと想像。下向きに咲く花は、色が濃く華やか。高木にならないことから人通りの多い街路や庭のシンボルツリーとして好まれる傾向があるようです。
寒緋桜(2月下旬〜3月)
野生種
沖縄で桜といえばこの花。他の都道府県で開花宣言に使われるソメイヨシノは南限が九州のため、沖縄ではこの種が標本木。年明けすぐに開花することから「元日桜」と呼ばれることもあるようです。下向きで濃い花色が特徴的。野生種の一つとされていますが、自生地は確認されていないようで、意見が分かれているとの記述も見られました。早咲きの桜はこの花の改良種が多いようです。
横浜緋桜(3下旬〜4月上旬)
カンヒザクラ×ケンロクエンクマガイ
横浜の名を持つ唯一の桜。鮮やかな大輪の花をつけます。港北区の育苗家が育成し、1972年に品種登録されました。カンヒザクラとケンロクエンクマガイ(オオシマザクラから作られた桜の品種名)の交雑種。本牧山頂公園「ヒザクラの丘」に今も原木が残っているとのこと。
エレガンスみゆき(10月〜4月)
桜×梅?
埼玉県で作られ、2011年に品種登録されたまだ新しい桜。秋から春にかけて次々に花を咲かせる、これまでにない桜。梅と桜の交雑種と説明されていたので、驚いてさらに調べてみたところ、どうにもはっきりとしません。庭桜×庭梅と主張するものもあれば、桜にも梅に近い系統の品種があり、直接梅と交雑したわけではないとの主張も見られました。鮮やかな八重咲きの花は名前の通りとてもエレガンス(優雅・上品)。みゆきというのは開発者の娘さん(長女)のお名前とのことで、それもまたいいお話。写真は横浜イングリッシュガーデンで撮影しました。長く楽しめることから、庭木として人気が出てきているようです。
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