耳や鼻が痛くなるような冷たい風が吹く季節になると思い出したように鍋焼き饂飩が食べたくなってしまう。
今となっては昔のことだが、祖母等と町内のなんとか庵(店名覚えてない)で初めて鍋焼き饂飩を食べた。
あれは小学校低学年の頃だったろうか。
入口付近に蝋細工のサンプルケースがあり、扉がガタピシャする、どこの町内にもあるような店の昼時だったな。
火傷するような熱い土鍋にはみ出す位の大きな海老の天婦羅に大喜びした記憶が今も残っているのです。
春先から初冬までは、すっかり忘れているのに年も暮れる頃になると必ず思い出して、それが二月位まで続くのです。
こうなるとどうにも鍋焼き饂飩を啜らないと収まらないのです。それもわざわざ店に行く前に体を芯まで冷やして^^
そして今季もそれはやってきました。自分の記憶にマッチした鍋焼き饂飩を求めて店を彷徨い歩くのであります。
鍋の材質は鉄鍋の店もあれば土鍋の店もあるのです。個人的には土鍋の方が好きだなあ。
具は海老天と長ネギ、蒲鉾、麩、椎茸(甘辛く味付けしたやつ)は必ず入っているようですね。
あとはナルト(代わりに竹輪の店も)に茹で卵半分(代わりに生卵を落としてある店も)。
彩りに入る緑はワカメが一番多くてホウレン草やシュンギクの店もありました。
あとは任意で茄子やピーマンの天婦羅や人参、タケノコ、エノキが入ったりするようですね。
でもどうも記憶にある鍋焼き饂飩とは違う。なにかが足りない気がするのです。でもそれがなんだか判らない。
ところが今回、下の写真のを食べて判りました。いやあすっきりしましたわ^^
伊達巻きでありましたわ。具の種類と組合せではこの鍋焼きがパーフェクト(拙にはですよ)だと思います。
でも鍋が土鍋でないのがつくずく惜しい!!こうして想い出の鍋焼き饂飩探しはまだまだ続くのであります。
そういえば店によっては「鍋焼き饂飩」と「上鍋焼き饂飩」がメニューにあることに気付きました。
鍋焼きが1000円前後で、上鍋焼きが1500円前後の値段なのであります。
上鍋焼きの方は注文したことないので内容判らないのですが、この500円の差はなになのか興味があるのです。
海老天がもう一本入っているのかしら?でもそれじゃ500円の差は取れないんじゃないのかな?
ひょっとして更に『この土鍋は、かの高名な先生の御作でしてな』なんてオチなんだろうか。
嗚呼・・もう鍋焼きで頭がいっぱいなのだ^^