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ぽかぽか春庭「アールデコの家 in 庭園美術館」

2020-06-09 00:00:01 | エッセイ、コラム
20200609
ぽかぽか春庭アート散歩>2020春のアートめぐり(5)アールデコの家 in 庭園美術館

 6月2日火曜日、3時から6時まで庭園美術館ですごしました。
 3時間の観覧時間中、20分ずつ3回足休めの休憩時間をとり、館内のソファやベランダの椅子に置いてある『旧朝香宮邸物語―東京都庭園美術館はどこから来たのか』を3分の2ほど読みました。読了できなかったのは残念でしたが、本はあとでも読める。せっかくの「人いない邸宅内」の写真撮影が優先。たくさん撮りました。

 『旧朝香宮邸物語―東京都庭園美術館はどこから来たのか』は、2018年発行の本。庭園美術館ニュースレターに連載されていた記事をまとめたものです。 
 パラパラとめくってみて、大給湛子(1919-2019おぎゅうきよこ)のインタビューが載っていたので、読む気になりました。湛子さんは、100歳の誕生日の一日前になくなった、明治天皇の孫です。徳川義親次男の大給義龍伯爵と結婚する前は、朝香宮家第2王女として朝香宮邸に暮らした人の貴重な証言。住み心地はどうだったか、など、この邸宅の研究者にもわからない実感が述べられていて面白かったです。

 このような邸宅の常として、決して快適なだけの住まいだけではなかったけれど、冬にはウィンターガーデンと呼ばれる3階の暖かい部屋で、夏には北側の涼しい部屋で一家団欒があったことなどが述べられていました。
 ただ、残念なことに、パリの万博でアールデコの意匠を気に入り、部屋のデザインなどに自ら加わってお気に入りのお屋敷を作り上げた朝香宮允子妃(明治天皇第八皇女)は、邸宅竣工なった1933年の翌年には亡くなってしまいました。家族団らんの日々は決して長くはなく、2皇女が嫁ぎ、2皇子が軍の宿舎に入ってからは、朝香宮鳩彦王ひとりの住まいとなりました。

 允子妃は、交通事故にあった夫の看病のためにパリに赴き、2年にわたる滞在中水彩画を習うなど、芸術に関心が深い方だったようです。

 アールデコの意匠
 階段のデザイン




 ラジエーターカバー&排気口カバー



 家具
  食堂テーブル

 食堂の台


 テーブルと椅子


 復元物とオリジナルの区別が私にはできないのですが、以前に訪問したとき、確かこの椅子2脚はオリジナルだという説明があったと思います。


 様々な照明具。これも復元物とオリジナルの区別が私にはできませんので、とりあえず撮影。


 2階階段上の明かり


 客間ドア


 ルネ・ラリックの花瓶「オラン」

 アンリ・ラパンの花瓶「早春」


 木材を組み合わせた床


 源氏香デザインのラジエーターカバーと床木組み


 允子妃居間外のベランダタイル


 2階ベランダで休憩


 東京アラートも発せられましたが、油断することなく、緊急事態宣言解除後の美術館でゆったりとすごすことができました。
 このあとも、美術や音楽を楽しめる日々に戻りますように。

<おわり>
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