医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

癌の各種治療法の特徴とその長所、短所について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2014-10-02 20:05:14 | 健康・病気

癌にはいろんな治療法が有りますが、どのような組み合わせが患者にとって福音となるかが、現在、論議されています。米国のSchachter博士によると、放射線療法と化学療法は、毒性があり、免疫能を抑制し、DNAを不安定化させるばかりでなく、変異原性が強く、癌原性を有しています。これらの治療法は、癌化した細胞をさらに変異させ、ガン細胞を殺さないばかりか、癌の悪化や新たな癌の発生に関与する遺伝子を刺激している可能性が有ります。このことは、これらの治療法を実施した後、ガンが再発すれば、より治療しにくくなるという現象の説明にもなります。そして、これらの治療法は、免疫能を抑制し、ガンと戦う力を損ねます。例えば、乳がんの放射線療法と化学療法、前立腺ガンの放射線療法は、抗ガン能力とこれらの治療法による防御機能の損失とのバランスを考えると、副作用を減らすと同時に免疫能を高めることも考えなけねばなりません。

補完・代替療法は、ガンの標準療法ではありませんが、米国やカナダでは、ガン治療に用いられ、それなりの効果を得ています。この治療法は、遺伝子の変異を抑制し、免疫能を賦活させる作用が報告されています。また、単独で用いられたり、放射線療法・化学療法の効果を高めたり、それらの副作用を軽減する作用も報告されています。特徴的なことは、補完・代替療法には副作用が、放射線療法・化学療法に比べて大変少ないことです。研究によると、ビタミンC大量点滴療法が小胞性肺がん患者に、化学療法とともに用いられた時、生存率が著しく高められました。また、抗酸化栄養素の摂取が、化学療法の活性酸素活性化作用により抗ガン効果を高める作用を、阻害するという、一部の学者や医師の意見は、遺伝的に抗酸化栄養素が負に作用する一部の体質を除いて、正常細胞に正に働くので、実際には、抗ガン剤の効果を阻害しない、と当方は考えています。更なる研究が待たれます。

Reference
Schachter: Schachter Center for Complementary Medicine. www.schachtercenter.com. 2009