前回に引き続いて、ガンの炎症指数(CRP)とビタミンCの関係について考えていきたい、と思います。リオルダン博士によると、炎症は前立腺ガンにおいて根源的で、慢性炎症は、前立腺ガンの化学的予防と治療への指針となると考えられ、炎症のプロセスは、組織学的には良性の前立腺の増殖の進行に役割を演じます。急性と慢性の炎症性浸潤は、良性前立腺肥大(BPH)の男性から得られた前立腺組織の標本で通常見られ、より高い炎症値は、さらに大きくなった前立腺で観察されます。
このように、ガンの診断と炎症マーカーは深い関係にあり、ガンのビタミンC療法による点滴の場合、その効果を確認するのに大変参考になる、と博士は述べています。また、ビタミンC点滴の場合、50g/回、あるいは70g/回を点滴するかは、腫瘍マーカーのデータやQOLをチェックしながら、臨機応変に点滴量を調整することも重要、と考えられます。更なる臨床データの積み重ねが待たれます。
References
Nina Mkirova, et al. Effect of high-dose intravenous vitaminC on inflammation in cancer patients. Journal of Translational Medicine. 2012, 10:189
Roxburgh CS, et al. Role of systemic inflammatory response in predicting survival in patients with primary operable cancer. Future Oncol. 2010, 6:149-163