医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

膵臓癌、胆のう癌のビタミンC療法の症例について  栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2014-01-08 20:29:15 | 健康・病気

難敵、膵臓癌に対してもビタミンC療法は、quality of life、延命効果など寛解が認められるようです。ベイルオブリーベン病院での、膵臓癌に対する初期のビタミンC療法の症例のポイントを紹介したいと、考えています。

膵臓癌の症例1
50歳の女性の膵臓がん患者の前処置は、大腫瘍による総胆管閉塞のため、バイパス形成術を実施しました。ビタミンCを12~16g/日、摂取し始め、その後、30g/日に増量しました。それを継続しています。身体的症状もすべて良くなり、膵臓の腫瘍は消失し、現在、元気に暮らしています。なお、この患者は中期の膵臓癌でしたので、ビタミンC療法が良く効いたようでした。もし、末期でしたらここまで回復は困難と考えられます。

膵臓癌の症例2
56歳の男性すい臓がん患者の前処置は、喉の真下の腫瘍の手術による切除、および、コバルト治療でした。ビタミンCは手術前から6g/日、摂取しました。続いて、膵臓切除を行いました。13年経つ現在は体調は良好です。現在のビタミンC 摂取量は、12~20g/日です。この患者も中期すい臓がんと考えられます。

治療不能で進行性膵臓癌患者の症例3
77歳の男性すい臓がん患者で、黄疸を伴っていました。前処置は切除不可能で、緩和な肝・十二指腸ふん合術を実施しました。ビタミンC投与試行開始時は、再発により治療不可能であり、閉塞性黄疸が認められました。ビタミンCは315日にわたって5g/日を経口摂取。総計投与量は1,575g。結果は317日後に死亡。反応のカテゴリーは癌の退縮でした。なお、この患者は末期ガンでした。

治療不能で進行性のガンで、肝浸潤を伴った胆のうがんの症例4
67歳の男性で、ビタミンC試行時の状態は、開腹術ができず、黄疸と肝肥大が著しく、一般的症状は良好。ビタミンCを10g/日、9日間、点滴し、続いて8g/日を196日間、経口投与。総計投与量は1,658g。結果は209日めに死亡。反応のカテゴリーはガン増殖の阻止、細胞性塞栓が認められ、有効でした。4ケ月間、着実な臨床上の改善とともに黄疸は完全に消退し、それからゆっくり悪化しました。末期ガンでした。

 

References

Ewan Cameron, Linus Pauling: Cancer and VitaminC. Warner Books,1979

藤井毅彦:ガンを予防し、治すビタミンC療法。日本ビタミンC研究会、1981年

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