医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

脳卒中発作後の摂取食品とビタミンについて その一 栄養医学ブログ

2012-02-06 17:10:37 | 健康・病気

脳卒中発作後のヒトには、健康に有益な食品を摂取することは特に大切です。栄養に富む食品が豊富な、健康を促進する食事を摂ることにより、脳を癒すプロセスを早めることができます。脳が癒されるに従って、健康全体を改善でき、将来の脳卒中再発作になるリスクを減少させることができます。なお、ここでは主として、脳梗塞による脳卒中発作に関して述べたいと、考えています。

脳卒中発作は、脳が酸素を摂取するのを阻害する動脈の詰まりの結果です。高血圧、高コレステロール血症、それに心臓病などは、すべて脳卒中発作のリスクとなります。脳を癒すのに用いられている食物とビタミンは、活動している心臓の健康に用いられている食品(低塩分、低コレステロール、低トランス脂肪酸と低飽和脂肪酸である)と基本的に同じです。脳を癒す食品は、抗酸化栄養素VE,VC,VAなど豊富に含む食品です。それらは野菜、果物、ナッツ類、雑穀などに含まれています。

食物線維と植物性栄養素を多く含む食品は、脳を癒す食品です。オーツ麦、全粒小麦粉、玄米のような全粒穀物、ふすま、ぬか、bulger、豆などは食物線維と栄養素を提供してくれます。イワシ、マグロ、それに鮭のようなオメガー3-不飽和脂肪酸(EPA・DHA、αーリノレン酸など)の豊富な食品は有益ですが、放射性物質による海洋汚染が問題になっています。ブルベリーなどベリー類、人参、緑色野菜のような抗酸化栄養物質の豊富な食品は、脳の代謝にとって重要です。亜麻仁油、クルミ、アーモンドなどの種子やナッツは、健康上、有益な食品です。さらに、不足分は、マルチビタミン・ミネラル類で補うことも一つの方法です。なお、腎臓障害がない場合は、マルチビタミンは所要量の数倍、ミネラルは所要量を摂取の場合は、安全と考えられます。当方でもその有益性を、調査により脳卒中発作後の老人で確認しています。症例が増えれば一般化すると考えられます。

料理方法に関しては、蒸すことは脳を癒すもっとも早い、健康にいい方法です。ゆでたりするのも健康にいい方法です。

血圧を低下さすことは、脳卒中発作からの回復時に有益です。また、食塩の摂取を制限することにより、発作から回復することができます。一般人は2300mg/日以内の食塩摂取量となっています。脳卒中発作の、より大きいリスクのあるヒトは、1500mg/日以上摂取しないよう、考えておくことが重要です。食品の品質表示、特に栄養素の含有量を知ることは、発作後の治癒にとって必要です。また、時間栄養学を学び、食品摂取の時間帯、生活の時間帯を見直すことも大切です。

References

After a Stroke, what Foods &Vitamins Heal the Brain?:  crystal Welch, eHow Contributor

What Are the Symptoms of a Stroke?: Stroke Health Center, WebMD