医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

カフェイン摂取と心臓病のリスクに関する研究について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2014-07-26 14:53:49 | 健康・病気

以前には、コーヒーをよく飲む人は、心臓発作のリスクが、そうでない人に比べて高いという研究が、数多く報告されていました。心臓発作はコ―ヒーだけでなく、運動や食事、それにいろんなストレスなどが複合して発症するので、研究では矛盾する結果も報告されています。ここでは、そのカギとなる、コーヒーの成分のカフェインと心臓病の関係について考えていきたい、と思います。なお、コーヒーは、インスタントコーヒーでなく、ドリップ式コーヒーやカフェオ―レなどがそのリスクは少なく、また、頻回でなく時々飲むのが、そのリスク対策として、重要と考えられます。心臓に何らかの問題を抱えている人は、コーヒーを控えるのが賢明、と考えられます。

コーヒーや栄養ドリンク、それにお茶などに含まれているカフェインは、体内の多くの代謝に作用します。それは中枢神経系を刺激し、脂肪組織から脂肪酸を遊離し、また、腎臓に作用し、利尿作用を促進し、アルコールと同様、脱水をもたらします。

コーヒーや栄養ドリンクのがぶ飲みは、カフェインを高摂取したことになり、そのことが冠状動脈性心臓疾患を増やすかどうかは、未だに研究されています。多くの研究が、カフェインを多く含むインスタントコ―ヒ―の頻回飲用と冠状動脈性心臓疾患(心臓発作)の間に直接的関係が有るかどうか調べるため実施されましたが、運動や食事、遺伝的素因、生活環境、人種の違い、研究方法、それに心臓に問題を抱えているかどうか、などが複雑に関係しているので、その結果は矛盾するものでした。

これらの結果から、健常者の中程度のコーヒー飲用(2 cups/day)は、害がないようですが、コーヒー依存症の人は、医師に相談するのが賢明です。その依存症の人は、コーヒーを中止すると、禁断症状の頭痛、苦悶、疲労感、うつ症状、それに傾眠などを経験する、と報告されています。また、コーヒーにも体に有益な成分が含まれ、二型糖尿病のリスクを減らすという、報告も有ります。とりあえず、心臓に何らかの問題を抱えている人はインスタントコーヒーの頻回の飲用を中止することです。更なる研究が待たれます。

 

References

Richard N.Fogoros: Coffee and heart disease. April 28,2014

Caffeine and Heart disease: Getting Healthy. May 17,2014

Coffee may trigger heart attack: WebMD Health News. Aug 15,2009

 

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