医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

Linus Pauling 博士の"ガンのビタミンCの改善療法"について その五 栄養医学ブログ

2011-09-06 17:53:07 | 健康・病気

現在は、ビタミンC療法もガン外科手術、放射線療法、化学療法、インターフェロン療法などに併用し、その効果を高めるばかりでなく、その副作用を軽減するので、米国、カナダ、ヨーロッパなどで盛んに用いられるようになりました。そして、さらに、新しく、αーリポ酸+VC+グルタチオンの併用点滴で抗ガン作用を高めているようです。また、突発性難聴での副腎皮質ホルモン+VB1,VB6,VB6の点滴時に、VCを大量経口摂取し、効果を高めたり、副作用を軽減したりしているようです。細菌性食中毒の際にも、抗生物質の効果を高め、治療期間を短縮したり、副作用を軽減したりして、いろんな疾患への応用が行われています。これは、ビタミンCが安全で、いろんな薬剤と相性がいいからと、考えられます。

Linus Pauling のガンのビタミンC改善療法

症例一、男性71歳、多発性骨髄腫

前処置なし。脱力感、骨の痛み、直腸・鼻孔からの出血、および血中γーグロブリン濃度の著しい上昇が、認められました。ビタミンCは、少量投与から急速に増量して、40g/日摂取。5日程で直腸からの出血が止まりました。VC療法と5剤併用療法を行い、10ケ月後、血液検査血は正常になり、骨髄生検でも悪性細胞は認められなくなった。VCは、40g/日から20g/日に減らし、現在、元気です。

症例二、男性50歳、肺癌 

前処置は右肺切除術(2/3)。肺癌と診断されてから一年後、左肺転移巣に対し、2回目の手術を実施。その時からビタミンCナトリウムを20g/日、摂取。その後、12g/日、摂取。現在,元気です。なお、彼は重喫煙者です。

症例三、女性29歳、ホジキン氏病、

前処置はリンパ節切除、放射線療法。VC試行時は、体重減少、脱力感、悪心、寝汗を伴い、衰弱していました。VCを10g/日、摂取し続け、現在、元気です。

症例四、男性、肺癌

前処置は肺の部分切除術。肺切除の9ケ月前から自発的にVCを10g/日、摂取し続け、現在、健康状態は良好で、肺癌の増殖は抑えられていた。

Reference

Linus Pauling 、Ewan Cameron: Cancer  and VitaminC, Linus Pauling Institute of

Science and Medicine, 1979